――さて。久しぶりの旅じゃが、皆、ちゃんと着いてこれておるかや？

なんだかすごーく長い間があいたような気がするけどきっと気のせい。

精神的な民族衣装？
ちょっと想像がつかないんだけど？
まぁ、好きな服を着ていると言う感じでいるのかな？

え！？　それ魔法なの！？　ちょっと、本当は裸だったりするの！？　……セラって結構器用なのね

そんなことは無いぞえ？　料理はメインでないからと、手抜きして良いものではない。
セラは気づいておらぬかも知れぬが、そなたの料理を目当てに足しげく通っておる者も多いのじゃ。
かくいう儂も、そなたの料理のファンじゃからの。胃袋を掴むは心を掴むと同じとは、よく云うたものよ。

……そういえばそうじゃな。この世界、普段はどうやって野菜類を摂取しておるのじゃろう。
ここ最近で見かけた食材で、野菜っぽいのはワカメぐらいしかないような。

って、土筆は野菜に含めてよいのかや。成長すれば杉みたいな草に変わるとはいえ、何か違う気がするのじゃ……

ふむ？　セラは母御とは、そういう色事についての会話を交わしたことは無かったのかや？
気にはならぬか。そなたの父と母が、どこで出会い、どうやって愛を育んできたかなど。

娘は父親に似た男性を相手に選ぶことが多いと訊く。そなた自身の将来の参考にもなろうに。

ふむ。やはり片方の血が色濃く出るのかや。人と妖との混血と同じのじゃの。

不思議なことに、異種族と恋愛をする者は多く見かけるが、実際に混血な者は少ないように思う。
種族の壁は厚いのか、口に出来ぬ禁忌でもあるのかと、不思議に思うておったところよ。
案外と、混血だと知らずに育つ者も多いのかも知れんがのう。

そうね・・・水辺ももう長いこと寄っていないし、どのみちこの世界のセイレーンに遭遇するのは難しいかしら。

最近は妖精の森を突き進んでいるのよね。森は森で、変わった生き物が多いから飽きないわ。

セラさんはいまはどのへんを進んでいるのかしら？ おもしろい生物はいた？

おしごとに差し支えるから安全第一よ？
怪我したらすぐに言ってね

そこな者、都合もあろうが少々相手を頼むぞよ。

……大丈夫だからね。必ず勝って君のためのネクターを手に入れてあげる。

だから力を貸してね。

鼓さん大丈夫？ しっぽの毛並みが乱れてるとお客さんが悲しんじゃうわ

ふふーん。
どうじゃ、儂らは強かろう？

……僕には守らなきゃならない人がいるから。

じゃあ、行きましょうか

――もう、此処は良かろうな。

これは何かしら……

な、な。これは何かに使えるのかの。良いモノかの？

…ん、加工すれば使えそうだ。

ラケルト隊長ッ！！あれはもしやッ！！？

おいおいおい・・・・・とんでもねぇなぁ一揆軍って。オモテの案内見たぁ？？

ここ兵舎、兵舎なんだよ。どうして特攻してくるかねぇ・・・。

まぁ言っても分かんねぇか、わかんねぇよなぁ・・・・・

わっかんねぇんじゃ、しょうがねぇよなぁ・・・・・

・・・楽しませてくれよ。

あらあら……