Secret Sphere
<<Week9
-WEEK10-

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Smart Diary
ワカメ
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 戦闘が終わった。
 一言でいうと、何にもできなかった。とりあえず生きのこっただけ、という感じ。
 一人くらい刺し違えられれば、と思ったけど、上手くいかないものだ。
 魔法の国というのは伊達じゃなかったようだ。全く歯が立たなかったそれでも生き延びることはできた。
 次にこのような時にはもう少しマシな戦いができれば_____

 (記述はここで途切れている)

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 魔法大学に入る夢は潰え、知らなかった婆ちゃんの過去を知った。
 正しさがまた別の「正しさ」とぶつかり、お互いを傷つける様を見せられた。
 何も知らない、安穏とした暮らしは遠く消え去り、私は宙ぶらりんとなった。
 それなのに、それでも、私は冒険者として戦場に残り続けていた。
 きっかけはどうあれ、私にもこの数年で冒険者としての矜持らしきものが芽生えていたらしい。
 というより、目の前にある、出来ることをとりあえずこなさなければ、立ち止まったらそこで本当に「終わる」、そんな気持ちのほうが正確か。

 のちに「キメラ戦役」と呼ばれる帝国軍残党の大きな攻勢が、私のいる旧帝国領で始まった。
 「竜魔術」とともに帝国が生み出した禁術のひとつ、魔物の能力を人間に植え付ける「キメラ術」。
 それによって生み出された「キメラ兵」が送り込まれ、各地に大きな被害を出していた。それと同時に、色々なところで帝国残党の活動が活発になっていた。
 とある村では謎の疫病で村人の多くが倒れる被害が出た。
 原因は帝国残党が井戸に毒を投げ込んだことと判明し、薬草の調合知識があるということで、その解毒剤の調合を私が引き受けることになった。
 数百人分の解毒剤の材料を集め、釜で煮詰めるーー薬草売りをしていた頃ですら経験のなかった大仕事だったけれど、無事にやりおおせ、大勢を助けることが出来た。
 何日も走り回り、カマドに向かって火をくべる間、婆ちゃんの事を考えていた。
 大学の魔術士で、大戦の戦場で活躍した婆ちゃんが、どうしてそのすべてを捨てて、薬草売りの魔女になったのか。そんな過去を隠しながら私を拾い育てたのはどうしてなのか。
 今となっては、確かめる術なんてない。でも、婆ちゃんが遺したものーー教えてくれた薬草の知識や炎の魔法で、私自身が生き延びてこられたし、いくばくかの人を救うことができた。
 それは確かだし、うまく言えないけど、それが「答え」なのかもしれない。
 婆ちゃんが本当はどんな人で、何を思い、どんな望みを持っていたのか、という問いの。

 キメラ戦役が始まってほどない頃、ある冒険者が私を訪ねてきた。
 大柄な犬族の魔術士で、私とそう変わらない歳の青年だった。
 話を聞くと、あの教会焼き討ち事件で襲われた修道女の一団にたった一人の身内ーー妹さんがいて、その手掛かりを探しているのだという。事件直後に現場に入ったということで、私のことを探していたそうだ。
 言葉を選びながら、私は町と教会の様子を語った。彼は黙ってそれを聞いていたーー表情は穏やかだったけど、時々握りしめる拳に悲しみや怒りがにじんでいた。
 語り終えると、彼は丁寧にお礼を言ってくれた。つらいことを話してくれてありがとう、と。
 私の話に妹さんの手掛かりがあるとも思えないーーそこにいた人たちはもう、誰が誰かも分からない有様だったから。
 さぞ落胆しただろうに、逆に私に気を使ってくれたのか。

 「まだ諦めない。この目で確かめるまでは、探し続けるよ」

 私の話を聞いてなお、彼は力強くそう答えた。
 大事な人を理不尽な形で奪われても、それでも希望を捨てず前を向く。悲しみを力に変えて生き、笑う。そんな事ができる人が本当に居たんだ。自分の悲しさや虚しさに潰されそうだったその時の私にはとても眩しく映った。

 私は行き詰まりを感じていた。
 大陸の片隅のレイニアという田舎臭い国の、そのまた片隅の田舎で薬売りをしていた3年前から、少しも変わらない自分に、ひどく歯がゆさを感じていた。
私はプリム。エルシノアのプリムロゼ。
 大層な名前も身分もお金もない。少し前までたった一人の肉親である祖母がいたけれど、それももういない。

 それでも、私は私として、まだ生きている。
 自分が何者で、何になろうとしているのか、まだ分からない。それでも「私を作ったもの」が、私の身体を流れ、満たしているかぎり、私はどこでだって生きていける。

 『魔法教えます!』
 ー「学園」の張り紙が目に留まり、興味を引かれた次の瞬間、唐突にその入り口が開かれた時。
 その時に婆ちゃんの声が聞こえた気がしたーー『好きにしな』『何がしたいか、あんたがいちばん分かってるだろ』と。
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パーティメッセージ
ワカメ
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メッセージはありません。
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メッセージ
ワカメ
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PNo.412 コロチロ・モルガテッラ
にメッセージを送った。



