後期学園生活 2日目



基本行動宣言成功
セリフ設定宣言成功


Diary


「…やれやれ」
 煙草に火をつけ一息つく。先の戦闘で高ぶっていた心が、肺に紫煙が満ちるたびに少しずつ平常へと戻っていくのを感じる。
 というのも、この島に上陸しノーバディ達を見送った瞬間。物凄い音量の高飛車な女の声が響いたかと思うと、子供が適当に作った粘土細工でももう少しマシになるような造形の棒人間が襲ってきたからだ。しかもいやにテンション高いし。
 様子見も兼ねて戦っていると、勝手に自爆してお空の星になってしまった。惜しいな、マトモに戦っていればもっと善戦できたろうに。

 あの音も熱もない白光の爆発で、この島もずいぶん変わっているというのは予想できていた。最初は八年前の記憶が頼りになるかと思ったが、全く持って役に立たなかった。期待はずれもいいところで、これは縛鎖を探すのにも苦労すると思うと頭が痛い。予想と正反対の希望的観測を捨て去らなければならなくなり、しかしここでもまだ楽観視できていたらそいつはただの阿呆だろうと思い直す。

 ここは島であって島ではないのだ。あの一瞬(私の体感時間では八年前)に見た爆発直後のこの島は、浅瀬に囲まれ海に突き出た、いくつかの岩礁に過ぎなかった。どうやら何者かが、その岩礁を媒介として強力な魔術をかけていたらしい。仮のものとはいえ、持続時間、実感、効果範囲、精度のどれを取っても一流の上に超が何個も付くような出来だった。恐らくは陣地形成と幻術に特化した魔術師が一人ないし複数いたのだろう。

『ねぇねぇ、さっきのへんなのいたでしょ? あれ、かなり高密度のマナで編んであったよ〜』
 私が瞼を閉じ思案していると、セラが思い出したように話し始めた。
「ああ、ただの木偶かと思ったら意思も持っていたみたいだしな」
『自律機動もしていたみたいだね〜。でもディティールは最悪だよぅ。いくら使い魔程度でももっと気を使って欲しかったなぁ』
 彼女も元は造られた者だ。私の頭の中に戦術支援プログラムとして起動していた擬似人格。かつてのABCSはそういう存在だった。
『シンプルさを出そうとしたのか知らないけど、テキトーすぎ〜。いまどき棒人間なんて流行らないって』
 だからこそ、同じ境遇としてわかるのだろう。造られた者、被造物としての想いが。
『人格が飛んじゃってるせいでマスコットにもなれないだろうし、あれじゃぜったいに売れないよ。鳴かず飛ばず?』
 彼女には元々意思などなかった。役割を的確にこなす、ロールプレイングの登場人物のようなものだ。
『もうね、コミケなんか夢の又夢ってかんじ。手足なんて棒じゃん、棒』
 けれど今は、自分の意思を…って、ん?
『ま、目の付け所は悪くないんだけどねぇ〜。でも出来れば造型の意外性だけじゃなくって他にも』
「………」
『ねね、零君はどう思う? やっぱりガレキはもっとお肉があったほうがいいでしょ?』
「いや、知らんし。造型って、お前…。第一、ガレキ?コミケ?なんだ、そりゃ」
 なぜか先ほどの人形について熱く語ってるセラに、少し呆れながらも聞いてみた。ガレキ?瓦礫の事なのか。建造物の残骸がなんだって言うんだろう。
『えっとね〜、ニホンっていう極東の島国で行われる創造者の祭りでね。年に冬と夏の二度あるみたいなんだけど、何万もの人が自分の作品を持ち寄って会場の中で芋洗い状態になりながらも、極寒と酷暑を耐え忍ぶっていう究極のどんちゃん騒ぎなんだって。なんかね〜、文明の一つの到達点って言ってたよ』
「文明の到達点?へぇ、なんで修行に作品持ち寄るのかとか、全然わからないが…そこまでのものなのかい。それにしてもニホンには修行僧のようなヤツがたくさんいるんだな。話には聞いていたが、侮りがたい国だ」
『でねでね、そこで修行した人はあらゆる苦難を超えた証として、人々からオタクって呼ばれて敬われるんだよぅ。ガレキはその苦難に参加した人の作品でね、ガレージキットの略称みたい。人物をデフォルトした人形なんだって。ニホンの人は疲れた時とかこれを見て癒されて、24時間戦うんだって!』
 ぶんぶんと腕を動かして力説するセラ。
「ああ、それなら私も聞いたことあるぞ。極東の島国の不屈の中年闘士、ダンカイのキギョー戦士…だったかな?」
『凄いよね〜、私なんてすぐ眠くなっちゃうよぅ。あ、でもでも。そのあたりの知識、きっとガクくんが詳しいよ!』
「ああ、ヤツは凝り性っぽいしな。きっとハマれば24時間どころか48時間くらいは余裕で…おっと」
 いかん、脱線していた。私は根元まで火が来てしまった煙草を投げ捨て、本来の目的を思い出した。
 ちなみにこの煙草はセラが造ってくれたもので、原材料は私の魔力。この胸のコアと微弱なマナのやり取りがあるらしく、私の手を離れると、たちどころにマナに戻り空気中に霧散してしまう。なので、自然にも優しいエコロジーな煙草なわけだ。昔、シンガポールと人が呼ぶ国で煙草を落とした時に自警機構に捕まったことがあるので、苦肉の策としてやってみたのだけれど、これがなかなか。留置所で一晩中、ゴキブリとネズミとゲイと戦い続けるのは、いくら私でも相当の消耗戦だったからな。

