［基本］OK.　［戦闘］OK.　［取引］OK.　［スキル］OK.　

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荊街備忘録13

　
　第一印象は大事だ。なんというか昨今の啓発本でもビジネス知識でも印象の８割型は最初の30秒で大抵決まるとかまことしやかに書かれているがあれは別におかしいものでもなんでもなく、『見た目に出る』レベルでの違和感やヤバさというのはやれ服装だ清潔感だ居住まいだ身ごなしで結構概要は掴める。そう言うことを指しているわけで、ことビジネスの場なんかでは大抵の人間は普通に会社等一定組織に属する勤め人であり、ある程度の社会的プロトコールの知識が既に存在している同士であることが前提での言い回しなのだ。
　でも実社会においてはもう一つの『印象』がある。容姿や見た目のさらに先にある、実際その人を目の前にして明らかにヤバイ人かどうかとか、実はどう見てもどっかの『本職』の方々なんじゃないかとか、つまりそう言う点での切羽詰った観察眼というか、もう『勘』で気づくとかそういうレベルでの動物的な理解力のほう。それはなんというか、知識というか実質的な経験に頼る部分が大きい。たまに天性の勘みたいなもので察知するタイプもいるらしいけど、大抵の凡人はそのへんは場数を踏むしか術がない。

　そんなわけで今俺の目の前で斜に構えて歩いている男は、どう見ても『カタギじゃない人間』でしかなかった。


「そんな警戒すんじゃーねえよ。知らない仲でもねえんだし」

　数歩下がってその後に続く俺を背中越しに一瞥してから、男〜新沼ケンジは口の橋を曲げる。

「いや、実際ここでは会ったばっかだし」

　ここでは、という言い回しを強調しつつ更にちょっぴり距離を取る。実際、普通に街中を歩いている中で、こいつと連れ立って歩いて知り合いと思われたくないという気持ちもある。そういう風体なのだ。

　そんなわけでこの男、ケンジは所謂『ハザマ世界で面識がある人間』だった。つまり、俺やフミちゃんのようにあっちの世界に巻き込まれている類ということで、俺たち以外にもそこら中にそういう人間がいるんだろうという『現実の街側』からの裏付けが取れたという事になる。それが喜ぶべきことかどうかはわからないが。

「しっかし腑に落ちねえんだよなあ、よくそんな簡単に調べられたな」

「まー、その辺は本職だからなあ」そう言って眉を上げる。

　ケンジは所謂『私立探偵』というやつで、さる筋の依頼を受けて街の調査に向かう所で今回の異変に巻き込まれたらしい。
　実際の依頼自体にこの異変が含まれていたのかは分からないが、無関係ではないだろうというのが本人の言だ。
　依頼主が何者かで、どんな調査内容かは聞けなかったが、そりゃそうだろう、守秘義務ってやつだ。

「ま、その流れで調べをつけてたわけだ。幸い実際の街中じゃ俺たちの方が調べられる範囲は広い」

　民間の調査機関に直でアクセスできる立場ってのは、こういう時には便利なんだろう。俺のこともそれで調べ上げたらしい。

「まあ、おめーの場合は特に行動が分かりやすかったからな」

　律儀に役所や方々の公共機関に問い合わせて地道に情報を集めていく、文字通りの基本的な情報収集でやってきた俺としては内心複雑だったが、広範囲に集まっている情報を取りに行くのではなく、一定の対象、個人の行動面から足取りを追跡していく形での『調査』はむしろそっち側が得意な分野というのは頷ける。

「だが、まだわかんねーことがある」

「なんだよ」

「おめえの連れのコだよ、今日はいっしょじゃねえんだな」

「フミちゃんのことか？今日は学校なんじゃねえかな」

　そう答えてから、慌てて訂正した。「別に俺たち、いつも一緒とか、付き合ってるとかそういう訳でも・・・」

「そんなことはどーでもいいんだよ。単にあのコの足取りがなかなか掴めなかったんで、代わりにおめえから先に当たったんだよ」

　素行調査、という意味でわかりやすい方を当たった、ってことだろう。

「なんだよ、調査はしてたのか」

「まあな」少し渋い顔になる。「だが、ありゃー意外と大したタマだな、割と一筋縄じゃいかねえや」

「何があったんだよ」俺は訝しむ。「もしかして、尾行したとか家を突き止めたりとかしてたんじゃねえよな」

「あー、途中まではな」言いよどんでから付け加える。「気づかれてたみてえで、見事に撒かれちまったけどよ」

　フミちゃんのそういう所は、素直に見習うべき所だなあと妙に感心した所で、ふと我に帰る。

「なんだよ、あんたも大したことないんだな」

「女性の調査は割とリスクなんだよ、慎重にやんねえと面倒なことが多すぎる」

「あー」そのへんの話は詳しくは聞かず、俺は曖昧に返す。

　こうした探偵業、ってのは、巷のドラマティックなイメージとは裏腹の地味な商売だ。民間の調査機関、所謂興信所と似たような類だし、実際兼業してるとこも珍しくない細々とした仕事だ。
　内容も大抵は個人に対する信用調査がほとんど。例えば融資するに当たっての離婚やら借金歴だ、犯罪履歴だの。当事者にはおおっぴらには聞けないが、取引先など『知っておかないといけない側』が秘密裏に押さえておくべきデリケートな情報をこっそり調べる仕事。プライベートに携わるという意味では、民間の第三者がやる方がやりやすいという一面があるんだろう。

