※余談。前回のヴァルキリーが魔夜と僕をにらんだ理由が・・・
神としての規律が、相手が夢魔だとか・・・

・・・一揆が終わり平和が戻りつつあった。
ネクターも戻りつつある

僕の一揆に加わる事もこれで終わりだろう町ではネクターが戻り、お祭り騒ぎになってきている

「そうだ小川へ行こう」

街から離れて星屑の小川へ・・・少しでも静かなところへ
そう思って訪れたこの地には僕がパーティに加わった時に顔を合わせた面々がいた

・・・一揆が終わる事は元に戻る事。すなわちあるべき場所へ帰っていく事を意味する。

生活を営んでいた者はその生活へ。

冒険者ならば旅路へ。

行商ならば次の街へ。

変わりものであれば元の次元へ、元の世界へ・・・帰れる保証はないけど

またどこかで会える気がする。
またどこかで・・・

僕はしばらくこの街へ滞在しよう・・・
このたまり場のキッチンを利用させてもらおう。





別の場所。田を植え終わった場所
「・・・どうやら・・・修行も終えたようだなあやつは」
「一揆に加わりその過程で力を目覚めさせるとは・・・」

田植えで疲れた体を持ち上げ空を見る
三度笠を深々かぶり麦の穂をくわえる
農作業の服を着る中年の獣人が一人

「師として今こそこの地の豊穣神の名を託そう・・・」
淡い光に包まれ中年の獣人は徐々に消えていく・・・

「・・・やれやれまさかお主もかかわってくるとは」
「わしは思ってもみなかったぞ・・・」

「色神・・・お主が・・・な」
「あとは二人を見守るだけぞ・・・」

吹く風に乗るかのように消えていった・・・



ウンディーネ・・・？
自らの意思とは別に出てきたウンディーネ・・・２人
ニコッとして笑顔でイナネの中へ戻っていく・・・

「「今こそ元の力を」」

はっきりと聞えた・・・ウンディーネの声
・・・来る時が来た。ウンディーネの回帰
いや・・・正しくは僕の力の回帰・・・

師に名を託された証・・・そして旅してきたウンディーネとの別れでもある。

（ありがとう・・・ウンディーネたち）

そっと消えていく・・・ずっとの別れじゃない僕の中にいる。

そしてつかの間の集まり・・・談話を楽しみ、星屑の小川で涼む




そして夕方。元いた場所から空の良く見える場所
・・・魔夜に呼び出されて

魔夜の近くにそっと立つ
話を聞こうとした矢先・・・魔夜からそっと抱きついてきた。
突然の事で声も出なかったが・・・魔夜は胸に顔をうずめてきた
どうすればいいのかわからず
そっと抱き寄せ、落ち着かせるように頭をやさしく撫でる・・・

満月が顔をのぞかせるまでそんな時間だけが過ぎていった。
なぜ抱きついてきたかその理由はあとで判明することとなる



夕焼け・・・それは夜の始まりであり黄昏とも呼ばれる・・・
夕焼けと似たような光景・・・朝焼け。夜の終わりであり一日の始まりである。黎明とも呼ばれる・・・

終わりと始まりを意味するこの赤々しい空・・・一揆は終わりを迎えそれぞれがそこを起点にはじまりを進んでいく・・・
開けない夜はないのと同じく日は沈み夜を迎える。
ちょっと違うのは出会いと別れがあるから・・・

なぜこの話をしたかだって？・・・それは後々に関係する話だから