
結ばれた二人がいて、やがてひとり産まれた。
歪になってしまった三人は一緒にいられなくなって、ひとりを追いやった。
迎え入れられて四人で暮らし始めて、その暖かさを否定したらひとり減ってしまった。
暗く停滞していた三人に、ひとり加わった。
言葉にすればそれだけだったのだ。
「まこちゃ、まこちゃ。なにしてるー?」
「……ゆりが壊したおもちゃを直してる」
「そっかー。ゆりもてつだう!」
「危ないからダメ」
「えっ。 ……なんで!やだ!やる!」
「わ、こら引っ張るな!危ないだろ!!」
「ヤダーーーーーー!ゆりもするのーーーーーー!!」
「ゆりちゃん、真理が困っているでしょう?ほら、おじいちゃんに遊んでもらいなさい」
「おじーちゃ、やだ!まこちゃがいい!」
「えっ……」
「あっこらゆりのバカ!じーちゃんがショックで固まってるだろうが!」
「ゆりバカじゃないーーーー!!」
「そうか、じいちゃんは嫌か……」
「あなた、面倒な拗ね方しないでくださる?」
「ばーちゃんトドメ刺さないで!?」
煩い家族だったと思う。
少しばかり皆強がりで、口数も増していて。
そこに賑やかな従妹が加わったから、余計にさわがしくて。
それでも、案外居心地がよかった。
隙間は空いたままだったけれど、彼女は隙間を埋めつつその場所を忘れさせない存在だったから。
きっと幸福な時だったと思う。
あの人達が来るまでは。
「久しぶり。母さん、父さん」
「話があるの。……六花と、あの子の事で」
歪になった原因を取り除いて、空いた隙間にひとり連れ出した。
言葉にすればそれだけの事だった。
―――両親がゆりを引き取ると言った際、祖父母はすぐには頷かなかった。恐らく、自分のことがあったから。
けれどその後躊躇いながらも祖母が頷き、次いで祖父が渋々頷いた。
老いた自分達とまだまだ幼い彼女のこれからを考えたのだろう。
子供だった故に物事を変える力なんてなかった自分は、好きにすればいいと悩む従妹を突き放すしかできなくて。
そうして最後までぐずっていた従妹も、最終的には同意した。
それが一番いいと、思ったのだ。
初めて見た両親の優しい顔。それを見て安堵の表情を浮かべる祖父母。すぐに懐いて満面の笑みを浮かべていた従妹。
彼女だったらうまくやれるのだと。
だから、
『ゆり、まこちゃんとはなれるの、さびしいな』
『―――俺は、別に』
だから、嘘をついた。
彼女が幸せになれる場所とあの人たちが幸せになれる方法はきっと、同じだったから。
自分にはできなかった事を彼女に任せて、自分はどちらからも逃げたのだ。
逃げたら碌な事にならないとわかっていたはずなのに。
ゆりからの最初の電話は、いつかの旅費を稼ぐために始めたバイトの最中にかかってきた。
携帯に残っていた留守番電話。
帰り道に再生して最初に聞こえたのは、遠くから響く悲鳴だった。
『―――ちゃん。 まこちゃん、まこちゃん、』
騒音の中から聴き慣れた声が。怯えたように震える声が聞こえる。
『まこちゃん こわいよ たすけて、たすけてまこちゃ―――――』
何人もの悲鳴が聞こえた。なにかに叩きつけられるような激しい音がした。水の音がした。
『まこちゃん』
名前を呼んでいた少女の声は途切れ、ブツンとメッセージは途切れた。
…………
気付けば、家に帰っていた。
緊迫した声を流すテレビの前で崩れ落ちた祖母を、祖父が抱き抱えていた。
どうしてと絞り出すような声で繰り返す祖母に。
大丈夫、きっと大丈夫だと手を震わせながら気丈に振る舞う祖父に。
あぁ、あれは現実だったのだと理解したのだ。
冬園 ゆり
母譲りの薄い赤の髪と瞳の少女。
冬園六花の娘であり、春原真理の従妹。
三年前に春原夫妻の養子として引き取られ、イバラシティの外で航空事故に遭った。『冬園ゆり』はもういない。
名前を呼ぶ声がいつか薄れていくのが怖かった。
『まこちゃん』
あの声は今でも聞こえている。
どうしてたすけてくれなかったのと、
言っている気がした。
キバ(76) に
10 PS 送付しました。
シキ(75) から
ネジ を受け取りました。
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シキ 「……はい、コレ……ペンのお返し。そっちで役立てておいて。 ……使えるものも少ないし、サバイバルだよね、こんなの。」 |
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シキ 「……あと、まあ……どうも。
…………頑張らないといけない時だしね、今は。」 |
領域LV を
10 DOWN。(LV10⇒
0、+10CP、-10FP)
幻術LV を
5 UP!(LV0⇒
5、-5CP)
具現LV を
5 UP!(LV15⇒
20、-5CP)
変化LV を
5 UP!(LV15⇒
20、-5CP)
武器LV を
5 UP!(LV40⇒
45、-5CP)
キバ(76) により
ItemNo.2 不思議な防具 に
ItemNo.3 不思議な装飾 を合成してもらい、
駄物 に変化させました!
⇒ 駄物/素材:強さ10/[武器]攻撃10(LV50)[防具]活力10(LV50)[装飾]体力10(LV50)/
特殊アイテム
ItemNo.10 ネジ から射程2の武器『
硬いバット』を作製しました!
⇒ 硬いバット/武器:強さ82/[効果1]貫撃10 [効果2]- [効果3]-【射程2】
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春原 「……うん、こんなもんか」 |
ノイ(43) の持つ
ItemNo.10 柳 から射程1の武器『
しなやか手袋』を作製しました!
ノイ(43) により
ItemNo.11 美味しい果実 から料理『
果物スムージー』をつくってもらいました!
⇒ 果物スムージー/料理:強さ82/[効果1]攻撃10 [効果2]防御10 [効果3]強靭15
刀崎 依良(1104) とカードを交換しました!
中視斬牙
(インスージアズム)
クレイジーチューン を研究しました!(深度0⇒
1)
クリエイト:グレイル を研究しました!(深度0⇒
1)
アクアブランド を研究しました!(深度0⇒
1)
ライトニング を習得!
クリエイト:グレイル を習得!
ビューティーフォーム を習得!
リビルド を習得!
ブレイドフォーム を習得!
サモン:エンチャンター を習得!
◇通常獲得:各CP・FPが5増加した!