［基本］OK.　［戦闘］OK.　［戦闘:エイド1］OK.　［戦闘:エイド2］OK.　［戦闘:エイド3］OK.　［取引］OK.　［スキル］OK.　

//side:イバラシティ


――家が嫌いだった。

「ねえ、俺のプリンが無いんだけど！」
「あ～、私食べちゃったわ」
「はあああ！？」
「だーって、お姉ちゃんが食べていいって言ったもん」
「ふっざけんなクソ姉貴！」
「あ゛ぁ゛！？　誰がクソだって！？」

この後、理不尽な姉その二によって横っ腹に肘鉄が食い込んだ。
これが、千屋家の日常である。
昔ながらの商店街にある精肉店に、両親と二人の姉に自分、それから妹と犬と猫。
それが千屋家を構成する全てだ。
その中にあって、強者は母、として姉二人に妹だ。
一方父は見た目は筋ものレベルに怖い癖に、家にいればその背は煤けて見える。
強面の肉屋であるので、近所の子供達に度胸試しに的にされたり、『きっとヤバい肉を売ってるんだぜ』などと冗談めかして言われる男が、である。
家庭内カーストを悟った猫はおやつをあげる時にしか父に近寄らず、犬だけが父の帰りを大歓迎し、父は喜々として犬の散歩に出かけるのである。
こうはなるまい、と思える程度には我が家の女達は強者であり、男は弱者であった。

そんな家庭で育った自分は、既定路線の如く女が苦手に――はならなかった。

「やだぁ、千屋くんってばぁ」
「いやいや、マジだって～」
「え～？」

そんな風にマジでマジで、と中身のない会話をしながら、しっかりと女好きとして育った。
何故ならば、千屋家の女達と比べれば、学校の女子は可愛すぎたからである。
例え猫を被っていようが、脱ぎ捨ててもあれよりはマシだろうと考えれば、イケるなと思うのだ。
可愛く笑ってくれるし、まず会話が成り立つ。
素直じゃなくても、男慣れしていない挙動不審さがあっても、家の女よりは万倍マシ。
比べるのもおこがましい。
近寄ればふわんと甘い匂いがするし、触れれば柔らかい。
じゃれつくように叩かれたとしても、え？　そんな可愛い音で良いの？　と思うくらいには、姉達とは違う。
姉達の殴る音はバチンであり、ドゴッであり、ゴリッなのである。
姉達の拳は濁音が得意だ。
きっと全身鋼鉄の生き物が闊歩する世界から、流行りの異世界転移をしてきたに違いない。
何故格闘家にならなかったのか、それは過剰殺傷する恐れがあるからだろう。
小学生の頃に似たようなことを言ったらゴリゴリに締められたため、あれから口には出していないけれど。

そんな訳で、学生時代はチャラチャラと遊んだ。
家に帰ればヤツらがいる。
自身が高校生になっても長姉は家を継ぐらしいので相変わらず家にいたし、次姉は大学だ合コンだと明け暮れる費用節約のために驚きの実家暮らし継続。
そんな訳で家に寄り付きたくない自身は遊び倒した。
お陰で姉一からは『パリピクソ野郎』、姉二からは『ウェイｋｓ』等と散々な評価を受け、妹からは『外で声掛けないで』とあしらわれる立派な男となった。

さすがにそこまで言われては、焦る。
焦って勉強し、そこそこの大学に入り、家を出るぞと息巻いてバイトをしながら一人暮らしを満喫し、そうなると監視の目がないものだからまたサークルだなんだと遊び、再び焦って何とか卒業して、バイトしていた会社から内定通知を受け取った。
地頭をそこそこに産んでくれた両親に感謝しつつ、殴られなければもっと頭が良かったのではないかと姉に懐疑の視線を向けつつ姉と妹に祝いのボディブローを受けて、無事に就職したのが、まだ昨日のように思い出せる。

「それが、こうなるんだもんな～～！　マジ社長人使い荒ぇ～～！！」

千屋は現在、『よく自由業の人が出てくるドラマで使われそうな埠頭の倉庫』でせっせと死体を収納している。
目の前に積み上がった、人だったもの。
清掃業とは上手く言ったものだ。
表は健全な清掃業もしているけれど。