「まぁ、その話は置いておくとしようか。縛鎖の反応はこの近くだろ?」
『あ、うん。この森を抜ければもう視認できるんじゃないかな』
「…そうか」
 少し複雑だ。過去に飛ばされたときはもう会うことはないだろうとさえ思っていた。
『どうかした、零君?』
「あれから八年。因縁を捨てきるにはそれでも短すぎたって事だよ」
 とはいえ、もう以前のように殺気は沸いてこない。私も歳を取って少しは物分りが良くなったようだ。…なんて、自分で言うものでもないんだが。
「いろんな物を見て、いろんな事を知って、いろんな友を得て……いろんな考え方が出来るようになった。それでも、こればっかりはなぁ。正直、私はヤツが苦手なのかもしれないね」
 歩きながら考える。私はなぜ彼に会おうとしているのだろうか、と。勿論、理由もあるにはある。だがそれは私の目的ではなく、手段の一つだ。はっきり言ってしまえば、アイツに会わなくても私はこの島で目的を果たすことも出来るだろう。だが、私はそこまで自分の力を過大評価出来ないし、縛鎖の力を過小評価するつもりもない。だから、彼に会わない場合成功率は格段に下がる。
 そんなわけでアイツに会いに行くんだが…いわば、個人的な理由が宙ぶらりんの状態なのだ。
「やだねぇ、これも知識を得た弊害ってのかね。昔は目的さえあれば他のことなんかどうでも良かったのに」
 軽くため息をつき腕を組んだ私を見て、セラは少し意外に思ったようだ。私の前をとてとてと進む足を止め、こちらを振り返る。
『なぁ〜に、まだ引きずってるの? もう、しゃっきとしなさいってば。しつこい男は嫌われちゃうわよ』
 腰に手を当て、ぷんぷんという擬音でもつきそうな顔をしてこちらを睨むセラ。
『それに、そんなのどうでもいいじゃない。私ね、理由なんて行動のおまけだと思うよ。そんなの考えて貴重な時間使うほど、年寄りじゃないんでしょ?』
 セラのどこまでも前向きな姿勢に、私は思わず吹き出してしまった。
『む、なによぅ。私はマジメに話してるんだからねっ!』
「はは、いや悪いね。どうやら私は、自分が思ったほど物分りが良くも落ち着いてもいないみたいだな」
 首を傾げる彼女を尻目に、私は再び歩き出す。あわててついてくるセラに慈しみの視線を注ぎながら、久しぶりに会う紅い友のことを思い浮かべた。













『とりあえず、会ったらもうオタクになったの?って聞いてみよ!』
「………いや、それはなんだか可哀想だろ」


Message


(1365)からのメッセージ
歩「んー合流できたかな?」

Quick Action / etc




特に何もしなかった。



第1484パーティ・所属メンバー (Before)



ノーバディ・零鎖・パラケルスス(1484)
貫通1 必殺1 刺撃5 舞踊5
現在地 I4


Character Data (Before)


ENo.1484 ノーバディ・零鎖・パラケルスス
HP818 / 818

1貫通1場所I4 [特殊LV1]
SP115 / 115

2必殺1使用可能技一覧
NP1体格753刺撃5参 加 団 体
CP90敏捷754舞踊50
PS30器用805 1
0(0)魔力506 2
連勝1魅力507 3
総CP96生命608 4
単位0精神509 5
= Profile =
種族造られしもの
性別雄性個体
年齢製造より23年

「試練ってのはな、乗り越えられる者にしか与えられないんだよ」

 その言葉が忘れられない。あの紅い男との望まぬ邂逅の後で彼が吐いたその言葉。それは、不甲斐ない私への叱咤だったのか。それとも彼なりの励ましだったのだろうか?

