そうですね…どちらかというと第一印象で言うならぽんやりしていて、落ち着いていらっしゃる…といった感じでした。

ふむ…魔法の副作用は薬に次いでなかなか物騒な響きですね。魔法の使い手やどこから派生したかによっても効果が少しずつ違うんでしょうね。
せっかく魔法を使うのであればしっかり効果があるものの方がいいですね。

まあ成長したところもあれば、変わってないところは寸分も変わってないといいますか…。
あんまり人見知りしなくなったところは成長の一つかもしれませんね。

やっぱり普通の人に戻っちゃいますか。それはそうですよね。
あー…戦闘は日常生活に戻ってもあまり役に立たないかもしれませんけれどね。でも何か向かってきた時に受け身を取ったり、素早く避けることはできるでしょうか？

そうですね幼少の頃はもう全く覚えていません。んー、なんといいますか…要約してしまうとですね、
幼少の頃の記憶を消して空いた要領の部分に代わりに膨大な量の記憶が書き込まれたんです。たとえば扱ったことの無い武器の使い方、行ったこともない国の言語や法律等々。
―まあ、そんな感じです。おかげで今現在、従者の仕事は捗りますけれどね。

坊っちゃんの中では私は怒る従者のようですね。まあ、嫌われてもいいので言わなければならないところは言わないと。
屋敷の中では甘やかされてたおかげで、他に言う人がいませんので。褒めて伸ばしたいんですけどね…アリエスさんのおっしゃるとおり、色んなところが気になってしまいまして…小姑のようです。

ふむ、アリエスさんにもよく分からないということになりますかね？
アリエスさんの師匠の意図は私には分かりませんが…

キツそうどころか破けてしまいそうですよね。
急に伸びた世界はどんな風に見えるんでしょうかね。成長痛ですか、私は経験が…記憶の無い部分もありますが、あまり知らないのですが、痛いそうですね。
急に成長して一気に痛みが来るのであればそれはやめておきたくなりますね。

なるほど。魔法ほど便利な力があれば戦争の一つでも起きない方がおかしいぐらいですね。
今はいい国なんですね。

きゅううう！きゅうううう！（違うよ！猫背なんだよ！）

な、なんみ！ぬこの言うことが信じられぬこってのかみ！

ぬこの目を見るがみーみ！このつぶらでぬんぬこな瞳を…

きゅうっ！（うそつき！）

ぬこはみゃんと人の姿みなれるみ！でも鼻ものびぬこだみ、舌も出さぬこなんだみ！

きゅう〜きゅうきゅう！（ほら〜あの子だってぼくの味方だよ！）

・・・・

表出ろみーーー！！！

ぎゅ〜（こわい〜）

人通りの少ない所でそんな事になると大変だね・・・。

・・・探してもらえる、かぁ。今頃、私も皆に探して貰えてるのかなぁ。
もうここに来てから結構長い時間経ってるし。

はちみつキャンディは甘くておいしいよね。

へー、よく作るんだ。一度食べてみたいかも。

確かにそれはあるかも。死なないだけで痛みとかはしっかり残りそうだし。
でも、見た感じ普通の人どころかどう見ても人には見えなかったから、
私達とその辺の常識が違ったりするのかもしれないね。

うんうん、いろんな食べ方があるからお菓子っていいよね。

飴でコーティングかぁ。そう言えばそんなお菓子見た事あるかも。
食べた事はないんだけど。

うーん…売ったら後悔するでしょうし。
それなら取っておくわね。捨てる方なら後悔しないんだけどね。

それで普通、か。

ふ、ふふ。世界を旅し、色々と見聞きしてきた儂が、まだ蛙の如き立場に追いやられようとは。
そなたの啓蒙する者は、どれほどの高みに達しているというのか。上には上がいるものよ……。

ふむ。個人病院も充実しておるということじゃの。
医術を独占しておらず、平民医療に向ける余裕がある。ふふ、故郷を思い出すのう。
あの国も、誰もが自由に病院を訪れることが出来ておったしな。メルンテーゼとはえらい違いじゃ。

はは。そなたの凄いところは、相当の知識と技術を持ち合わせておきながら、それを誇らぬ処じゃな。
医術も房術も、現場を体験せねば成長出来ぬ。
そして、現場を知る者は己より上の者を常に見続けるからこそ、己の実力を過小評価してしまいがちよ。