「今日はいっぱいだもんね～。特別手当出すから、ほら、がんばれがんばれ✩」
「うおお、マジですか。俺肉が食いたいです」
「あは、肉を収納しながら肉を求める。うーん、ご実家のほうが性に合っていたんじゃないかな？」
「ウチは上の姉が継いだんで大丈夫です」

就職した会社、カメリアは目立つ容姿の社長率いる清掃会社だ。
福利厚生がしっかりしていて、業界大手、しかも伸びしろがアリアリのアリである。
そんな競争率が高そうな企業に就職出来た――と言うよりも強制的に引っ張られたのは、自身の異能とバイトの所為である。

家を出たい、なるはやで、と考えていた時に出会ったバイト先、それがカメリアだ。
貴方の異能も活かしませんか？　などと煽り文句がついていたような気がする。
異能を必要としない職種が多い中、カメリアは異能枠がある。
その能力に応じて昇給も特別手当もあるし、バイトからも運が良ければ正社員になれる。
異能を隠したい人もいる中、どうしても家を出たい千屋はその募集に飛びついた。
とは言え、それが清掃に活かせる展望はなかったため、ダメ元であったけれど。

「ほんと、ちーちゃんが来てくれてありがたいな～。今まで異能を大々的に広めなくてよかったね」
「それな。いや、そうですね。だって、肉収納だと思ってたんですよ。だせーじゃないですか」
「便利なのにねえ」

実家の血族由縁だと思しき千屋の異能は、肉だけの収納だった。
肉以外収納できなかったため、実家の仕入れの際には役立ったけれど、ただそれだけだ。
ひたすらダサいと思っていた。
思っていたからこそ、家族以外には言わなかった。
一定数の異能を隠したい人のなかに紛れて、いっそほとんど忘れていたくらいだ。
けれど、カメリアで異能を詳細に調べられた結果、肉ではなく死体収納の異能だったのである。
あの時の衝撃と、衝撃にまぎれて引きずり込まれた『こちら』。
あ、これ逃げられないな、と悟った十代のあの日。
そして、案外頑丈だった精神により、開き直った現在。

「今日は鉄板焼にしようか。僕、椎茸食べたい。ちーちゃんは良いお肉食べて」
「やったーー！」
「ふふ、阿左見と雲右も呼ぼうか」
「あ、阿左見さんもですか……！」

よし、と隠れて拳を握る。
社内では高嶺の花の秘書と面識を持てるのも、この仕事のいいところだ。
こう言う仕事のない日は、一般社員と同じように営業部で仕事をするのも楽しい。
そんなことを考えつつ社長が異能を行使するのを見てから、喜々としてその場を後にした。
ゴミ捨ては明日。
英気を養うために、肉を食べに行こう。
倫理観を置き去りにしながら、本日の業務は終了、と心の中で締めくくった。

ItemNo.2 駄物 を破棄しました。
ItemNo.7 駄物 を破棄しました。
ItemNo.16 駄物 を破棄しました。
ItemNo.29 駄物 を破棄しました。
ItemNo.1 駄物 を破棄しました。

ItemNo.28 さっぱり冷しゃぶ を食べました！
　体調が 0 回復！（30⇒30）
　今回の全戦闘において 攻撃10 防御10 増幅10 が発揮されます。
　今回の結果でのスキル熟練度が伸びやすくなった！

守護者の姿が消え去った――

　

　

六角形の柱から天に向け、赤色の光柱が立つ。

どうやら次元タクシーで行けるようになったようだ。

歩行軍手 と別れました。

骨ウルフ をエイドとして招き入れました！

牡丹(433) に 50 PS 送付しました。

お肉（50 PS）を購入しました。
お肉（50 PS）を購入しました。
すごい石材（400 PS）を購入しました。

具現LV を 5 UP！（LV20⇒25、-5CP）
合成LV を 5 UP！（LV75⇒80、-5CP）

チュイ(1519) の持つ ItemNo.20 毒牙 に ItemNo.21 毒牙 を合成し、白い塊 に変化させました！
　⇒ 駄物発生！駄物 を入手！
ItemNo.8 白石 に ItemNo.13 ド根性雑草 を合成し、何か柔らかい物体 に変化させました！
　⇒ 何か柔らかい物体／素材：強さ10／［武器］治癒10(LV20)［防具］命脈10(LV25)［装飾］防御10(LV20)

