我が君、今回はそこそこ長めの授業とのことですが何をするんです？
メルンテーゼの兵法についてやるんじゃなかったんですか？
少なくとも昨日はそんな話を……。

ああアレな、資料集めるのに時間足らなかったのでまたの機会だ。
『作者とキャラが対談するアレでしょう？』
などと言われないためにもいろいろ巻きでいくぞ。要点だけ簡潔に。

我が君の話は大体長いですからねぇ。
それにしてもこのタイトル何でしょう？泣いていいんですか？

うざいから後にしてくれ。
今回は現在の主な登場人物について解説していくぞ。
本編全部読むのはしんどいからな、簡単に現状を把握できると幸いだ。

……ああ、これ別口のあかんやつだ……。

この一揆に参加する、若き革命義士です！宜しくお願いします！！
やっぱり主人公は一番最初に紹介されるものですね！！

その合コンの乗りやめろお前。
仕切り直して、分割世界の住人である私をこのメルンテーゼに召喚した少年だ。
金融業を中心に営む商家の生まれ、ありていに言うとブルジョワジーだな。

……父のやっている事は正直、嫌いです。お金持ち相手にだけ取り立てていればいいのに。

まぁそのあたりの真偽は長くなるので今回は省く。
その少年がわりと順調に進軍していたが、
実は革命詐欺に引っかかっていた事が判明し、恋人には裏切られ、現在散々なわけだ。
だから言ったろ？現実を見ろって。

ぐっ！
我が君は分からないでしょうけど、僕の故郷はそうでもしないと生きていられないんですよ！

そりゃオブドルスク領は過酷な住環境の地域だが、お前が声高に言ってどうなるという話だな。
まずは自分のやるべき道を探すことが先決かね。

メルンテーゼに召喚された分割世界の軍人だな。
仕事が溜まっているから目的を達成したら早めに帰りたいものだ。

終わらせるの早いですよ我が君！
えーと、僕の地元に伝わる秘術『干渉者契約』によって我が君を召喚しました。
僕が『召喚者』、我が君が『干渉者』として契約しています。
戦場に僕がエンブリオを召喚し、その力を使って我が君が戦います。

分かりやすく言うとサーヴァントでありポケモンのようなものだ。
自由度は段違いだがな、ほとんどメルンテーゼの住人と変わらん。

どっちが主従だかわかったもんじゃありませんね……。
最初はエンブリオの事は僕に丸投げでしたけど、最近はいろいろ調べているようで。
また何か企んでいるんですか？

主にお前が生き残る為だがな。
流石に詐欺に引っかかって知り合いが死んでゆくのは心が痛むので、
うまく切り抜けられるよう頑張るよ。私も楠木の血族だからね。

故郷で待ってくれていた、僕の恋人です。
同い年なんですが、彼女の作ってくれたクッキーは本当に美味しいんですよ！
一揆に参加しても手紙でいろいろやり取りしていたんです。

尚、現状は分割世界から38の男を召喚し、小僧を襲撃しに来たようだな。
本人たちは襲撃するつもりは無かったようだが、
書類上王国軍の隷下に入ってしまっているし、言い逃れはできまい。
所詮は革命詐欺の被害者と言ったところか。

僕の恋人、ですまだ多分……いい娘だったんです……。
故郷を出るまでは最高の彼女だったんです……。

涙を拭け。
可愛らしいという意味ではそうかもしれないが、
中年男に入れあげている時点であまり弁護はできないぞ。
物事は頭で考えるものだからな、倫理感はほんとに大事。

我が君はっ……恋愛に縁がないからっ……恋心なんて分からないんですよ……っ！

……。
先行く課題は、国王軍に所属している限り敵同士ということだな。
そして干渉者契約は国王を倒すことが前提だから、立派な契約違反になる。
生き抜くためには切り捨てる覚悟も必要なのだよ。