「あと浮気調査とか？」

「俺は専門外だけどな」

　そう言ってケンジは話を変える。「ま、おめえだけってのは逆に好都合だ。これからちょっと付き合ってもらうぜ」

　有無を言わさず、駅前通りの先を指差す。

「どこ行くんだよ」

「カミセイ大公園だ。あそこで予め押さえときたいもんがあるんだよ」

　その単語に、ちょっと物騒な響きを感じて俺は居住まいを正した。その名前に、俺は確かに覚えがあったからだ。

　確かに俺は、いや、俺たちは一度行ったことがある。
　実際にじゃない、『ハザマ世界』での話だ。

　現実にはほとんど行ったことがないが、『ここではない世界』では行ったことのある場所。
　そこに後から現実の街で訪れる。それに何の意味があるのか。
　思いかけて、ふと気づく。

　実際に行ったことがある場所と、行ったことがないけれど『行った記憶がある場所』に違いがある。

　むしろそれこそが自分たちが異世界から持ち帰ってきた最大の『情報』だったんじゃないかと、間抜けな話だが今更になって気が付いたのだった。
　

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ItemNo.11 エンジェルストランペットの実 を食べました！
　体調が 1 回復！（15⇒16）
　今回の全戦闘において 攻撃13 防御13 強靭19 が発揮されます。
　今回の結果でのスキル熟練度が伸びやすくなった！

遊具の暴走を止め周囲を見渡すと、

怯えて縮こまる少女を見つける。

　



ロストの少女、ロジエッタのようだ。

恐る恐る振り向き、遊具の様子を確認する。




人形を抱きしめ、周りを警戒する。

　

危険がないと判断したのか、安堵の息をつく。

こちらを見て、わざとらしく咳払い。




若干のしかめっ面で斜め下を向く。

　

　

　





人形を頷かせる。

　

ベンチに座り、そして疲れ果てたのか横たわり眠ってしまった･･･

マッケンジー(1144) から アク抜きを忘れたタケノコ を受け取りました。

自然LV を 5 UP！（LV27⇒32、-5CP）
装飾LV を 5 UP！（LV52⇒57、-5CP）

マッケンジー(1144) の持つ ItemNo.15 何か柔らかい物体 に ItemNo.19 赤い薔薇 を合成し、何か柔らかい物体 に変化させました！
　⇒ 超絶合成！［ 6 1 6 = 13 ］不発！
フミ(961) の持つ ItemNo.23 毛 に ItemNo.24 赤い薔薇 を合成し、何か柔らかい物体 に変化させました！
　⇒ 超絶合成！［ 4 4 5 = 13 ］不発！
フミ(961) の持つ ItemNo.19 毛 に ItemNo.29 剛毛 を合成し、何か固い物体 に変化させました！
　⇒ 超絶合成！［ 5 3 1 = 9 ］不発！

アルシナシオン を研究しました！（深度0⇒1）
アルシナシオン を研究しました！（深度1⇒2）
アルシナシオン を研究しました！（深度2⇒3）

◇通常獲得：各CP･FPが5増加した！

フミ(961) は 竹 を入手！
マッケンジー(1144) は 公孫樹 を入手！
楽タロー(1285) は 公孫樹 を入手！
フミ(961) は 毒液 を入手！
マッケンジー(1144) は ぬめぬめ を入手！
楽タロー(1285) は ぬめぬめ を入手！
楽タロー(1285) は タイヤ片 を入手！
マッケンジー(1144) は 鉄くず を入手！
マッケンジー(1144) は ネジ を入手！

▼エイド化候補（基本行動にてエイド化可能）
マッケンジー(1144) のもとに 大毒茸 が興味津々な様子で近づいてきます。
マッケンジー(1144) のもとに ラフレシア が興味津々な様子で近づいてきます。

マッケンジー(1144) に移動を委ねました。

カミセイ区 N-6（草原）に移動！（体調16⇒15）
カミセイ区 N-7（森林）に移動！（体調15⇒14）
カミセイ区 O-7（森林）に移動！（体調14⇒13）
カミセイ区 P-7（道路）に移動！（体調13⇒12）
カミセイ区 Q-7（沼地）に移動！（体調12⇒11）

［845 / 1000］ ―― 《瓦礫の山》溢れる生命
［409 / 1000］ ―― 《廃ビル》研がれる牙
［460 / 500］ ―― 《森の学舎》より獰猛な戦型
［150 / 500］ ―― 《白い岬》より精確な戦型
［311 / 500］ ―― 《大通り》より堅固な戦型
［202 / 500］ ―― 《商店街》より安定な戦型
［149 / 500］ ―― 《鰻屋》より俊敏な戦型
［68 / 500］ ―― 《古寺》戦型不利の緩和



―― Cross+Roseに映し出される。

　

　

　




　





不機嫌そうな表情。

　











首を傾げる白南海。

　





ポケットから黒いハンカチを取り出す。

それを手で握り、すぐ手を開く。

　

すると、ハンカチが可愛い黒兎の人形に変わっている。

　









眼鏡をクイッと少し押し上げる。






咄嗟に腕を組み、身構える。

　







そう言ってチャットから抜けるエディアン。

　




　

チャットが閉じられる――