一人でいいから寝返って俺の専属メイドさんになってくんねーかなァ。

――莫迦ね。

言い張った者勝ちなのよ、こう言うのはね。
例えその力が何か分からなくても、例えその身が何であろうと。
形質の違いと言うのは、只の特徴でしか無いわ。


・・・何を成したかの記憶と他者との絆。
その二つを確信できるなら、それは貴方が貴方で在る証なのよ。

・・・気がついたかしら。

一揆集団の拠点が近くに有ったからね。休息ついでに、回復術使える子にお願いして治療させて貰ったわ。
ま、痛みを緩和する程度にしかならなかったでしょうけど。

・・・・・・。
動揺した者は、怒りによってその揺れを鎮めようとするらしいわね。
少しばかり試しすぎてしまったかしら。御免なさいな？
　
ただ、これだけは言っておくわ。
私は慣用句として化け物と言う言葉を使う事も有るけれど、実際に化け物と言われる種族が居るとは思っていないわ。

自分の存在が何者であるかを決められるのは、また自分だけ。
自分が自分を信じてあげられないで、どうするのよ。

さて・・・ちょっと足が痺れちゃったわね。
そろそろ行かないと約束の時間に間に合わないし、これで失礼するわ。

自分が信じられないなら、自分を信じてくれてる人ととことん話してみなさいな。
それで見付かった心のすがたが、きっと素の貴方なのだから。
それをどう受け止め、何処へ運ぶか。

――自己ってきっと、そう言うのの積み重ねよ。

――構えろ

……………んあ、話終わったか？

それでどのメイドさんが俺の専属に……あ、違う？
や、別になんでもねーですよ！あはははははははっ！！


…………ハァ。

まァそっちの野郎はともかくメイドさんに手ェあげンのは心苦しいけど、
お互い信じるものの為に、ってことだからしゃーねェよな？

そんじゃ、おっぱじめようぜ？

君の教育には・・・・・そうだな・・・・・・・・

ふふ、ふ・・・・・つ、つよがりおって・・・ッ！！

さぁ行きますよ、皆さん。

任せちゃってくださーいっ！！

任せちゃってくださーいっ！！

任せちゃってくださーいっ！！

任せちゃってくださーいっ！！

・・・全く、悪くもない脳だろうに。運用を誤っているな。

いや、ウルドスピンによる影響は脳にも及んでいる・・・・・あれを次元的な見方ではなくあくまでも肉体的な見方で捉えるならば、或いは・・・・・

そちらも先への用事かね？だったらまた会うことになりそうだが。

・・・ひとまずは、お先に行かせてもらおう。

あれ、は……？

どうした？

……んあ？もしかしてコレ、材料として使えんじゃねーの？
どれどれ……

こーれーで、よしっ！
はっはっはっ！上手いモンだろ？冒険者の嗜みってヤツだぜ！

では、始めるとしよう

――構えろ

――まだまだ、伸び代はあるようだな