だから早いって言ってるじゃないですか！
僕もこの人嫌いですけど、ちゃんと説明しないと意味がないです。

説明しろと言ってもなぁ……私の世界に居た時からろくでもなかったし。
女を使い捨てながら女で飯を喰う人権ゴロだとでも言っておこうか。
こんなんが政治の世界に出て来るんだから、油断も隙もない本当に。

えっ……？この人、政治とかするんですか？我が君の世界、大丈夫？

例えいい教育を施されても興味がないとこんなんでも選挙通るのよな……。
民主主義は国民のレベルが問われるから難しいわホント。
なんか追加資料に『モデル有』って印ついているけど本当なのか？

知りませんよ、脱線していないで本題に戻りましょう。
13歳に手を出す害悪って事で問題ないですかね？

概ね問題ないな、さして役にも立たんし。
さてこのクズには責任を取るという意味が分かるかねぇ……。

僕の故郷であるオブドルスク領の領主様ですね。
わりと厳しく法整備しているので近所の人には評判悪いですが、僕の父は絶賛しています。

世界の流れに遅れまいとテコ入れをしているんだろうな。
地図を見せてもらったが、四方を山で囲まれた領地で領民を食わせるのは至難の業だろうに。
大きな河川もなく高地で平野もないじゃあ自給自足もままならないのでは。

ええ、僕も頑張っている方だと思いますよ。
ただ国王に隷属していのは不満ですけど、領民思いだと感じていただけに。

貧相な領土を持つ領主が、後ろ盾もなしに反旗を翻すなど狂気の沙汰だがな。
反乱というのはそれだけリスクの高いカードなのだよ。
表に出ているだけが全てではないし、何か考えがあるのかもしれんぞ。

今回の革命詐欺の首謀者どもだ、名前はまだない。
美辞麗句に騙されてはいけないといういい例だな。

でもあの人達は、僕の話を熱心に聞いてくれたんです。
普段はみんなに真面目な話をすると鬱陶しがられたりするから……。

詐欺師や新興宗教のよくやる手口だ。
基本的に縁もゆかりもない他人が親身になって話を聞いてくれるとかないから。
耳心地いい言葉は一旦疑った方がいい。みんな自分で精一杯だ、自分の事は自分で解決しろ。

そんな冷たい事言わなくたって。

親しくなれば話は別だがな、それまでには時間がかかるのだよ。
何事も安易な解決法っていうのは存在しないんだ。

『干渉者契約』を仲介している上位のエンブリオと聞いています。
近くに住んでいるらしいのですが、良く分からないんですよね。
意志疎通できないって聞いていましたし。

今回、手持ちのエンブリオを通じて話が出来たわけだが、
やはり人間とは価値観の違う生き物だと感じたよ。
彼らにとって人間は生命力を生む作物のようなものだな。
作物扱いにしては待遇はいい方か、ちゃんと話は聞くし答えるし。

作物扱いされた方はたまったものじゃありませんけどね……。

詐欺にかけられている以上、このまま素直に条件を飲むと破滅だからな。
人間ならば人間らしく、知恵で切り抜けるしかないか。
本当ならば詐欺にかけた奴等を放り込んでやりたいが、まずは目の前の危機を乗り越えよう。

『干渉者契約』の対価、寿命50余年。
普通に払ったらまず死んでしまうこれをどう捌くかだな。

ドライアドから変化した、自律型のエンブリオです。
勝手にネクターを持っていくので困っていましたが、
我が君の言葉に反応し、大きな力を持っている事が判明しました。

容姿も学生時代の私にうり二つだしな……モチーフも象徴的だ。
通常は『干渉者』には制御できないらしいが、こいつは思い通りに動く。
道具というよりは、同志という感覚だけれどもね。

