怒気酔瓢(どきすいひょう)
【見た目】
赤の和服に紫っぽい羽織を纏った小柄な人物。
白髪、赤目という所謂アルビノ。
先祖返りが関係あるらしいが本人も詳しい事は不明。
年齢は大体小学校高学年から中学生くらいに見えるが本人曰く六十一歳。(145cm)
その反面、体重は非常に重く成人男性の平均よりも遥かに重い。(97kg)。
その小さな体の原因は不明。
昔から良く食べよく寝ていたがまったく成長していない。
声変わりもしておらず、声には幼さが出ている。
【職業】
相良伊橋高校にて古典の教師をしている。
2年5組の担任。
【居場所】
住所不定、ではないがあまり人には教えない。
よく見かけられるのは町外れの森や森林、神社らしい。
【性格】
非常に温和で裏表が無いように見え、何時も小さな笑みを溢している。
人の領域には無用には踏み込まず、一先ず冷静に様子を見ることが多い。
また、人に物事を教えるのがとても好きで特に体を動かす物事を教えるのは上手いと自分の中で思っている。
酒をこよなく愛し、度数が高いモノから低いもの、悪酒や良酒まで幅広く全てを愛している。
腰には扇をぶら下げており、たまに意味も無く触る様子が見られる。
【戦闘】
己が肉体を信じ、小細工は行わず全てを粉砕せんという感じで行い、サポートや連携といった事はあまり得意ではない。
この者がその様な事しか出来ないのはその【異能】によるものだろう。
【異能】
「強化」と「狂化」。
「強化」ただ単純に肉体や精神を強化できるだけでなく概念的な要素までも強化できる。
石を強化すればより硬く、掃除機を強化すればより吸い込む力が強くなる。
無論、人に使えば腕力や五感を強化できるし異能に対しても有功。
極めて広い範囲で効果を適用できるが、曖昧すぎる事柄には曖昧に効く。
これを組み合わせれば分厚い鉄の壁をぶち破ったりできる。
「狂化」は上記の能力を極限へと高めた状態で発動できる。
対象者の五感や異能を「強化」し続け混乱を起こし本人でも制御不能な文字通りの「狂化」状態へと移行させる。
一つのモノだけに適用する事も可能で、相手の視覚や聴覚を暴走させたりが主な使い方。
これを奥の手とし、相手に使い有利に事を進めたり、自分に使い文字通りの最後の抵抗を行う。
生まれた頃にはこの異能は無かったと本人は語っており、元々はもっと別の【ナニカ】であったがそれらをどのようにかして格落ちさせ、「強化」という異能が生まれたらしい。
______________________________
【出生】
昔々からその血を繋いできた古の一族の一人。
その一族は表向きには特殊な技能などは備わっておらず、ただの昔から存在する一族だと本人達は自称する。
だが、とある昔話にこの一族らしき者達の話があり少し調べれば内容はすぐに分かるだろう。
昔々さる村に大いなる一族居けり
一族は皆、白髪に赤き瞳とけやけき姿をせらまほしからむ
すべてその一族はその昔鬼と交はり特異なる力と容姿を得きといふ
その一族、その力を用ゐ災厄から村を守りて数を減らしき
時には大いなる妖怪より、時には大いなる自然の力より、その村を守護せりといふ
されど、何時しか村人等は一族を忌むべし者等と呼び侮辱の心を持ちつつそれらを道具のごとく行使せり
一族はやうやう数を減らしもはや風前の灯かと覚えき
その時、天より赤く大いなる物の怪がうちいで空に穴をあけ村を滅ぼしき
一族には目もくれず村を滅ぼしし料にその物の怪は太古の鬼なりといはれたり
その後一族は皆かれしかたに移住しその血筋より生まるる者は時たま白髪に赤目に生まれてくるといふ
【異能外能力 鬼神変化】
その昔に先祖達が鬼と交わったが故に持ったとされる力。
鬼の術、鬼の力、鬼の見た目、鬼の心。
それらを行使する肉体。
白く輝く髪に闇世の獲物を狩る赤い瞳。
一族にはこの力を持つ者は多く居たが、時が経つにるれ血が薄れていき最早無いに等しくなった。
だが、もし何かの拍子に…【先祖返り】のような何かでその血が現代へと生まれでた時、それを依り代に鬼がやってくると言い伝えられている。
______________________________
【ハザマ】
遥か昔からこの世に住む鬼の一人。
環境の変化、科学の発展、自分達のような存在の迫害などの影響で長らく身を隠しながら生きてきたが、限界を向かえハザマへと身を投じた。
太古の昔には人と交わって子を残したとも言われている。
【元からこのイバラシティがある世界】に生まれし鬼であり、この世に非常に強い執着を持っている。
怒気酔瓢の正体が彼、という訳ではない。
怒気は依り代として生まれた肉体であり、遠い昔からこの時代に生まれて来る事を仕組まれた存在。
だが、彼の計画は狂ってしまった。
時が満ちて肉体に宿るはずだった彼の精神は怒気の精神にはじかれてしまう。
怒気自身が彼の分身とも言える肉体を完全に手中に収め、あまつさえその力を封じ込めたのだ。
これではとても彼の力は入りきらない…。
だが、チャンスはまだあった。
時が近づけば彼の器は活性化し、己の意識を溶け込ませる事が可能となる。
まずは手始めに彼に【鬼】としての意識を植え付ける。
侵略がもし、成功しなかったとしても…彼が【鬼】として完全に目覚めたとき、我はあちらに顕現できよう…。
【異能】
「変化」、森羅万象この世にあるモノを変化させる事ができる。
その範囲は非常に幅広く、身体的技能や物的能力、天候やこの地球上で掛かる力(重力や引力など)すら操る事ができる。
また、概念的な事象すらも時には変化させることすら可能。
しかし、変化できないものも存在する。
この世にある根本的な概念、常識、事象などの世界を根本から変えるような物事には干渉する事ができず、人間や他の動物の根本的な意志にも干渉できない。
異能により発生した事象には干渉できるが、その者が持つ異能自体には干渉できない。
また、変化させた事象は再び変化させる事はできず一定時間後に自然に効力は消滅する。