 あれから長い時が過ぎた。この世界では、それこそ水面に写る太陽の煌きのように一瞬だったかもしれない。だが、島が消えるその瞬間に過去へと飛ばされた私にとっては、この時間は長かった。飛ばされた時空の果てで、私は自我もなく暴れまわる己と対峙した。あの紅い男…縛鎖の記憶というカタチで。
 創造主パラケルススの事、己の成すべき事、縛鎖との因縁。泡沫の夢にも似たその記憶が過ぎ去ったとき、私は記憶の全てと己の真名を取り戻していた。
 それから八年。世界を見て回った私とABCSは様々な経験をし、それを糧として成長し続けた。私の中には確固たる自我が生まれ、ABCSは魔術師の協力で人間の体へと転生し、セラフィーナという名を手に入れた。
 そうして私達は、次の目的地にあの島を選んだ。かつての私が縛鎖を追いかけた島。やがて島が光に包まれ、ノーバディと名乗っていた己は過去へと飛ばされ




No所持品名種類 / 強さ / Grade / 効果1 / 効果2装備

1セラの手作りイヤリング装飾 / 2 / 1 / なし / なし自由
2フルール・ド・シュヴェスター刺撃 / 4 / 1 / なし / なし武器
3制服防具 / 10 / 2 / なし / なし防具
4胸章装飾 / 10 / 2 / なし / なし装飾
5植物 / 0 / 1 / なし / なし



イベント戦闘



第1484パーティ 所属

零鎖(1484)

† V S †
ウォーキング部員

Enemy




セラ「システムオールグリン、コマンドプロンプトに則り戦術思考開始。 零君、やっちゃえ〜♪ 
ほいよ。とっとと終わらせてメシにしようぜ」

ウォーキング部員「戦いなんてやめて、一緒に歩きませんか?」



BATTLE START!!



非接触フェイズ
[列]名前HP/MHPSP/MSP
[前]零鎖818 / 818

115 / 115




[前]ウォーキング部員698 / 698

110 / 110




ウォーキング部員の攻撃!
ウォーキング部員「日々の活動の賜物です!」
スピードアップ!!1
ウォーキング部員のSPDが上昇!
ウォーキング部員のWAITが減少!




非接触フェイズ
[列]名前HP/MHPSP/MSP
[前]零鎖818 / 818

115 / 115




[前]ウォーキング部員698 / 698

70 / 110





戦闘フェイズ




TURN 1
[列]名前HP/MHPSP/MSP
[前]零鎖818 / 818

115 / 115




[前]ウォーキング部員698 / 698

70 / 110




ウォーキング部員の攻撃!
零鎖に88のダメージ!


零鎖の攻撃!
ウォーキング部員に142のダメージ!




TURN 2
[列]名前HP/MHPSP/MSP
[前]零鎖730 / 818

115 / 115




[前]ウォーキング部員556 / 698

70 / 110




ウォーキング部員の攻撃!
零鎖に83のダメージ!


零鎖の攻撃!
ウォーキング部員に133のダメージ!


ウォーキング部員の攻撃!
ウォーキング部員「食らえぇぇッ!!」
ブロウ!!2
零鎖に85のダメージ!


零鎖「あれま、懐かれちゃったよ。どうしたもんかねぇ @セラ@ふ〜んだ、知らないもんっ」
零鎖はウォーキング部員を魅了した!
ウォーキング部員「・・・良い脚してますね。」
零鎖の攻撃!
ウォーキング部員に139のダメージ!




TURN 3
[列]名前HP/MHPSP/MSP
[前]零鎖562 / 818

115 / 115




[前]ウォーキング部員284 / 698

55 / 110




ウォーキング部員は魅了に耐えている!
ウォーキング部員の攻撃!
セラ「敵のコンバットタクティクを仮想構築。躯体の性能で取り得る回避進路を提示するね〜♪」
零鎖は攻撃を回避!


