初めまして。イブリスホームの新入り、ヘリヤ・ヘートヴィッヒ＝イブリスです。
私のことはヘリヤとでもヘートヴィッヒとでもどちらでもお呼びください。

本当は日記本編が終わったらスッパリもう何もせず、ここも空欄のまま放置の予定だったそうですが
もう習慣づいちゃっていきなり空白にするのはどうにも抵抗があったそうです。

というわけで、しばらくの間は私、ヘリヤ・ヘートヴィッヒがシヤンハイルの誰得観光日記をつけていこうと思います。
これまで語ってきたシヤンハイルの町、及びシヤンハイル地方の名所、グルメスポットなど、
自己満足設定情報を涙あり笑いありメタあり飯テロありでお送りします。

そうですね、私のことは『ヘリヤのメタい方』とでもお呼びください。
っていうか冒頭から思いっきりメタ発言でしたね。
しょうがないんです。私本当は起きたばっかでそんなに町のこと知らないはずなので。

さて、ここでシヤンハイルの町のおさらいから入ります。

シヤンハイルは東西に渡るセンタレリオ街道沿い、メリフリアス河口周辺に栄える中規模程度の町です。

主な産業は漁業、農業など一次産業が中心で河口付近の町の割には工業はあまり発展していません。
かつては大きな養蚕業者がここにありましたが、メルンテーゼ一揆の影響で倒産してしまいました。（DAY16）
こうしていきなり貴重品になってしまったのがシヤンハイルシルクですがその話はまたいずれ。

町の西側にはメリフリアス川が南北に渡り、その対岸にあるのがシヤンハイルの森です。
私達の家、イブリスホームはその森の大体中心に位置します。

イブリスホームは教会ですが、現在は基本的に孤児院としてのみ運営されており、町の人たちの礼拝は
シヤンハイル市街地中心にあるもう少し大きな教会で行われております。

シヤンハイルの森、及びイブリスホームに関してはこれまで散々語ってきましたね。

それではとりあえずわかりやすくまず美味しいものの紹介から始めましょう。

今日はこれから・・・ドンっ。

シヤンハイル・ドブロクです。

シヤンハイルの農業はこれまで大麦、菜種、アスパラガスなど対塩性の強いものが中心として作られてきました。

なぜか。それは十年に一度の異常潮位があったからです。
異常潮位の影響で十年に一度、周辺の土が大きく塩分を含んでしまっていたのです。(DAY28)

ところが、つい先日シヤンハイルの農業に大革命を起こす出来事がありました。
そう、アレキサンダー堤防の解体です。

これにより、異常潮位で河口から逆流した海水はシヤンハイルの森西部、窪地帯周辺に排水されるようになり
農地の影響地域が激減したのです。

これによりメリフリアス川周辺は、その余りある水をフルに活かした作物作りに手を出せるようになりました。

そう、日本人の貴方はもうお気づきになられているのではないでしょうか。稲作です。

もともと港の影響で東方の文化が多く流入してくるシヤンハイルの人達はお米が大好きでした。
ただし、前述の理由から水田を作ることは出来ず、基本的に消費は輸入米に頼るしかなかったのです。

アレキサンダー堤防の解体により見事、異常潮位を乗り切ったシヤンハイルの町は、
稲作の盛んな地域から技術指導のためにベテラン稲作農家を積極的に誘致しました。

異常潮位が過ぎた頃はちょうど種まきのシーズンでした。
もうすぐ初めての夏が来ます。刈り入れの季節は九月頃になるでしょうか。
シヤンハイルの初めてのお米。皆とっても楽しみにしています。

さて先ほどのお酒の話に戻りましょう。

これまでシヤンハイルは名産だった大麦を使用したウイスキーの醸造が主流でした。

そのウイスキー醸造業者が、秋の収穫に先駆けて輸入米を使用した試験的な日本酒の製造を手掛けたのです。
もとい、手掛けて”いました”。異常潮位が来る前からこれを見越して着々と準備を進めていたそうです。

