アラヤが目を覚ますと辺りは薄暗闇に包まれていた。
・・・そうだ、あの畜生どもにしてやられたのだった。

そういえばソウハは雷が怖いみたいで、ひどくおびえていた。
まぁ負けてしまった原因はそれだけじゃないけど・・・。
でも弱点をひとつ見つけたし収穫はあったということね、ふふふ・・・。

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アラヤが考え事をしていると、いつの間にかソウハが料理を始めていた。
今日はここでキャンプすることに決めたらしい。
畜生どもに食料を盗られたせいか、作っているのはシンプルなスープ。

アラヤとは縁遠いその光景をぼーっと眺める。
もうかなりの間、何も食べてない気がする。
何せ大気中の魔素を取り込むだけで身体の状態は維持できる。
それに空腹なんてものは無視することができる。
三大欲求ほど煩わしいものはないもの。

ソウハのことを眺めているアラヤを、ナナは警戒してるみたいだった。
心配しなくても、別に料理に毒なんて盛らないわよ。

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そんなどうでもいいことを考えていると、闇に混じって不吉な気配が立ち込め始めた。
よく探してみると、お昼の2匹が他の仲間をつれて現れたようだった。

誰に言うわけでもなく、つい呟きが漏れてしまう。
力が戻ったあかつきには、あの舐めた畜生どもは一匹残らず根絶やしにしましょ。
くだらない誓いを心に立てつつ戦闘態勢に移行する。

一瞬ソウハのことが気にかかる。
別に心配してるわけじゃない。
お昼の戦闘の時みたいに、不測の事態が起こると困るから。