(ウォーキング部員の魅了の効果が消失)


零鎖の攻撃!
クリティカル!
ウォーキング部員に168のダメージ!


ウォーキング部員の攻撃!
ウォーキング部員「食らえぇぇッ!!」
ブロウ!!2
零鎖に91のダメージ!




TURN 4
[列]名前HP/MHPSP/MSP
[前]零鎖471 / 818

115 / 115




[前]ウォーキング部員116 / 698

40 / 110




零鎖「あれま、懐かれちゃったよ。どうしたもんかねぇ @セラ@ふ〜んだ、知らないもんっ」
零鎖はウォーキング部員を魅了した!
零鎖の攻撃!
ウォーキング部員に143のダメージ!
零鎖「(昔なら問答無用で息の根止めていたな。俺も若かったわけか…) 
 ……やれやれ。私はまだ昔話するほど年取ってないはずなんだがな。」



ウォーキング部員は魅了されている!


(ウォーキング部員の魅了の効果が消失)


ウォーキング部員「足が!足がァァッ!」
ウォーキング部員が倒れた!




零鎖「ほれ、動けなる前に退け。 お互い、死闘するほど若くないだろ? @セラ@A battle has been fought, and is now over〜♪」

戦闘に勝利した!

40 PS、 1 CPを獲得!

零鎖丸石 を入手!

BATTLE END.




Normal Action / etc




刺撃 のLVが1上昇しました。(- 5 CP)
刺撃 のLVが1上昇しました。(- 6 CP)
刺撃 のLVが1上昇しました。(- 7 CP)
刺撃 のLVが1上昇しました。(- 8 CP)
体格15 上昇しました。(- 7 CP)
器用19 上昇しました。(- 8 CP)

CPが 33 増加しました!

NPが 1 増加しました!

(1365)を同行者に指定しましたが断られました。



Shout!!




たくさんの叫びが聞こえてきます。



Event



何者かと遭遇した!


イベント戦闘予告



第1484パーティ 所属

零鎖(1484)

† V S †
帰宅部員
気弱学生

Enemy




第1484パーティ・所属メンバー



ノーバディ・零鎖・パラケルスス(1484)
貫通1 必殺1 刺撃9 舞踊5
現在地 I4


Character Data


ENo.1484 ノーバディ・零鎖・パラケルスス
HP813 / 874

1貫通1場所I4 [特殊LV1]
SP121 / 121

2必殺1使用可能技一覧
NP2体格903刺撃9参 加 団 体
CP83敏捷754舞踊50
PS70器用995 1
0(0)魔力506 2
連勝2魅力507 3
総CP130生命608 4
単位0精神509 5
= Profile =
種族造られしもの
性別雄性個体
年齢製造より23年

「試練ってのはな、乗り越えられる者にしか与えられないんだよ」

 その言葉が忘れられない。あの紅い男との望まぬ邂逅の後で彼が吐いたその言葉。それは、不甲斐ない私への叱咤だったのか。それとも彼なりの励ましだったのだろうか?

 あれから長い時が過ぎた。この世界では、それこそ水面に写る太陽の煌きのように一瞬だったかもしれない。だが、島が消えるその瞬間に過去へと飛ばされた私にとっては、この時間は長かった。飛ばされた時空の果てで、私は自我もなく暴れまわる己と対峙した。あの紅い男…縛鎖の記憶というカタチで。
 創造主パラケルススの事、己の成すべき事、縛鎖との因縁。泡沫の夢にも似たその記憶が過ぎ去ったとき、私は記憶の全てと己の真名を取り戻していた。
 それから八年。世界を見て回った私とABCSは様々な経験をし、それを糧として成長し続けた。私の中には確固たる自我が生まれ、ABCSは魔術師の協力で人間の体へと転生し、セラフィーナという名を手に入れた。
 そうして私達は、次の目的地にあの島を選んだ。かつての私が縛鎖を追いかけた島。やがて島が光に包まれ、ノーバディと名乗っていた己は過去へと飛ばされ




No所持品名種類 / 強さ / Grade / 効果1 / 効果2装備

1セラの手作りイヤリング装飾 / 2 / 1 / なし / なし自由
2フルール・ド・シュヴェスター刺撃 / 4 / 1 / なし / なし武器
3制服防具 / 10 / 2 / なし / なし防具
4胸章装飾 / 10 / 2 / なし / なし装飾
5植物 / 0 / 1 / なし / なし
6丸石鉱物 / 3 / 0 / なし / なし



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