No-266 酒浸りのエデン

「あー、アレなのよね。笑っちゃうくらいお酒しかないのようん。これが最大にして最強の弱点ね、エデンなのに色々と不足！　侘びしい世の中！」

「ちぇる子様としてはむしろ屋台からおでんかっぱらってきちゃえばいいカナ☆　とか思ってたんだけど、いっつのまにか学食なってるのよねー……あ、でも学食のこう、学生向けのパワーあるメニューっておつまみに向いてるかも！？　テキトーに持ってきてくださらない！？」

「やはり良いものですねお酒
お酒を飲んで酔っているのかお酒を飲むという行為自体によっているのかさえわからなくなってきましたよ。
こういうのを『できあがってる』というそうですね。」

「見慣れぬお酒にもなれましたし…すみませんマスターそこの見慣れた見たことのないお酒をひとつ」

「神様バリじゃなくて神様そのものですよー、これ。そう、いうなればここには神がおわすのですよ、真面目な話。
いやあ、酒についての真面目な話って何なんでしょ。でももうどうでもいいですよ、そんなん。」

「いやいや、僕の座右の銘は『酒は呑めども呑まれるな』ですからねえ。酒に負けるやつは酒を飲んだらあかん、という意見もあっていいですよ。」

「あ、やっぱ今の無しで！呑まれる奴も呑め、そんでもって明日の朝に苦しむんです！それもまた酒ですよ、いやマジで。ひどい話です！」

「和洋折衷、てな事を言っても僕は呑んでませんからねえ。でもワインはどうも悪酔いしてよくないですからねえ。まさか工業用アルコールでてっとり早く酔うわけにもいかんですし。」

「[……うーん、ウォッカかウィスキーの類はないですか？ぼちぼち『巻き戻って』酔いを醒ます必要がありますけど、その前に最後、強いのを浴びて締めにしたいんですがね。」