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「あー……いい気持ちだった」 借り物の大きな布の服に身を包んだ白荊姫は満悦の息を漏らす。 僅かに露出した真珠の肌は湯の名残でうっすらと赤みを帯びていた。 すらりとした腕をしなやかに上げ、白荊姫は気持ち良さそうに伸び、 しっとりと水気を残したパール・ホワイトの髪は柔らかく踊った。 「噂では聞いてたが、その妄想力は何も鍛冶だけに限ったものじゃないんだな」 「我は王である故、不可能はない」 白荊姫は自らを王と称する男に、あるお願いをしていた。 それは自分を風呂に入れてくれ、という一見奇妙な願い事。 しかし白荊姫(というよりも彼女の中に同居する男)にとっては 召喚師に魔石をねだるよりも切実なことであった。 「へぇー、王様ってのはやっぱ凄いな」 今まで満足にゆっくりと風呂に浸かれなかったのだろう 望みが叶った白荊姫はしきりに関心ばかりしてる。 王は、その様子に満足そうに微笑む。 「造作も無いことだ、いつでも湯に浸かりに来ると良い」 白荊姫はその言葉にぱっとローズ・ミストの眼を咲かせ、まるで無垢な赤ん坊の様に笑う。 「王様っていうから偉そうな奴かと思ってたけど、あんた良い人だな!」 「だが…」 「ここでは、この力を使うには魔石が必要、という決まりがある」 「………そういえば、そうだったな」 白荊姫の声が明らかにこもる。 今回の件は工房とは異なる上にテンコ主任の与り知らぬところな気もするが くぐもったままの声で素直に魔石の数の勘定を始めた。 「……あの、王様。ここにつけ って ありますか」 「まぁ待て。我もそう鬼ではない」 「あ、おっ俺、何でもしますよ!こう見えても皿洗いとか得意だし」 「…我は皿洗いは必要とはしていない。そうではなく――」 「――それでしたら…」 ふっと白荊姫の声音が変わる。 それまでは健康的で健全な少女だったものが急に色香を纏い、表情もまた憂いを湛える。 王もその一瞬の変化には少し息を呑んだようだった。 「王様にあんなに良くしていただいたのです。私なりのお礼をさせてくださいませんか?」 淑やかに、絹を滑らす様に本来の白荊姫は言葉を紡ぐ。 「汝なりの礼、か…して、その右手の物は何だ?」 「私にはこれしか取柄が無いものですから……ですが、王様を新しい喜びに誘いたく…」 白荊姫は王を見つめたまま自分に良く馴染んだ商売道具を右手に、王の後ろへと回り込もうとする。 王も眼を逸らさずに、しかしそれをやんわりと遮る。 「汝、ホモであったか」 ある一点で互いが止まった瞬間、王が尋ねる。 「俺はロリでもホモでもねぇ!」 ぴたりととまった白荊姫の顔がみるみる紅潮し 容良い唇は不釣合いなほどに開き、抗議の声を上げる。 「では女同士が良いと?」 「俺はいたって普通だ!」 「男と女が良いと」 「そうだ」 「ここにいるのは男と女だな」 「そうだな」 * * * 外はすっかりと深い群青の帳に覆われていた。 仄かに灯された蝋燭の炎が、時折動く人の気配に揺れる。 「そういえば…」 「……なんだよ」 「汝の、白荊姫ではなく汝の名はなんと言う?」 「俺の名前…?」 「俺の……?」 (一部、妄想かもしれません) |
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今回の滞在 | ||||||
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