いろんな意味でイレギュラーですのでまだ分からない事が多いですが、
『拒絶の祝砲』なんかは決まれば大きいですね。

古来より大きな力というものは使いどころを間違えると厄災を齎すがな。
『無貌の蒼頭』の管轄から外れている可能性っていうのは大きいよ。
こちらが切れる最大のワイルドカードだ、大事に育てていきたい。

……と、ざざっとした登場人物はこんな所だ。小僧起きろ。

え？あ、ようやく終わりましたか。
あまりに長いから寝てました、いつもの事ですけど。我が君の話って長いんですよ。
要約するための日記なのに長くしてどうするんですか。

ああうん、いつも説明しようとすると長くなるのよな。
世の中には3行読んだら鬱陶しい人もいるので短くしたいとは思っているのだが。
言葉不足で誤解を受けたくないだろう？

そこまで濃い内容は要りません。
大体今のラノベの流行りはストレスフリーな話ですよ。

どこで覚えたその言葉……まぁ今日の授業は以上だ。
正直何の役にも立たないが、今後の身の立て方には参考になるだろう。
攻略に役立ちそうな話は戦略分析班で話す。

相変わらず年中薄暗いですね、ここは……。
教授さんに道案内してもらえて、ほんとに良かったです。
今回は宜しくお願いしますね。

ほんとにな、教授殿、今回はよろしくお願いするよ。

そういえば、最初に教授を紹介してもらった時に何か注意を聞いたような気がするのですが。
なんだったかなぁ……そもそも言ったの誰だったっけ？訓練場を案内した人だったっけ？

どうだったかな、
合流した直後に『ルリアンナ嬢による大規模外遊』という電撃イベントで慌てていたからな。
首脳部が居ないから進軍できないとか、早く言えと……。

かなり足止めくらいましたからね。僕達の準備は大丈夫でしょうか？

いつもなら問題ないと言うところだが、今回はこちらも立て込んでいるからな。
なんで仕事のメールが今になって届くのか。ここメルンテーゼだぞ？

ああ、最近我が君が光る板ばっかり触っているのって、そういう……。
遊んでいるんじゃないんですね、一応。

巷ではゾンビプリンセスの事故が相次いでいたとか。

それは少し前の話で、今は舐めプをしていた場合以外は考慮しなくていいかもしれない。
回復を潤沢にしておけば、あのあたりはなんとかなりそうな気もするし。
どちらかというとアルミラージの回復力か。

倒しても必ず起き上ってくるって、うざいですねホント。

そこはもう、何度でも倒すだけだろうな。
回復力を調整しつつ、中期での戦いに持っていく。
エンブリオとしてはいいエンブリオなんだがなぁ……。

すごく悩んでいましたけど、結局契約しないんですか？

今の手駒がわりといいからな、解約するには勇気がいるね。
寧ろ特殊ポジションのエンブリオの構造改革をしたい所なんだが、
あそこは私の意志だけでは無理だからな……。

……どうなるんですかね、この先……。

ふっふっふ。
いやぁ妙齢の美女のエスコートを任されるとは男冥利に尽きますなあ！
年甲斐もなくいきり立ちますわい！

時間さえ許せばきちんとお茶とお食事とホテルにお誘いするところですがな、
生憎と一揆の最中ですゆえ連絡先の交換だけで許してくだされ

こちらも荷物番号の書き換えか……素材関係はタイミングが大事だものな。
これで装甲を作る予定だけど、上手くいけるかどうか。

目標確認。こう次から次へとよく湧くな。
休み明けだからといって、気を抜くことなどないように。

とりあえずどれを狙えばいい？

いつでも召喚準備入れます、任せてください。

ならばこちらは安心して、戦闘開始といこうか。

やれやれ
人がせっかく美女と小粋なトークを楽しんでおるのに無粋な連中じゃな

いや、あの肢体が躍動するさまを見られるのは楽しいのだが

ツノの先っぽが痒いんだけど、どうにかならないかなぁ。

ツノの先っぽが痒いんだけど、どうにかならないかなぁ。