「(モグモグモグ)」

「君たちさ…せめて戦闘が終わるまで我慢できないのかい？」

「(連れてきたのあんたでしょうに)」

「ほほう…学院四天王(A)、それは珍しい色のチクワでござるな？」

「うむ、拙者達の活躍を聞き、メイド姿の女子の方から差し入れをしてもらったのでござる」

「さすがは忍…もとい学院四天王、人気No1クラス、女子にもモテモテでござるな」

「それほどでもないでござる」

「いいなーあこがれちゃうなー」

「やっぱNINJAゲインないとだめかー」

「おかわりもありますよ」

「かたじけないでござる＾＾」

「いただくでござる＾＾」

「わあい＾＾」

「ゴふォァァァッッ！？」

「なんだこれは…遅効性のまろやかにして鮮烈なクド味と共に身体が痺れてきたでござる!?」

「寒い、身体が寒いでござるーーーッ！」

「おのれ銀髪の召喚士……毒を盛るとは」

「汚　い　で　ご　ざ　る　！」

「……みなさん再起不能ですね」

「なにやってんだぁぁぁぁっ!?」

「どうした。キサマの仲間は、まだ戦っているようだぞ」

「小生である」

「これしきで倒れるのは情けないのであるが、おかげでこうして会話ができるわけだがな」

「どうやら貴様は、小生の『声』を聞く権限を得たようである」

「……？」

「『魔法書架検索権限』というアビリティがあったであろう。アレは小生の管理する魔法書架の検索能力を得ると同時に、封じられておった──の──にアクセスする能力なのである」

「そしてこれは、魔力を封じられた小生が、魔術を振るう稀少な機会。ここまで育った貴様の魔力であれば、我が奥義の一端ぐらいは使えるはずである」

「それでは実践講義を始めるとしようか」

「貴様の依代と精神、しばらく預けてもらうぞ。そして我が魔術、その魂に刻みつけよ！」

「どうした召喚士。術が止まっているぞ」

「サチ……これを使えば彼ら…いや、貴女は…」

「気にするな。いつものようにやればいい」

「所詮、小生達は過ぎ去った夢だ」

「わかったわ」

「……すまんな」