PNo.91 星川 エト
からのメッセージ:
Iconえと
「うう、ごめん、私死んじゃったよ。
さようなら、お元気で
Iconダイリ
「死ンデナイヨ」

Iconえと
「なんか最後だしそういうお涙展開もありかなって」
Iconダイリ
「ワケガワカラナイ
Iconえと
「というわけでお話相手になってくれてありがと~!」
Iconダイリ
「リアルタイムノホウデモ機会ガアレバヨロシクネ」
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青い鳥メッセージ
ワカメ
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メッセージはありません。
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参加コミュニティ
ワカメ
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参加コミュニティはありません。
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アイテム
ワカメ
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プリムは週替わりまほがく定食(魔) を食べた。

今週は上品な味付けの煮魚定食だ。
大ぶりながら、煮崩れていないフワフワした身が魅力。

MMP/MSP/運命力が増加した!
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魔法学園の声
ワカメ
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Icon
メリーナ先生
「あらあら~……リベルタ先生、
 ちゃんと睡眠とお食事はとっています~?
 今日も顔色が面白い色になっていますよ~」

Icon
リベルタ先生
「む……羊、いやメリーナか。
 それは余計な世話というやつである」

Icon
メリーナ先生
「あらあら~余計ではありませんよ~
 生徒はもちろんのこと、
 教師の健康維持も、わたしのお仕事のうちですから~」

Icon
リベルタ先生
「仕事熱心なのは認めるが……
 我輩とて研究は仕事の内である。
 故に3徹しようが仕方がないことであろう」

Icon
メリーナ先生
「そう~? お仕事は仕方がないですねぇ~
 でも、そう仰るなら、
 わたしもお仕事をするしかないですね~」

Icon
リベルタ先生
「!? お、おい、急に何の薬を……ぶちまけ……
 う……」

Icon
メリーナ先生
「大丈夫ですよ~、少し眠くなるお薬です~
 リベルタ先生、魔法を弾く装飾品もしてらっしゃいますし
 わたしはわたしのお仕事をこなしただけです~」
Icon
メリーナ先生
「は~い、保健室のベッドに転送しますね~♪」
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通常戦闘
ワカメ
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魔法学園の生徒遺跡の魔物たち
PNo.520 プリムロゼ・アフ・エルシノアVSイフリートの炎
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探索
ワカメ
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探索中. . .
プリムはSCを290、TPを19手に入れた。
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《魔武器学》
ワカメ
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Icon
マスク先生
「魔法武器学の授業だな……今日は前の続きで良いか。
 オレ達の使う武器についてだ」

Icon
マスク先生
「前回は筋肉魔法で頭が痛くなったから切り上げてしまったからな……」

Icon
マスク先生
「えー……エメロード先生は杖。
 杖を魔力で変化させて弓にすることもあるらしい」

Icon
マスク先生
「マルル先生は特殊で、その辺にある自然物を都度利用する。
 草の蔓を鞭状にしたり、石を飛ばしたりと様々だな
 したがって武器は無いとも言えるし常にあるとも言える」

Icon
マスク先生
「ジル先生は暗器一式だな。
 獲物を見せるということを嫌うからあまり見たことは無いが」

Icon
マスク先生
「ミラージュ先生は常に手にしているキセル。
 煙を自在に操り、好きな形にして使役する特殊な武器だ。
 意思を持たせることも出来るそうだぞ」

Icon
マスク先生
「メリーナ先生は何と枕だ。
 武器として使う事は稀みたいだが、
 どこからともなく取り出して状態異常を引き起こすのが得意なようだな……
 保健室の枕は大丈夫だと思うが……」

Icon
マスク先生
「パルフィー先生はよく本を持っているな。
 その本がSmartBookでもあるし、武器にもなっているそうだ。
 古代言語学で必要になるから理にかなっているんだろうな」

Icon
マスク先生
「……とまあ、こんな感じか。
 一言で魔法武器と言っても、姿かたちは様々だ。
 人によってはかたちすら無いものもあるからな」

Icon
マスク先生
「とはいえ視覚情報は重要だ。
 かたちのないモノを魔法武器にするのは中々至難の業だからな。
 余程魔法と創造に長けたものなら出来るかもしれん」
















Icon
マスク先生
「ふー……さて、今日はここまでにしておくか……」

Icon
マスク先生
「人の数だけ魔法武器は存在するからな、
 それだけ変わったものも出てくることだろう」

Icon
マスク先生
「特殊な武器を持った相手と遭遇した時に戸惑わないよう、
様々な物があるという事は頭に入れておいて損はないと思う」

Icon
マスク先生
「それはそれとして、自分の獲物はキチンと日々手入れするようにな。
 では終わりにしよう」

《魔武器学》の授業を1回選択!
プリムはMHPが39増加した。
プリムはMHPが39増加した。
プリムはMSPが14増加した。
プリムは魅力が16増加した。
プリムは魅力が16増加した。

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ワカメ
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スペルNo.11 チャージ を調律しようとしたがアイテムNo.1 オールブレス はチューンジェムではなかった。

