とんだ邪魔が入ったけど、おかげで敵意がないことは証明できたはず。
それに二人とも、アラヤのことを守れるくらいには強いこともわかった。

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戦闘が終わってひと段落ついたので、適当に自己紹介をした。
蒼い方はソウハって名前らしい。見たままね。
アラヤにはそれなりに友好的みたい。簡単に取り入れそう。

黒い方はナナって呼ばれてた。
戦闘中はずっとソウハって子を気にかけながら、アラヤのことを警戒してた。
あんなにいつも張り詰めてて疲れないのかな？
でもきっとそれだけソウハって子のことが大事なのね。
そしてそれが弱点でもある。

よし、ある程度の算段はついた。
まずはソウハと親しい関係を築く。
そうすれば間接的にナナも利用することができる。
とりあえずしばらくはおとなしくして、無駄な衝突も避けよう。

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おとなしくして無駄な衝突を避けた結果、今アラヤたちは山にいるわ。

ソウハがアラヤの人探しを手伝ってくれると言ったまではよかったんだけど、何故か『高いところから見下ろして探そう』という頭の悪い提案をしてきた。
ここで断って心象を悪くしてしまうのは得策じゃない。
もしかしたら千里眼の術式でも使えるのかもしれない。
アラヤは提案に従うつもりだった。

・・・が、どうやらナナは飛べないみたい。
仕方なく山に登って頂上から見下ろすという方法をとることになったわ。
まったく、文句のひとつでも言ってやりたくなっちゃう。
だって・・・

周囲に無数の敵意を感じ、思わずため息がもれる。
たとえ敵意の正体が何であれ、邪魔者には容赦しないわ。