［基本］OK.　［戦闘］OK.　［取引］OK.　［スキル］OK.　

［SIDE：H］


──キャンプ地。

移動前の休憩がてら、少女はキャンプ前に腰掛け、一人で軽い食事を摂っていた。
ミランは自分のテントの中で荷物の整理中、館長はまだ夢の中である。

サクサクとした歯ごたえと、香ばしいパンの香り。そして、まぶされた砂糖の甘味が舌に溶けていく。
揚げパン…と言っても、おおよそは耳の部分だが、揚げパンである。
ミランが調理してくれたそれは適度な大きさでカットされており、スナック感覚で手軽につまめる為、丸ごとの揚げパンよりもかえって食べやすいかもしれない。

…それにしても、毎回食事を摂るたび、何だか不思議に思う。この世界でも空腹を覚える事、食事の必要がある事に。
こうしたキャンプ地では必ず食材が、しかもけして安くはない値段で取引されている事からも、その重要度は元の世界と同じ…もしくはそれ以上なのかもしれない。
時によく分からない食材に頭を悩ませながらも、いつも最終的にはこうして美味しく調理してくれるミランには、ただただ感謝するしかない。

ある程度つまんだ所で空腹が満たされたので、残りが入った袋の口を締める。
気を付けてはいたものの、指先には砂糖が少しついてしまっていた。
水場で手を洗わないと…と、立ち上がろうとした時──


「…？～…♪」


ふわふわと飛びながら、アリアがこちらへ近付いてきた。軽やかな仕草で少女の周りをくるりと回ると、そのまま少女の指先を興味深げに眺めたり、小さな指でつついたり…。


「…？アリアちゃん、なあに？どうしたの？…あ、…」

（もしかして、お砂糖…甘い匂いのせい…？）


ひょっとして、揚げパン…食べてみたいのかな。なら…と一瞬思うも、ふと考える。


（………よ、妖精って、…揚げパン食べたりして、大丈夫……？）


犬における玉ねぎの様に、ひょっとしたら人間は平気でも、食べてはいけないものが何かあるんじゃないだろうか。
しかし、妖精のアレルギー（？）食材など知る由もない。何せ相手は、通常の世界ではおとぎ話の中の存在なのだから。


（た、確か…ミルクは好き、なんだっけ…？
あれ、でも、妖精の種族による？皆が皆、そうって訳じゃないのかな…）

（…それにそもそも、ここの妖精がおとぎ話とおんなじとは限らない…よね…？）


…と、そんな事をぐるぐると考えていると。

ﾂﾝﾂﾝ…ﾂﾂﾝ…　　　…ﾋｮｲﾊﾟｸ。


「ｱｯ…!?」

「…!!♪～…！…♡♪♪」


指先についていた砂糖の粒を、ﾋｮｲとひとつまみ。
止める間も無く口に入れた妖精は、ばあっと笑顔になると両手で頬を押さえた。
所謂、＼ｵｲｼ～！ﾎｯﾍﾟｵﾁﾁｬｳ！／ポーズだ。


「あ…あっ、えと…　大丈夫…そう…？」


幸せそうな顔を見るに、どうやら甘いものはお気に召す様だ。
揚げパンの袋をｼﾞｯ…と見てからこちらを見上げる様子に、ついに少女は屈した。ごそごそと、再び袋の口を開ける。


「ちょっと待ってね。…これくらいかな…はい、どうぞ」


カットされた揚げパンを、更に小さな欠片にして手渡す。
妖精はｽﾝｽﾝと匂いを嗅いだ後、躊躇なく欠片にかぶりついた。


「…☆！♪♡～♪…！」

「…ふふ、おいしい？」


尋ねれば頷いて、またｶﾘｶﾘと揚げパンを頬張る姿に、思わず笑みが零れる。
少女は膝の上で頬杖をつき、その様子を見守った。
アリア。そしてミランについてきた子供のドラゴン、マーレ。最近増えた同行者たちだ。
戦闘面で大いに助けてもらっているのは勿論の事、こうした彼らの屈託ない姿は、少女の心を和ませてくれていた。


（マーレちゃんなんて、弧鉄が見たらきっと大喜びしちゃうよね…）


目をキラキラさせながら『どらごん！すげー…！』とはしゃぐ弟の姿が、まざまざと目に浮かぶ。微笑ましげな表情は、しかしすぐに曇った。


（………弧鉄ももし、ここに来てたとしたら…ごはん、食べられてるのかな…）


食材を得ても、ミランの様に誰か調理してくれる人間が側にいなければ、5歳の子供にはどうにもならない。
食べなければ、いずれ動けなくなって…そして、その果ては──
以前、タクシードライバーがチャットに残した言葉が、脳裏に蘇る。

