スティアの一週間

「今回の攻略拠点は「常闇の祭祀殿-断信の道」ですね」

「時間になったら集まるのよ」

「……こんばんは。メッセンジャーサービスです」

「……メッセージの送信ですね。承ります」

「……2件のメールが届いております」

「そろそろ結果が出たようであると様子を見に来たが……ふむ、調べ疲れて寝てしまったようであるな」

「いいだろう。聞いているかどうか知らんが、情報をまとめてやろうではないか」

「七法奥義・天想輪廻とは！」

「分類はアビリティであるな」

「流派・七法天拳の奥義の一つだ。反撃系のアビリティで、戦闘中に倒れた仲間の力を借り、1戦闘に一回限定で、攻撃を受けた際に一定確率で反撃を仕掛けるぞ。攻撃力は100+定数×熟練度％が加算され、強い攻撃であればさらに加算される。熟練するほど強力な攻撃になるな。このアビリティには特殊な特性があり、その際に『倒れている仲間の数』に比例して反撃するのだ。誰も倒れていない場合は反撃はない。反撃回数に上限はあるが、場合によっては凄まじいダメージになる。」

「報われぬ魂を救済するためにテンコ主任が編み出したという技で、彼らの怒りを拳に込めることで恐るべき破壊力を生むという。『天刻刹那』が個人で放つ最強の技でなら、『天想輪廻』は仲間と共に放つ最強の技である。両方を同時に繰り出すことは出来ないぞ。」

「だが、あまりの威力のため、反動も激しく、一度放つと回復するまで行動不能になるのだ。そうなると相手の攻撃のなすがままになってしまう、この際の回復はターンごとに行なわれるのだが、回復率は定数×熟練度％となっていてかなり低い。憶えたてのまま実戦運用すると、大変なことになりかねないぞ。熟練するまで装備を外した方がいいかもしれんな。装備には格闘修練を極めていることと、素手を武器にしていることが条件となる。また『七法・天刻刹那』を獲得していると修得できないぞ」

「……ということだ。これからもしっかり励めよ」

「……黒く塗られた杖＋１に入札はありませんでした」

「そろそろ時間よ。集まりなさい」

「攻略ですよ攻略だよ攻略だぞ攻略に行くぞっヒョォォ！！」

「……落ち着きなさい」

「アナタは確か、私の護衛に志願してくれているようね」

「今回はアナタの出番よ。頼りにさせてもらうわね」

「やる気は十分のようね。頑張りなさい」