Infomation | ||
|
||
Diary | ||
アルフレッドの日記〜二日目〜 さて、と、今回あたりで依代変更が出来そうだ。情報収集の結果、間接スキル修練…便宜上こう言わせてもらうが。 とにかくそれが依代から外れて自分の、いや、今の俺の場合は自分と、助けたあの女性の魂とが混じっているわけだが、とにかく自分「達」のものになると、コンファインが出来るようだ。 よい依代を求めて、魂同士の奪い合いもあるらしいが、最初の人間が使うような依代でそれは起こりにくい、はずだ。 次のコンファイン先はガンスリンガー。まさに俺にぴったりな依代ではあるのだが……。 俺は、自分「達」になった魂の中で会話をする。相手は、俺が赤を内包した名前であるように、青を内包したあの子。 「マーブルー、ですよ。みんなは『マーブル』と呼んでくださっていましたが」 そうだ、そういう名前だった。マーブル、マーブル…ねえ。 「それで、アルフレッドさん。このように同じ魂に入ってから、珍しく話しかけてくれたのですが、どうしたのでしょう?」 「ああ、『俺は助けたいから助けた』、とは言ったのだけど、一つ、折り入って頼みがあってな」 マーブルーの返事を聞く前に、俺は切り出した。 「次の依代は、あんたにメインで動いてもらいたい」 マーブルーは、なんだ、そんなこと?と、疑問に思いながら頷いた。 「それで、何故それがお願いなのですか?私はこのカレイディアに生きている人と話をしてみたいし、それに、この世界には私が運命を狂わせてしまった人もいない」 「だからそう言うな、と、言わせる気かあんたは!」 つい、怒りが出てしまった。こうして魂が一緒になった今でも、マーブルーは気にしすぎているほど、気にしている。彼女自身の優しさもあるのだろうけど、そうやって苦しむ事は、彼女自身が疲れてしまうだろうに。 「……すまん、けど、俺はあんたのそういう所を治して欲しくて、今回は依代を譲る事にしたんだ」 マーブルーは半分泣きそうな顔をしていた。きっと、今まで、誰にも本当の意味で気にかけてくれる人がいなかったのではないか。 それで、このように考える事に慣れてしまっているのではないか。 だから、せめてこの世界では、マーブルーを本当の意味で受け入れてくれる人を、俺以外にもいるんだって事を、知ってもらわないといけない。 「ええ、分かっています…アルフレッドさんは優しい人だから」 俺が優しいってのも可笑しな話だと思うが、まあ、それはおいておくとしてだ。 俺にとって、不安要素が一つだけあった。 「いや、優しいわけじゃないさ。俺が『頼みごと』と、言ったのは、それなりにあんたにもリスクがあるから」 そして、続けた。この世界では当たり前かもしれないが、マーブルーにとってはおそらく、かなりつらい事だ。 「あんた、いや、マーブルーさん。獣を、そして、人を殺せるか?」 俺と、マーブルーの間に沈黙が走った。 マーブルーの日記〜三日目〜 コンファインの事をよく知らなかった私。 けれども、アルフレッドさんの知人の話で、もうすぐ、新しい依代に換わる事が出来るらしい。 漸く、アルフレッドさんの役に立てる時が近づいてきたのだと、私は思った。 予知の力は、この世界に来てからなくなったけど。 代わりに、体がアルフレッドさんのように、銃を扱えるようになった。 右手で素早く抜き撃つ技を。 左手で確実に狙い撃つ技を。 アルフレッドさんが寝ている間に、こっそりと、練習だけはしていた。 「おかしいな…もう年かねえ。なんかちょいと体が痛いぜ」 ……ちょっと、無理させちゃったかな。 そして、コンファインが出来るであろう今日、アルフレッドさんに呼ばれた。 頼みごとはこうだった。 「次の依代は、あんたにメインで動いてもらいたい」 私は少しだけ考えた。 きっと、そういう日が来ると、予知能力はなくなっても、そう思っていたから。 だから、なんだそんな事なのか、と、思うように頷いた。 少しでも、アルフレッドさんの役に立ちたいと願う私には、例えもっと無茶な願いでも……受け入れるつもりではあったから。 それだけの事をしてもらったのだから。 それに、この世界には、私が苦しませた人がいないのだから。 「だからそう言うな、と、言わせる気かあんたは!」 ……そうだった、アルフレッドさんは、私が思い詰める事をよしとしない人だった。 優しいからこそ、優しいゆえに、私が苦しむのが耐えられない人なのだ。 そんな人は、私の周りにはいなかった。父ですら、そこに気がつかなかったのに。 そう思うと、思わず涙が出そうになった。 そんな私を見て、アルフレッドさんははっと怒気を抜いて、紳士的な言葉を紡ぐ。 「……すまん、けど、俺はあんたのそういう所を治して欲しくて、今回は依代を譲る事にしたんだ」 本当に優しい人だった。 春の木漏れ日の人のように、私をステータスとしてしか見ない人でなく。 秋の落ち葉の人のように、私を魂の抜け殻のようにしか見ない人でなく。 ただ、私を、私の思うままに生きて欲しいと願う人だから。 そして彼は、俺は優しいわけじゃない、そう、リスクがあるから頼み事なのだと、そう言った。 そして、彼はこう続ける。 「あんた、いや、マーブルーさん。獣を、そして、人を殺せるか?」 そう、この世界で生きるという事は、殺戮する事。 この世界で生きるという事は、殲滅する事。 この世界で生きるという事は、略奪する事。 アルフレッドさんは、私が、そのような世界に向いている人間ではないと、きっとそう思ったのだろう。 殺すくらいなら殺された方がいい。 根絶やしにするくらいなら根絶やしにされた方がいい。 奪うくらいなら奪われた方がいい。 確かにそう、私はそういう人間で、そしてこれからもそういう人間。 だけれども、彼は、そのリスクを背負わせてでも、私に、私らしく生きて欲しいと願っているから。 私に、私らしく生きて欲しいと願っているなら。 私は、私らしく生きたい。 それが、私の願いでもあり。 それが、彼の願いでもあるなら。 そう考えて、沈黙の後、私ははっきりと、口を開く。 「覚悟の上です。私はそれでも、この世界で生きていたいから。この世界の人を、見たいから」 |
||
今回の滞在 | ||||||
|
||||||
Message(Personal) | ||||||||
|
||||||||
Message(Linkage) | ||
|
||
召喚士におねがい | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
不要アイテム引き取り | ||||||||
|
||||||||
Ability Setting | ||
|
||
Item Setting | ||
|
||
Skill Setting | ||
|
||
Schedule | ||
|
||
Lvup | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
レベルアップしました(EXP-50)
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
攻略の時間になりました!! | ||||||||
|
||||||||