ナレハテ。
影響力が得られなかった人間の末路。


（…………!!だめ。考えたら、だめ…！）


嫌な考えを振り払う様、ぎゅっと目を瞑る。と…


「……？♪？」

「…あ、…」


欠片を食べ終わったアリアが、不思議そうにこちらを覗き込んでいるのに気付いた。


「…だ、大丈夫、何でもないよ。揚げパン、おいしかった？」

「♪」

「ふふ、よかった。ミランさんが作ってくれたんだよ。あとで、ありがとうしようね」


彼女の言葉が分かる訳ではないが、何となく伝わるニュアンスで話しかける。


「手、汚れちゃったね。一緒に洗いに行こっか」

「～♪」


そう言って今度こそ立ち上がると、少女はテントの中のミランに一声掛け、妖精と共に水場へと向かった。



今はまだ。
そう。また、飲み込まれて立ち竦んでしまわない為──
不安の影には、見えない様にそっと蓋をして。

ぺんぎん(1397) に ItemNo.15 オーナメント・リース を手渡ししました。

ぺんぎん(1397) から BANKAの賄い揚げパン を手渡しされました。

ItemNo.15 BANKAの賄い揚げパン を食べました！
　体調が 0 回復！（30⇒30）
　今回の全戦闘において 体力10 幸運10 活力10 が発揮されます。
　今回の結果でのスキル熟練度が伸びやすくなった！

梅の木たちを退けながら進んでいく。

すると梅の香りとは別の、何か甘い香りが漂ってくる･･･

　

香りを追ってゆくと、梅の花に囲まれた売店がある。

そこに、店員？と思われるふたり。




　

こちらに気づく。








どうやら団子を作っているようだ。

　






　

空中に突然現れるミヨチン。





　









　

お団子を受け取り、早速ひとくち。






両手でピースサインをするふたり。

　

　

　

　

　

団子を食べて嬉しそうなミヨチン。





笑みを浮かべる。

　




ピョンっとジャンプすると、空中で姿を消した。

　

　

　

･････身体の奥から、少し力が湧き出る感覚。


各CP･FPが2増加した！

ぺんぎん(1397) に ItemNo.23 毒牙 を送付しました。

武術LV を 5 UP！（LV25⇒30、-5CP）
装飾LV を 5 UP！（LV55⇒60、-5CP）

ミラン(1395) の持つ ItemNo.3 山査子 から装飾『ファーストエイドキット』を作製しました！
ItemNo.22 毒牙 から装飾『毒牙のお守り』を作製しました！
　⇒ 毒牙のお守り／装飾：強さ140／［効果1］耐疫15 ［効果2］－ ［効果3］－


ミラン(1395) により ItemNo.14 お野菜 から料理『BANKAの季節限定筍ご飯』をつくってもらいました！
　⇒ BANKAの季節限定筍ご飯／料理：強さ70／［効果1］器用10 ［効果2］幸運10 ［効果3］命脈10

ミラン(1395) により ItemNo.19 お野菜 から料理『BANKAラーメン野菜増し』をつくってもらいました！
　⇒ BANKAラーメン野菜増し／料理：強さ70／［効果1］器用10 ［効果2］幸運10 ［効果3］命脈10

ぺんぎん(1397) により ItemNo.22 毒牙のお守り に ItemNo.5 不思議な石 を付加してもらいました！
　⇒ 毒牙のお守り／装飾：強さ140／［効果1］耐疫15 ［効果2］幸運10 ［効果3］－

ストライク を研究しました！（深度0⇒1）
ストライク を研究しました！（深度1⇒2）
ストライク を研究しました！（深度2⇒3）

◇通常獲得：各CP･FPが5増加した！

ミラン(1395) は 毛 を入手！
サツキ(1396) は 毛 を入手！
ミラン(1395) は 毛 を入手！
ぺんぎん(1397) は ビーフ を入手！
ミラン(1395) は 禁断じゃない果実 を入手！
ぺんぎん(1397) は 禁断じゃない果実 を入手！
サツキ(1396) は 禁断じゃない果実 を入手！

ミラン(1395) に移動を委ねました。

特に移動せずその場に留まることにしました。
体調が全回復しました！

『カミセイ区 H-4：チェックポイント《森の学舎》』へ採集に向かうことにしました！
　　 - ミラン(1395) の選択は カミセイ区 H-4：チェックポイント《森の学舎》

MISSION!!
ヒノデ区 M-11：チェックポイント《大通り》 を選択！
　　 - ミラン(1395) の選択は ヒノデ区 M-11：チェックポイント《大通り》

［816 / 1000］ ―― 《瓦礫の山》溢れる生命
［370 / 1000］ ―― 《廃ビル》研がれる牙
［367 / 500］ ―― 《森の学舎》より獰猛な戦型
［104 / 500］ ―― 《白い岬》より精確な戦型
［147 / 500］ ―― 《大通り》より堅固な戦型



―― Cross+Roseに映し出される。

　

　

　

　

　





　




チャット画面にふたりの姿が映る。

　





　





　








ドライバーさんから伝えられた内容に動揺している様子のふたり。

　





　

　

　

ザザッ――

　

チャットに雑音が混じる･･･

　

　

　




　

ザザッ――

　




　

ザザッ――

　




　




　

　

　

ザザッ――

　

　

　





　

　

　





　

　

　

チャットが閉じられる――

チェックポイント。

仄かな光に包まれた六角形の柱が立っている。

　

･･･柱から滲み出るように、何かが生み出される。



　




それは言葉を発すると共に襲いかかる！