では儂も、怪我をした際はアリエスに治療してもらうとするかのう。
……撫でるように、優しくしてくりゃれ？

風水はまさに地脈を利用する術での。龍脈を動かして、繁栄させたき場に流れるよう仕組むのじゃ。
五芒星結界はどうなのかの。そも、魔力は大気に溶けておるのか、地脈に溶けておるのかよく知らぬ。
いやまさか、結界が使える術師が三交代労働でずっと維持させ続けておったりするのじゃろうか。

ほうほう、それはトップ会談というやつじゃの。
つまりそなたの国は、その６人によって維持されておるわけか。
アリエスも、故郷を飛び出さねば今頃はその６人の跡継ぎ候補になっておったかも知れぬのに、残念じゃの。

いまは、本はあまり読んでおらぬのかや？　「好きだった」と聴こえたものじゃから、少し気になった。
しかし、そんな感じはするよ。そなたはとても落ち着いておるし、物事を深いところまで理解しておる。
本で得た知識は、経験と結び合わせてはじめて実るというが、どうやら本当らしい。

永世中立国というやつかのう。相当の国力と意思がないと、なかなか立ちゆかぬと聞くが。
平和だからこそ戦病者が訪れるのかも知れぬぞ。高度な医療と、戦争と無縁な癒やしを求めて、な？
ただ、平和は長く続くと国が膿む。常に自己を見つめ続けるのは、大変なことじゃろうて。
そのような国を守って、維持しておるそなたの祖父は、随分と高潔な人物なのじゃろうな。

むう。医療魔法はよくわからぬが、腕を繋ぐぐらいは普通、なのか？
しかし欠損を創造するのは普通でないことぐらいは、儂にもわかるぞえ。
そなたが凄いのか、そなたの故国の研究が凄いのか。もしや不老不死も作り出せておるのではないか。

ま、それは確かに。平和な国の食べ物や買い物は、多様に満ちておって楽しいからの！
ただ、飽きる。心が騒がぬ。もっともこれは、儂が妖だからじゃろうよ。乱を好み、闇を好む。
妖怪は魔獣に近いと云うたであろ？　魔獣はそなたの故国で普通に買い物などしておらんじゃろう。

ふふ、でもな。儂は今、アリエスという名の物語を読んでおるのさ。
そなたは何処からきて、どの様な時を過ごして、今に至るのか。
そしていずれ何処へ向かい、何を成していくのか。あるいは、堕ちるか。……それを識るのが愉しいのよ。

そなた、本は好きで読んでおったのじゃろ？
頑張るというのは、普段ならば覚えられないようなものを気合を込めて理解する時に使う言葉じゃ。
むろん勉強は頑張っておったのじゃろう。故に、そなたが努力家ではないとは云わんよ。
それとも、才能があるという言葉に抵抗を覚えておるかや？

なるほどなるほど。確かに、手術ともなれば数時間立ち続け動き続ける体力が必要というしな。
医療魔法もきっと似たようなものなのじゃろう。
じゃが、そなたの年齢で大手術を執り行うというのは、かなり珍しいことと思うのじゃが。

どうじゃろうな、儂も聖水とは無縁の生活を送ってきたからのう。
時々、妖魔と勘違いされてぶっかけられることもあるが、同じ液体なら酒にしてくれれば良いのにと思う。
あ、でも通りすがりの裸族に白濁液を投げつけられたこともあったな。二度と作れぬよう、潰したが。

ふふ、どうやら何か思い出してきたようじゃな。
聖血の価値を置いておくとしても、そなたは面立ちも可愛いらしいし、襲うに十分な理由がある。
放蕩に生きておる魔族どもより、禁欲を是とする聖職者どもの方がよっぽど危険じゃろう。

おや。ということは、そなたの故国からの出奔は、師の指示ではなく祖父の指示なのかや。
ふむ、本格的に跡継ぎに据えるつもりなのかも知れんな。とすれば守護者たる師は祖父殿と通じておりそうじゃが。
政変の可能性は……、そなたのことじゃ、そこまで気づいておるのなら故国の情報も集めておるのじゃろう？

うむ。お姉ちゃんはえっちなことをしたりキスしたりするものなのじゃ。
最近は恥ずかしがって出来ぬようになった者も多いようじゃが、まぁそれも文化の変遷というものよ。
本当はな、世の中の全てのお姉ちゃんが弟を狂おしく抱きしめたいと思っておるのじゃぞ？

振り返ってみれば、すごい時代だったのかも知れぬが……。
その時は今を生きるに必死じゃったからな。すごいなどと思う暇もありはせなんだ。
たとえばな、アリエス。ここメルンテーゼでの戦いは、今そなたが実体験しておる「すごい時代」と思わんかえ？

