さすがに分かるか。……大きければいいって考えは私にはわからないな
もたざるものになら分かるのかもしれないけど
魚も身体も、養殖より天然物がいいって思うよ

今更だけど君、こっくりさんというものが何なのか、今ひとつわかってなかったりするのかな
いや、別にどっちでもいいんだけどさ
私みたいに好き勝手するこっくりさん自体が結構珍しいことだし。私のことしか浮かばないのなら、それはそれで都合がいい
……うん、程よくもふるくらいなら許可しよう。もう春だしね、じき夏毛になるから

イズナというのは、細長い小さな狐のことだよ
以前はこのあたりでイズナのエンブリオも見かけたんだけど、今じゃ見なくなったな
結構可愛い生き物だよ。ただの妖狐よりゃ従順でなつきやすいしね

……君、変なことを知ってるね
間違ってないとは思うけど、そんなに大したものでもないんじゃない

今はわからなくても、そのうちわかる時が来るんじゃないかな
恋愛って、自分がしてる時はそうだとわからないものだからね
しようとしてできるものでもないけれど

あー……そう言えば先生は厳密に言えば人間では無かったな。
もしかしたら、無意識に順応しているか何かしているのやも知れん。

一応、大まかに座標を指定して周囲を調べる位はしているのだから、きちんと選んでいるとは思うが。
取り敢えず、最低限人間等の動植物が安全に暮らせるようにの配慮はしてくれている…筈だ。

…そう言えば、俺の生まれた国は火山も多かったな。 休火山や活火山が混在していたが……
お陰で地熱から得られる熱資源や、温泉資源も数があった気がする。

……だがそれも、別方向から見れば噴火や火山灰、地震のリスクもあったのだろうがな。
今も海に面した国で暮らしてはいるが、其方は火山が無かった気がする。
きちんとリスク回避が出来、資源を有用に扱えれば…故郷もまた変わっていたのやも知れんな…。

ん、話が脱線してしまうのは俺の悪い癖か。気をつけねば。
……生物から得る資源の管理とは、誠難しい事よな…。

……嗚呼、何と形容すれば良いのか。 人より魚的要素の方が強いのが多い。
俺の言う魚人は……人面魚や半魚人と呼べば分かり易いか。 ヒトより魚寄りの珍生物なんだ。

俺が今暮らしている世界でも、ドラゴン達は厳重に管理されているな。
魔法を使える魔法族達よりも、非魔法族…魔力を持たない者達の多い世界故、気付かれると問題があってな。

ケンタウロスや一角獣、ドラゴン……それらの住む区域は人間には見付けられぬように隠蔽し、保護する。
そのような世界だったからこそ、この世界での生物の多様性には驚かされたな。

……まぁ、生活の為にも必要な事だと思えば、致し方ないのであろうが…。
ラーフィー、大丈夫か？ 遠い目になているぞ？

そうですね、お祖父様はもっともっと西の方の出身だと聞きましたから、
呼び名が違うのかもしれませんね。

えぇ、小さなキノコなので、きっと森のなかにはそのキノコに腰掛けることができるくらい、
小さなヒツジがいるのだと思ってたんですよ？

手のひらに乗るくらいのヒツジ！　可愛いと思いませんか？

それじゃ、やろう。言っておくけど、負けるとしてもただじゃ負けてあげないからね？

降り掛かる火の粉は払うのみ。 …鳴瀬御舟、いざ参る！

多岐野祥子、いざ、参ります！

それじゃァ、おっ始めるか。
嬢、ちィと体、借りるぜ！