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チェロ・ティアリィアースは帰らなかった。 故郷への帰還を促す『召喚士』の言葉に、彼は頷かなかった。 ここで世界を見捨てたら、 俺は守護者じゃなくなってしまう。 皮肉げに笑いながら、そう応えた。 いくつかの戦場を盾として戦い抜いてきた彼の中には、 少なからぬ守り手としての自覚が花ひらいていた。 故郷の荒廃に対し、差し伸べるべき手もあるはずだった……けれど、 遂行しなくてはならない守護が、 守らなくてはいけない者たちが、 まだ中途のままに、生々しい痛みを伴って、 常闇の中に打ち捨てられていた。 彼はそれを拾わねばならなかった。 カレイディアに残り、次の戦いに備えることを選んだ彼は、 力の失われる中で、けれど安穏のうちに日々を過ごそうとはしなかった。 召喚士の求めの通りに自らの戦いのイメージを依代として刻み、 その後、彼はカレイディアの歴史と秘密を探る旅に出たのだった。 「肉体の鍛錬は依代や魔石に依拠するとしても、 記憶は魂に刻まれて残る。 次の戦いに備えて情報を集めるのは、 必ず俺たちにプラスになるはずだ」 「『召喚士』『戦場アナ』『魔宝』、 宝石たち、カレイディアンたち…… 『書架』には秘密の闇のうちに留まっている情報が多すぎる。 俺はこの地を探って、俺なりのカレイディアの見取り図を作ろうと思う」 「大丈夫だ、依代に力がない状態で、無理はしねえ。 偵察ぐらいに停めるし、危険も深入りもしねえ。 乱暴なことをやってるのは承知だが、 それでも、それでもなにもしないで時間を過ごすのは、 耐えられねえんだ。 なにかできることがあったんじゃないか、 なにかいい手があったんじゃないか…… そんな後悔をするのは、まっぴらだからな。 次の戦場もある、本番はそこだ。それははき違えねえ」 「生きて戻るさ。必ずだ」 青い瞳の少年だった。 魂の年齢は14歳。 水に思い入れのある青年だった。 水の香りを嗅ぎ、味を見て、 なかなかじゃねえか、と、満足げに笑うことがあった。 考えごとをする時に、口もとに指をあてる癖があった。 眉根は大抵が険しく寄せられていたが、 その時には親しい人間たちには少し見せるようになっていた笑顔で、 手を振り、『召喚士』たちの部隊を離れたのだった。 そしてそれから時が流れても、 チェロ・ティアリィアースは帰らなかった。 |
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