ItemNo.9 毛 に ItemNo.31 ネジ を合成し、駄物 に変化させました！
　⇒ 駄物／素材：強さ10／［武器］攻撃10(LV50)［防具］活力10(LV50)［装飾］体力10(LV50)


牡丹(433) により ItemNo.33 すごい木材 から射程2の呪器『黒いマチェット』を作製してもらいました！
　⇒ 黒いマチェット／呪器：強さ468／［効果1］攻撃20 ［効果2］－ ［効果3］自滅16【射程2】

雪里(1373) により ItemNo.17 お肉 から料理『ごろごろお肉のカレー』をつくってもらいました！
　⇒ ごろごろお肉のカレー／料理：強さ90／［効果1］攻撃10 ［効果2］防御10 ［効果3］増幅10

テル坊(1423) とカードを交換しました！

恵みのゲリラ雷雨 （クリエイト：グレイル）


光輝燦然 を研究しました！（深度0⇒1）
光輝燦然 を研究しました！（深度1⇒2）
光輝燦然 を研究しました！（深度2⇒3）

クリエイト：モンスター を習得！
アルゼナール を習得！

◇通常獲得：各CP･FPが5増加した！

雪里(1373) は 皮 を入手！
雪里(1373) は 皮 を入手！
クゥ(1372) は 皮 を入手！

次元タクシーに乗り ウシ区 R-4：チェックポイント《古寺》 に転送されました！


ウシ区 S-4（森林）に移動！（体調30⇒29）
ウシ区 S-5（森林）に移動！（体調29⇒28）
ウシ区 S-6（森林）に移動！（体調28⇒27）
ウシ区 S-7（山岳）に移動！（体調27⇒26）
ウシ区 T-7（山岳）に移動！（体調26⇒25）

採集はできませんでした。
　　 - クゥ(1372) の選択は ウシ区 R-4：チェックポイント《古寺》（ベースキャンプ外のため無効）
　　 - 雪里(1373) の選択は ウシ区 R-4：チェックポイント《古寺》（ベースキャンプ外のため無効）
　　 - チュイ(1519) の選択は ウシ区 R-4：チェックポイント《古寺》（ベースキャンプ外のため無効）

MISSION - 未発生：
　　 - クゥ(1372) の選択は ウシ区 L-10：チェックポイント《堤防》（ベースキャンプ外のため無効）
　　 - 雪里(1373) の選択は ウシ区 L-10：チェックポイント《堤防》（ベースキャンプ外のため無効）
　　 - チュイ(1519) の選択は ウシ区 L-10：チェックポイント《堤防》（ベースキャンプ外のため無効）

［845 / 1000］ ―― 《瓦礫の山》溢れる生命
［409 / 1000］ ―― 《廃ビル》研がれる牙
［460 / 500］ ―― 《森の学舎》より獰猛な戦型
［150 / 500］ ―― 《白い岬》より精確な戦型
［311 / 500］ ―― 《大通り》より堅固な戦型
［202 / 500］ ―― 《商店街》より安定な戦型
［149 / 500］ ―― 《鰻屋》より俊敏な戦型
［68 / 500］ ―― 《古寺》戦型不利の緩和



―― Cross+Roseに映し出される。

　

　

　




　





不機嫌そうな表情。

　











首を傾げる白南海。

　





ポケットから黒いハンカチを取り出す。

それを手で握り、すぐ手を開く。

　

すると、ハンカチが可愛い黒兎の人形に変わっている。

　









眼鏡をクイッと少し押し上げる。






咄嗟に腕を組み、身構える。

　







そう言ってチャットから抜けるエディアン。

　




　

チャットが閉じられる――