
突如、宿敵から届いた予告状。
そこには、さすがの探偵にも予想だにしなかった犯行予告が書かれていた。
いや、予想できなかったわけではない。予想したくなかったと言ったほうが正しいだろう。
険しい顔つきで新しい煙草に火をつけようとする探偵だったが、不意に後ろから聞き覚えのある声が耳を劈いた。
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大男 「やや!これはこれはチャコール氏ィ!またお会いしましたな!!」 |
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チャコール 「…これはこれは警部殿、相変わらずお元気そうで。アンタもここに呼ばれてたのか…」 |
声も体も存在感も、これでもかというほど巨大なその男は、フリント=ジッポー警部だった。
警部は葉巻の煙を豪快に吐き出すと、これまた大きな声で笑う。
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ジッポー警部 「ガッハッハ!怪人メンソ現るところ、地獄の果てでも駆けつけるでありますよ!今回もこの予告状が…」 |
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チャコール 「あいにくと、俺にも届いてるよ、ほら。」 |
禍福の暁星を戴きに参上する。
怪人Menthol 20mg
二人が手にしていたのは、全く同じ予告状だった。
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ジッポー警部 「禍福の暁星…?これはどういう意味でありますか…? よぉーし!わかった!きっと宝石の名前でありますな!早速所有者を調べるであります!」 |
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チャコール 「相変わらずの早合点だなぁ…残念ながらそれは違うよ。これは…」 |
探偵は苦々しい顔で、ぼそりと、しかし明瞭な声で言った。
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チャコール 「…ニコちんの事だ。」 |

[770 / 1000] ―― 《瓦礫の山》溢れる生命
[336 / 1000] ―― 《廃ビル》研がれる牙
[145 / 500] ―― 《森の学舎》より獰猛な戦型
[31 / 500] ―― 《白い岬》より精確な戦型
―― Cross+Roseに映し出される。
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エディアン 「・・・おや。チェックポイントによる新たな影響があるようですねぇ。」 |
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エディアン 「今度のは・・・・・割と分かりやすい?そういうことよね、多分。」 |
映し出される言葉を見て、腕を組む。
カオリ
黒髪のサイドテールに赤い瞳、橙色の着物の少女。
カグハと瓜二つの顔をしている。
カグハ
黒髪のサイドテールに赤い瞳、桃色の着物の少女。
カオリと瓜二つの顔をしている。
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カオリ 「ちぃーっす!!」 |
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カグハ 「ちぃーっす。」 |
チャット画面に映し出されるふたり。
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エディアン 「あら!梅楽園の、カオリちゃんとカグハちゃん?いらっしゃい!」 |
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カグハ 「おじゃまさまー。」 |
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カオリ 「へぇー、アンジニティの案内人さんやっぱり美人さん!」 |
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エディアン 「あ、ありがとー。褒めても何も出ませんよー?」 |
少し照れ臭そうにするエディアン。
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エディアン 「間接的だけど、お団子見ましたよ。美味しそうねぇあれ!」 |
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カオリ 「あー、チャットじゃなくて持ってくれば良かったー!」 |
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カグハ 「でも、危ないから・・・」 |
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エディアン 「えぇ、危ないからいいですよ。私が今度お邪魔しますから!」 |
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エディアン 「お団子、どうやって作ってるんです?」 |
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カオリ 「異能だよー!!私があれをこうすると具を作れてー。」 |
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カグハ 「お団子は私。」 |
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カオリ 「サイキョーコンビなのですっ!!」 |
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カグハ 「なのです。」 |
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エディアン 「すごーい・・・・・料理系の異能って便利そうねぇ。」 |
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カオリ 「お姉さんはどんな能力なの?」 |
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エディアン 「私は・・・アンジニティにいるだけあって、結構危ない能力・・・・・かなー。」 |
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カグハ 「危ない・・・・・」 |
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カオリ 「そっか、お姉さんアンジニティだもんね。なんか、そんな感じしないけど。」 |
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エディアン 「こう見えて凶悪なんですよぉー??ゲヘヘヘヘ・・・」 |
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カオリ 「それじゃ!梅楽園で待ってるねー!!」 |
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カグハ 「お姉さん用のスペシャルお団子、用意しとく。」 |
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エディアン 「わぁうれしい!!絶対行きますねーっ!!!!」 |
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エディアン 「ここじゃ甘いものなんて滅多に食べれなさそうだものねっ」 |
チャットが閉じられる――