［基本］OK.　［戦闘］OK.　［戦闘:エイド2］OK.　［スキル］OK.　

　


　なかなか広大な沼地を前に、ミランはちょっと遠い眼差しになった。
　チェックポイントは遠目に見えており、そこに行くまでの道もないわけではないのだが、先行していた人たちが踏み固めたと思しきあぜ道はぬかるみ、どう見ても滑りやすいのが分かる。


（ここで館長を落としたら、あっという間に泥団子だなぁ…）


　ｷｭｯと腕に力が入る。館長もｷｭｯとなったのか抗議の声が響き、ミランは飛びかけていた魂を取り戻した。
　ここで立ち止まっていても過ぎるのは時間だけである。
　意を決し、沼地に横たわるあぜ道へと足を踏み出した。

　体重130㎏近いミランが乗っても沈みこんだりしないので、このあぜ道は思ったよりもしっかりしているようだ。
　ただやはり、滑りやすい。
　二度三度とスニーカーの靴底で擦るようにして確認したミランは、道路に留めていた少女へと手を差し出した。


「サツキちゃん、大分滑りやすいから、気を付けて」


　片腕は既に館長を抱えていて塞がっているが、それでもローファーの少女に比べれば幾分滑りにくいし、少女程度であれば例え彼女が泥に足を取られても支えられるという自信がミランにはあった。
　勿論少女が躊躇うことも予想できたが、だからといって手を差し伸べない選択肢はない。
　案の定、戸惑い躊躇う少女に向けて、いつものように笑みを浮かべた。


「ローファーだと余計滑りやすいしさ。俺ならサツキちゃんよりずっと重いし、支えにしてくれて大丈夫だよ」


　安心させるように言って、ね？と今一度促せばようやく少女はおずおずと手を伸ばしてくれる。
　その手を支えにあぜ道へと歩を進めた少女が滑らないようにと注意しながら、一行は人の流れを追ってチェックポイントへと歩み始めた。
　
　途中幾度か少女が足を滑らせかけ、ミラン自身もちょっとヒヤッとしたこともあったが、おおむね順調に進んでいたのだが…
　向かう先が陸地というより瓦礫の山であるらしいと視認できた辺りで悲劇は起こった。

　ひらりひらりとどこからともなく飛んできた、白い蝶。
　赤い空の下で、その翅はひどく鮮明だった。
　この世界にも普通に蝶がいるのか…とミランが頭の端で考えたその瞬間…


「ぎぃﾞあﾞあﾞあﾞあﾞあﾞあﾞあﾞ！！！！！！」


　突如としてあらぶった小脇のペンギン。


「うおあああああ!?」


　バランスを崩した巨漢。


「ｱｯ!!　ミランさ…！！！」


　少女の悲鳴混じりの声ののちに、ﾊﾞﾁｬﾝ!!と勢いのある水音が周囲に響いた。


「ぎゃﾞー！」


　ﾊﾞﾁｬﾊﾞﾁｬと楽し気に泥水を跳ね上げながら蝶を追いかけていく館長と、それを唖然と見送ってしまった店主とJK。
　そしてそんな店主の片足は、足首の上までずっぽりと沼の泥に嵌っていた。


「………………う…っそだろ…」

「ミランさん…！だ、大丈夫ですか…？」


　咄嗟に手を離したので少女までもを巻き込む最悪の事態だけは避けられたが、館長はものの見事に泥団子だし、体重100㎏超えの片足はがっちり沼に嵌っている。ちょっと動かしてみるものの、びくともしない。
　ミランが盛大に頭を抱えて溜息を吐くのも無理はないというものだ。






　こうして…館長が蝶を見失って戻って来るまでの間、巨漢と少女は必死に沼から足を引っこ抜く羽目になったのであった…

ItemNo.7 BANKAの賄い飯（パンの耳） を美味しくいただきました！
　体調が 1 回復！（12⇒13）
　今回の全戦闘において 防御10 治癒10 が発揮されます。
　今回の結果でのスキル熟練度が伸びやすくなった！

チェックポイントから天に向け、赤色の光柱が立つ。

次元タクシーで行けるようになったようだ。

ミラン(1474) は 石英 を入手！
サツキ(1475) は 石英 を入手！
ぺんぎん(1655) は ド根性雑草 を入手！
ミラン(1474) は 腐肉 を入手！
ぺんぎん(1655) は 花びら を入手！
ミラン(1474) は ボロ布 を入手！
ぺんぎん(1655) は 剛毛 を入手！
ぺんぎん(1655) は 何か柔らかい物体 を入手！
ぺんぎん(1655) は 何か柔らかい物体 を入手！
ミラン(1474) は 何か柔らかい物体 を入手！

自然LV を 3 UP！（LV7⇒10、-3CP）
料理LV を 3 UP！（LV32⇒35、-3CP）

クラック を習得！
フローラルキュア を習得！
ジャッカル を習得！

特に移動せずその場に留まることにしました。

採集はできませんでした。
　　 - ミラン(1474) の選択は チナミ区 P-3：瓦礫の山（ベースキャンプ外のため無効）

MISSION - 未発生：
　　 - ミラン(1474) の選択は チナミ区 P-3：瓦礫の山（ベースキャンプ外のため無効）

―― ハザマ時間が紡がれる。









ふたりが時計台を見上げると、時計の針が反時計回りに動き始める。






針の動きは加速し、0時を指したところで停止する。



時計台から、女性のような声――









声は淡々と、話を続ける。






























声はそこで終わる。



















榊がこちらを向き、軽く右手を挙げる。



エディアンもこちらを向き、大きく左手を振る。