---正義の味方---
世に跋扈する『シエテ・デジール』に対抗する組織、『シェデム・カルマ』の一人。
名はヴェルテュー。武器のモチーフは百合の紋章。
日夜戦いに明け暮れる、いわゆる正義の味方の一人。
真面目で堅物、潔癖症。そして一人が好きな人間嫌い……だった。今は好きといえる人が居る。
異能溢れるイバラシティで特に能力らしい能力もなく育ってきたが、中学入学と同時に覚醒し『シェデム・カルマ』に半ば強引に入れられた。
一つの組織にチームメイトという彼女にとっては息苦しい環境だったが、互いを尊重するという名のもとに必要以上に関わってこない仲間と、同時期に知り合った友人と触れ合い若干人当たりが柔らかくなった。
義務感と真面目さから戦っていた彼女だが、アンジニティという火種を前に立ち上がるしか無いと少しだけ気合を入れている。
異能をエネルギーに変換するアイテムにより変身する。
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14歳。背は後ろから数えたほうが早い。
普段の生活は真面目以外に表現する言葉がない。
遅刻せず、授業中は少し眠るが成績は上の方。学校が終われば速やかに家に帰る(実際はシェデム・カルマ本部に行くだけだが)。
学内では趣味らしい趣味を見せる素振りはない。しかし私生活では植物、生物、科学、文学など『人間でないもの』に強い興味を示す。
人間が嫌いというより興味がなかった反動か、百科事典、図鑑をはじめ幽霊、UMA、空想上の魔物でも何でも良い。
結果として読書家の面がある。
異能は<無貌の英雄:インヴィジブル・ヒーロー>。
『異能の使用中、ヒーローとしか認識されない』。
敵対組織による個人特定からの家族や友人への攻撃を防ぐ、くらいしか使いみちのない異能。
覚醒時にはこんな微妙な異能が正義の味方で良いのか、と本人は思っているが正義の味方には必須だと力説されたら頷くしか無かった。
彼女は能力に目覚めたときから『ヴェルテュー』であり、『ヴェルテュー』でしかない。
誰しも彼女をヴェルテューか愛称でルーテと呼ぶ。
……異能である以上、本名を名乗っても認識が繋がらないため問題はない(そもそも普段からヴェルテューと名乗っているので台無し)。
コードネームで呼ばれることに慣れるために名乗っていたら染み付いてしまっただけ。