被害が起きた理由は幾つもあるが、やはり術式の共有化がされておらぬことが原因じゃろうかの。
その頃の術師は、己の見つけた術を秘匿する者ばかりでな。秘匿したまま、敵に暗殺されることも多かった。
おかげで、理解できないが凄い術ばかりが世に残り、誰もメンテナンス出来ないものだから暴走も起こしやすくてな。

ほう。回復に使う術は、五芒星の術とはまた違う系統なのかや。
そういえば、そなたの術はどういう系統なのじゃ。
ほれ、よくあるじゃろ。医療魔術にも、癒力増強とか、時間促進とか、欠損代行とか、殴打復活とか。

どうやら五行系の知識は、あまり知らぬもののようじゃのう。
回復術も、相手の属性を読むと効果があがると思うぞえ。きっと、役立つであろ。

む。幼馴染とはまた違ったのか。すまんすまん。
そうじゃな。忘れてよいものでは無かろうが、引きずってよいものでも無いと思う。
残念は呪いのようなものじゃ。乗り越えてこそ、二度と同じことを引き起こさずに済むようになる。

はは。弱い者から見れば、自己評価が正直すぎる者を高慢と思うてしまうこともあろうて。
儂はまだエルフには出会ったことがない。同種の妖精に大勢出会っておるのにな。
それで、そなたの師匠はどれぐらいのエルフ度なのじゃ。一般的なエルフとはかけ離れているように聞こえるが。

先にも聞いたな。……神様が大嫌い、か。
ふむ、神を"救う者"と信じこんでいた過去でもあるのじゃろうか。
あるいは、一度や二度ぐらい神を体験しておるのかも知れんな。いや、実は悪魔という線も捨てがたい。

儂からみても、そなたは随分と大人びておるように思うがの。
だが、師匠や祖父のことを語る表情を見れば、まだ子供のように感じることもある。
されど、どうしてそんなに大人になりたい？　いや、そなたにとっての「大人」とはどのような者なのじゃ？

うむうむ。その年頃も捨てがたいが、そなたが成長した姿も興味をそそる。
って、そなたが云うのか、師を根っからの変態と。……相当なのじゃな……。
うん？　なんぞ儂、変なことを云うたか？

安心するがいい、そなたの心からリオンを追い出したりはせぬ。
むしろ、次にリオンと睦事をするときの為に開発しておこうというだけよ。
鈍感な畑も耕せば敏感な蕾が膨らむもの。ふふ、ついでに奴の弱いところも教えておいてやろう。

呱々。想像していたよりずっと、楽しい反応を返してくれたのう。
ほれアリエス。見守ってくれるらしいぞえ？　日頃の勉強の成果を見せつけてやらんとなぁ。

やはり、そうか。まったくあの小狼めは、いつも儂の想像を越えてくれる。
そういえば儂も、大切な相手は異性にしろと教えたわけではなかった。
にしても。女の主を選んでおいて、まさか彼氏を作ってくるとは予想もしておらなんだよ。

どうやらそなた、リオンを知っておるようじゃな？
しかし、儂のことは訊いたことがないらしい。呵々、この儂が、恋の一途を邪魔などするものかよ。
教師は教え子を良き道へ導くもの。魔術を教えるように、房技にも教え方というものがある。

それで。ずっと見ておるだけかと思えばこの機に姿を表したことに、どの様な意図がある？
まさか本当に、大切な弟子の心が傷つかぬか心配になった、とでも云うのではあるまいな。

「ぺーん！」(やっちゃうよー)

やだな〜。

よーし始めますか！

え、本当に敵うと思ってるの？本気？

参るぞ。

参るぞ。

「ぺん！」(余裕だったね)

みんなだいじょうぶ？怪我してたらこっちきて〜。

はっはー、どんなもんだい！

さあ、次へ行こうか！

「ぺんー」（あっちいこー）

どんどん進もう〜。

さぁさぁ！！れっつごーですよ！

「ぺんぺーん」(いいものひろっちゃったー！みてみてー！)

あれ、これなんだろ〜。

何かな何かな！

「ぺんー？」（だれかな？なにかな？）

あれ、誰かいるよ〜？

おっ　人影はっけーん！やっほー！

おやおや、こんなところに客人ですか。先ほどの方といい・・・・・今日は多いですねぇ。

私はラズロと言いまして、しがない司教でございます。

噂のあなたたち敵軍を討伐せよとの命を受けておりまして・・・・・

・・・・・ここ、通せないんですよね。基本的に。

「ぺんん」（しかたないにゃあ）

えっ、なに……。……戦うの？

え、なになに・・・？

……静かだな…とっても静かだ