え？私達の世界に日本という国はないのに『日本酒』という呼び方は変でないか、ですって？

まったくもってその通りですが、あえてここは『日本酒』を固有名詞として使用していこうと思います。
SAKEみたいな言い方も何かわざとらしいですし。ライスワインとかも何か雰囲気でないじゃないですか。

さて、この輸入米を使っていわゆる精米歩合を低くしたお酒・・・つまるところの吟醸、大吟醸にあたるお酒も造られたのですが、
そこはまだまだ日本酒造りは手探りの醸造業者。私は未成年ですので試飲会にこぞって参加してきたシスターマリアに代弁して頂きます。

微妙でした。

ということです。

ですが、同時に作られたにごり酒・・・つまりドブロク的なものはなかなか好評だったので限定的に瓶詰され市場に出回ったのです。

ウイスキーばっかり飲んできたシヤンハイルのオヤジどもにはこの甘くて度数の弱いお酒はあんまり好評ではありませんでしたが、
一部の層にこのにごり酒は大変喜ばれたのです。

毎日飲んでます。

そう、若い女性です。・・・ってルイーザさんは未成年なんですから引っ込んでてください！

こうしてこのお酒は現在それなりに町の中で受け入れられ、
シヤンハイル・ドブロクと呼ばれるようになりました。
・・・なんでも地名をつけたがるのがこの土地の人達の特徴です。

今シヤンハイル周辺の居酒屋さんはこのお酒に合う料理をこぞって研究中です。
幸い新鮮なお魚が容易に手に入るシヤンハイルは東方の文化、お刺身も再現できますしね。お寿司はまた職人の誘致が必要でしょうけど。

というわけで、お酒の横にありますのが、また別の機会に紹介しますが町はずれの料理が美味しいことで有名な居酒屋さん『ヨロシクの滝』で出している、これまた土地の物の、シヤンハイルベニザケのメリフリアス風です。

シヤンハイルベニザケのブツ切りに玉ねぎをみじん切りにしたものに三つ葉、クラッシュアーモンドをふりかけてあります。これにオリーブオイルをベースとした店主特製の（詳細は秘密だそうです）ドレッシングをかけて完成です。

鮭はあらかじめ氷でキンキンに冷やしてあります。生魚がこんなに美味しいものだなんて私想像もしていませんでした。
先ほどのお酒との相性も非常によく・・・おっと、何でもありません。

おや、そこの日本人の貴方。何か言いたそうですね。

残念ですが醤油はまだシヤンハイルでは手に入らないのです。
もっとも、存在は知られていますし大豆の入手も容易なので醸造家達がこれに手を出すのも時間の問題でしょう。

シヤンハイルベニザケは高級魚ですが、店主が特別なルートで本来廃棄する部分を仕入れてくるのでお安く提供できるのだそうです。流石ですね。
高級魚ゆえに貴族の家などで勿体ない捨て方をする部位が多いそうです。

このお店ではシヤンハイル・ドブロクと、それに合わせた創作料理の数々を味わうことが出来ます。
『ヘリ街を見た！』と言って頂ければお会計からなんと１０％オフのサービス！！

・・・さて、第一回から随分飛ばしてしまった気がします。

そんなこんなでシヤンハイルに稲作がやってきました。

おそらくここから一気に日本食化が進むと思われます。
先ほど話した醤油や、それに味噌など、醸造家達の腕の見せ所ですね。
さて、いいお時間になりました。

貴方の心にいつもニコニコ飯テロばっきゅん☆
イブリスホームの白衣の天使、ヘリヤ・ヘートヴィッヒ＝イブリスがお送りしました。
また来週〜♪

ん？
今日は………おやすみ？
なるほど…。

今日はよろしくお願いしますね

タリスベル教会の者と知っての狼藉ですか？

…もう、油断は出来ない…

いつも通り、フロントは任せてくれ
マリア、ノエミ…お前らもいつも通りで良い…
ヘートヴィッヒは…頑張れ
それじゃ往こう…。

力を見せろって、もったいないからイヤ。

サモン
来い