青い空の下と白い雲に挟まれた舞台で、鋼鉄の翼が舞う。
それは、人が作りし機械のドラゴン『ドラグーン』。
ドラグーンの群れはオレを囲い込み、確実に追い詰めようとする。
だがオレは速い。この世界（そら）にいる、誰よりも！
オレの相棒『ライトニング』は、オレが望むがままに黄色い翼を広げ、空を黄金の光で切り裂き。目につく敵から襲い掛かった。
『ライトニング』の爪と稲妻は、敵機の首を撥ね、翼を貫き、装甲を砕き。時には竜の心臓を抜き取るように、操縦者を引きずり出した。
だが不意に敵機が起こした魔法の風にあおられ、その隙を突かれ致命的な一撃を浴びる瞬間――

…仲間に起こされた。見張り兼火の番が回ってきたのだ。
竜機乗り（ドラグーンライダー）。…もうずいぶん昔の話だ。
それでも今も、眠ると時々空の夢を見る。
今も続く、輝かしくて楽しい悪夢を。