「そこにいるのはわかってます、出てきなさいスフェ・・・ビッチ！」

「そう・・・気づいてしまったのね、スピ子・・・」

「貴様・・・・先輩に・・・先輩になんて酷いことを・・・
今すぐ先輩を風の乙女に戻しなさいッ」

「あの子に風は必要ないわ、スピ子、これからあの子は
大地の乙女として生きるの・・・真っ当な普通の人生に戻るのよ、邪魔を、しないで」

「真っ当・・・・・？」

「不思議だと思わない？いい年した大の大人が、魔法少女を自称し、
定職にも付かず、かといって永久就職の見込みもなく、夜は酒場で飲んだくれて
挙句の果てにホスト狂い、しかも自称乙女。」

「・・・・・（ｷﾞﾘｯ」

「自らの人生は風の向くまま気の向くまま？
都合が悪くなったら風が教えてくれる？
困ったら薄ら笑いを浮かべながら『風とともに去りぬ』とかドヤ顔で言って
フェードアウト、それがあの子の今までの人生・・・・・・・


甘ったれるなァッ！」

「」

「あの子に必要なのは大地なのよ・・・堅実、倹約、堅い人生、
ルール、規律、そういうのがないと駄目になる人はいるの。
必要なのは紫キャベツじゃないの、どこにでもある緑のキャベツなの」

「」

「あの子はその典型、見てなさいスピ子、まだ、まだあの子は手遅れじゃないって

手遅れなんかじゃないってこの私が大地の力で証明してみせる！
そうだ、貴方も来なさい！スピ子！ぶっちゃけ貴方水属性でしょ！風関係ないじゃない！」

「ぐっぐぐぐ・・・正論を盾にしていってはならないことを・・・と、とにかく先輩は風がいいんです！風じゃなきゃ駄目なんです！」

「この・・・わからずやが・・・・・」

「風ったら風ったら風ったらかぜえええええ！」

「大地大地大地大地大地大地大地大地大地ッ！」