［基本］OK.　［戦闘］OK.　［取引］OK.　［スキル］OK.　

私の家、真月宮家は本来、マシカ区にあった。
海沿いに面している……というよりは、マシカ神宮と家が道路を挟んで向かい合うような
形で存在していて、家の裏には工業地帯がある（昔は無かったみたい）。
そんな家の立地は広くて、運動するには困らないどころか敷地の森で迷う事があった。

ある日、零士叔父さんが蔵にため込んだコレクションを掃除していたので私と九重は
お手伝いの為に一緒に蔵に入っていた。
九重と一緒に蔵の掃除をしながら、時々埃にむせて休憩したりしていた。
彼女は「お主はこういう所は苦手かえ」と私に言ってきた。埃っぽい場所は平気だけれど
何となく、和風の蔵特有の空気に慣れない、と私は思っていた。独特な雰囲気だと思う。
それで、「私は嫌いじゃないけど、閉じ込められたら嫌だな」って何気なく言ってみた。
九重は「お主と閉じ込められるのは面倒見なきゃならんくなるでな」と言いながら、零士
叔父さんの集めている骨董品の武器を棚に飾る為にハタキで埃を綺麗に叩いていく。

掃除しながら、この蔵の歴史を九重が教えてくれた。
かつて、真月宮家はマシカ神宮に巫女や宮司を輩出している名家であったという。
現在もそのように言われているが、零士叔父さんが最後になるだろう、と九重は
素っ気なく言ってきた。跡継ぎがいないし、自分は神宮で仕事するより別の事を
していたい、と淡々と言った。
彼女の声は凄く冷たかった。家の将来はもう終わりに近づいていると愛娘として
分かっているから、諦観しているからだろうけれど。
「跡継ぎが居ない場合の神宮ってどうなるの」と、私は九重を見ながら言った。
……その時、九重の頭頂部と尾骶骨付近から見慣れないものが見えていた。
動物の耳と尻尾。正確には狐耳と尻尾だろうか。いつそんなものをセットしたのか。
繋ぎ目はまるで見えなくて、彼女はその要素が付いている事が当たり前のように
振舞いながらこう返してくれた。

「別にどうにもならん。他の家からきちんと巫女や宮司は輩出されるだけじゃ。
　――――家の守り神としては残念極まりないが」

「守り神？」

「そうじゃよ。守り神じゃて。妾は真月宮家と運命を共にする妖狐にして
　家の守り神。愛娘として零士に憑き、将来を見据えておった」

急なめまいがした。
真月宮家の守り神？妖狐？おとぎ話のような世界だ。
文字通り、狐に化かされているのではないだろうか。
非現実的な出来事と台詞、そして蔵の空気の悪さに中てられて、ふらりと
その場に倒れこみかける自分を認識するのは時間がかかった。

気付いたら、九重に抱かれていた。

「妖気にあてられたか。カカカ、まあ造作もないな。……妾の耳と尻尾を
　視認できるということは、異能持ちとしては強い方よ。
　……それに、美味しそうな木気の匂いもするでな。少しぐらい味見しても、
　怒られんじゃろ」

「……へ？」

そこから先はよく覚えていないけれど、九重に押し倒されて色々言われながら
身体を触られたり唇を奪われたりしたのは覚えていて。
――次目が覚めた時は病院のベッドの上だった。



後に分かった事は、その日蔵で謎の大爆発があったということと、
零士叔父さん含む私達三人が病院に搬送されたって事。
そして、家は調査により立ち入り禁止になっているという事。

それから2週間ほどして仲良く退院した私達は、家で奇妙な出来事に
次々と見舞われるようになっていった。
些細なラップ現象から始まり、幻聴や幻覚、ポルターガイストなどなど。
零士叔父さんは「気が余りにも乱れている。この空間は危険だ」と言い、
九重は「蔵の爆発で武具に込められていた想いなどが剥がれたせいじゃな」と
気怠そうに言っていた。
勿論、これじゃあもう家には住めないからって事で、ツクナミ区の一角に殆ど
広さも敷地面積も家の作りも同じな別邸を叔父さんが用意してくれた。
元々、私がここに来る前から家で殆ど電気を使わない生活が続いていたそうで、
オール電化が進んでいなかった上に電波の入りも悪かったらしく、それならばと
思い切って土地をツクナミ区に買って別荘として建てていたものらしい。
見た目は古き良き和風建築家屋だけれど、至る所に最新の電気設備を備えていて
オール電化もバッチリ！と張り切ってお金を出していたそうで。
そんなこんなで、蔵爆発事件から1か月後には、今の真月宮家に引っ越しをした。
その時、荷物も旧家から沢山持ち運ぼうとしたのだけれど、事あるごとに機材や
トラックが破損・故障して運び込めない状況が続いたので諦めた。



九重はあの日にあった爆発の全てを知っていると、ある日私に向けて言ってくれた。
教えて欲しい、と言ったら拒否された。知れば、私はここに居る事が嫌になると。
なので、今は聞くなって。私は素直に従って、聞かないでおいた。

それから、九重との距離感が微妙に掴みにくくなった気がしている。
そのせいもあってか、「おいなり」と呼んで気を引いてみたりしたけど、結局は
彼女がそれに馴染んでしまってダメだった。