スペルNo.11 チャージ をショップNo.2001 火付与 で調律!(TP-1)(SC-100)
スペルNo.11 チャージ の属性が 火 に変化!
スペルNo.11 チャージ の要素を除去。
スロット1 の要素 風付与 が砕け散る
砕け散った力が集まり、アイテムNo.4 として固定化! (TP+1)

スペルNo.11 チャージ をアイテムNo.9 巨大化 で調律!(TP-1)

スペルNo.11 チャージ の威力が 16 増加!
SP消費量が 3 増加!(TP-1)

スペルNo.11 チャージ の威力が 18 増加!
SP消費量が 3 増加!(TP-1)

スペルNo.7 サプライ の威力が 2 増加!
SP消費量が 4 増加!(TP-1)

line


武器 名もなき鹿角杖 を 攻撃力強化!
名もなき鹿角杖 の 攻撃力 が 20 上がった!(TP-1)

防具 村娘の服+ケープ を 回避力強化!
村娘の服+ケープ の 回避力 が 14 上がった!(TP-1)

装飾 おばあちゃんのとんがり帽子 を MMP/MSP強化!
おばあちゃんのとんがり帽子 の MMP/MSP が 8 上がった!(TP-1)

魔法武器 名もなき鹿角杖 の 命中力 が 10 上がった!(TP-1)
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目的の決定
ワカメ
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時戻りの儀式
ワカメ
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Icon
???
スフィアと呼ばれている。
その正体は、学園の最大の秘密のひとつ。
【時戻りの儀式】に関係しているらしいが……?
好きな食べ物はひみつ。
Icon
???
「……今の私の力だと、願いを叶える力は1回。
 1回だけ使えるよ」


Icon
学園長
「……そうか。では……行おう。
 時戻りの儀式を――」



各々のSmartBookから、魔方陣が展開された。
その後に、学園長の姿が幻影で映し出される。



Icon
学園長
生徒諸君、防衛の要、塔は破壊されてしまった。
 塔が無ければ学園内の魔力は徐々に四散し、
 やがて魔法を使えなくなってしまうだろう


Icon
学園長
そのため、私は……
 今から、時を戻り、塔が壊された事実を
 なかったことにしようと思う


Icon
学園長
このセカイの流れと、新しいセカイの流れは統合されるので、心配は――
 いや、何を言っているのか、分からないね


Icon
学園長
「とにかく、心配はいらない。
 私が責任を持って、このセカイを守るから――」


Icon
学園長
ついてきたいものはついて来るといい。
 私は歓迎する!










Icon
リベルタ先生
「我輩は行かんぞ」

Icon
マスク先生
「ええ? まさか生徒のために……」

Icon
リベルタ先生
「いや、二つのセカイが統合された時の感覚を知りたい」

Icon
マスク先生
「お前……いや、アンタはそういう奴だな……」










Icon
学園長
「では、時戻りの儀式を始めよう――」



学園長が手を掲げると、周りに複雑な魔法陣が展開される。


Icon
学園長
六天えるつの
 深淵のかけらよ」


Icon
学園長
てをべる大地の力よ
 悠久らぐれよ」



魔法陣から、一陣の風が駆け抜けていく。
学園長のフードが、ばさり、と翻った。



Icon
学園長
迷宮
 天空よ」





展開していた魔法陣が、呼応するように強く輝きを増す。

Icon
学園長
は――
 つのべしもの、ベルスフィア!

Icon
学園長
よ――
 らい、過去けよ!」



辺り一帯を飲み込むような眩い光を放ち――


Icon
学園長
儀式魔法 時戻り――」










光が収まると、学園長と、一部の教師、そして一部の生徒が、消えていた。


Icon
リベルタ先生
「……行ったか」

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ミラージュ先生
「行ったか、じゃなくってよ!
 もっとちゃんと事情を説明しなさいよ!」

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リベルタ先生
「ふん、我輩もよくは知らん。
 だがまあ……」


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リベルタ先生
生徒どもよ。心配するな。
 どうせすぐに時間は統合されるであろう

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リベルタ先生
それまで適当に過ごすが良いぞ」


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マルル先生
「うわ~~ん!
 よく分からないけども……
 と、とにかく早く学園を立て直すんだわ!
 残ってる生徒の安全確認も急がないと~!!」










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パルフィー先生
「……私も行きたかったな」

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ラングリース先生
「どうやら、まだしばらくは時戻りの影響があるようですね
 そちらの魔方陣から、渡ることができるとか」

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パルフィー先生
「ええ!?」










Icon
学園長
「さて……改めて始めましょうか」

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チャーミィ
「ワンワー!」

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マスク先生
「……はあ、また最初からか」

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学園長
「仕方ないじゃない!
 済んだことはつべこべ言わない!
 ほら、行くわよ!」










Icon
学園長
「さて――」

Icon
学園長
「ようこそ」

Icon
学園長
「【魔法学園へ】」
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次回予告
蟹
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魔法学園の生徒遺跡の魔物たち
PNo.520 プリムロゼ・アフ・エルシノアVSイフリートの炎
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