そうして日々が過ぎての折。『ハザマ』での出来事が起きている。
訳が分からないまま野に放たれ、ブザマになっていた自分を別の学校の先生が
拾ってくれた。格好いい女性だった。
記憶が正しければ、新春イノカク大会で試合をした人だと思う。あの時、私は
高熱を出しながら試合をしていたせいで、出力制御があやふやになっていたし
記憶の処理もあいまいになっていたから、かもだけど。

一緒に居る緑長髪の女性の事が好きみたいだけど、あんまり表には出してない
感じがする。あくまでそういう雰囲気を電波的に感じ取ってるだけで。

それと、気付いたら私の周囲に変な人が沢山ポップし始めた。
凄く喧しいから、何か言う度にとりあえず「誰」って突っ込んでみてる。
でも誰もが私に名前を教えてはくれない。でも知らない方がいいのかもしれない。

――――そして、最近自分の胸の奥で自分によく似た女性が呼び掛けてくるような
そんな幻聴や幻覚を見始めた。意地の悪い笑顔を浮かべて、おいで、って。
でも、行ってはいけない気がする。私が私じゃなくなってしまう、そんな気がする。
それに、このハザマを歩いて気付いたことが幾つかある。
今まで自分は自分らしくあると思っていたけど、本当はそうじゃなかったってこと。
……歳不相応に、変な遊びをするのも悪くないなって思い始めている。
多分現実逃避だと思う。でもこれを否定はしない。自分の事だから。

イノカク部の皆、大丈夫かなって周囲を見て毎回思う。
――もし、もしイノカク部にアンジニティが居ても、私は否定はしない。
彼らを否定しても何もならない。……奪うしか手段がない存在を否定はしないけど、
私は見過ごしてはいけないと思っている。



そして、端末にある問い。
『"貴方は何処に居たいですか"』というもの。

私は、イバラシティに居たい、という回答をずっといれている。
でも、一つ好奇心がある。

「何処でもない」と言った場合はどうなるのだろうか、と。





――――端末を操作した。興味と好奇心の赴くまま。私が居たい場所は。






「何処でもない。もっと別の世界を見たい」





なんて。

ItemNo.16 エナジー棒 を食べました！
　体調が 1 回復！（17⇒18）
　今回の全戦闘において 活力10 防御10 が発揮されます。
　今回の結果でのスキル熟練度が伸びやすくなった！

守護者の姿が消え去った――

　

　

六角形の柱から天に向け、赤色の光柱が立つ。

どうやら次元タクシーで行けるようになったようだ。

幻術LV を 5 DOWN。（LV15⇒10、+5CP、-5FP）
具現LV を 5 DOWN。（LV10⇒5、+5CP、-5FP）

魔術LV を 5 UP！（LV15⇒20、-5CP）
命術LV を 10 UP！（LV10⇒20、-10CP）
武器LV を 5 UP！（LV50⇒55、-5CP）

ムリさん(760) の持つ ItemNo.12 駄物 から射程1の武器『イバラ工業規格品の錆びた鉄パイプ』を作製しました！

園華(88) により ItemNo.14 試製叔波兵装 J3S13 に ItemNo.20 腐肉 を付加してもらいました！
　⇒ 試製叔波兵装 J3S13／装飾：強さ120／［効果1］風柳15 ［効果2］耐疫15 ［効果3］－

かりん(29) とカードを交換しました！

あっ！ヒールヤンキーの集団だ！ （チャクラグラント）


カレイドスコープ を研究しました！（深度0⇒1）
ディム を研究しました！（深度0⇒1）
アクアヒール を研究しました！（深度0⇒1）

水の祝福 を習得！
セイクリットファイア を習得！
イグニス を習得！
アイシクルランス を習得！
ビッグウェイブ を習得！

◇通常獲得：各CP･FPが5増加した！

たっきー(6) は 黒い貝 を入手！
レビン(57) は 黒い貝 を入手！
マリーベル(65) は 黒い貝 を入手！
アスカ(955) は ガラス瓶 を入手！
レビン(57) は 何かの骨 を入手！
たっきー(6) は ねばねば を入手！
アスカ(955) は 何かの骨 を入手！
レビン(57) は 何かの骨 を入手！
たっきー(6) は 毒牙 を入手！
レビン(57) は 毒牙 を入手！
アスカ(955) は 毒牙 を入手！
レビン(57) は 毒牙 を入手！

▼エイド化候補（基本行動にてエイド化可能）
アスカ(955) のもとに 骨ウルフ が口笛を吹きながらこちらをチラチラと見ています。
アスカ(955) のもとに ヘドロ が空を見上げなから近づいてきます。
アスカ(955) のもとに スケルトン が軽快なステップで近づいてきます。

マリーベル(65) に移動を委ねました。

カミセイ区 F-2（森林）に移動！（体調18⇒17）
カミセイ区 E-2（森林）に移動！（体調17⇒16）
カミセイ区 D-2（森林）に移動！（体調16⇒15）
カミセイ区 D-3（森林）に移動！（体調15⇒14）
カミセイ区 C-3（森林）に移動！（体調14⇒13）

［787 / 1000］ ―― 《瓦礫の山》溢れる生命
［347 / 1000］ ―― 《廃ビル》研がれる牙
［301 / 500］ ―― 《森の学舎》より獰猛な戦型
［75 / 500］ ―― 《白い岬》より精確な戦型



―― Cross+Roseに映し出される。

　

　

　

　　　ザザッ――

　

画面の情報が揺らぎ消えたかと思うと突然チャットが開かれ、

時計台の前にいるドライバーさんが映し出された。



　





　







　




　

チャットが閉じられる――