10日目

記：＊＊＊＊＊＊

　星屑の山。山道にはその所以である星屑のような何かが漂っている。それは発光する小さな虫かそれとも、形を成せなかった小さな精霊か……。そんな神秘的な雰囲気の山道をケル・サーベラスは進む。山道はやはり草木が生い茂り、しかし、進軍を拒むというよりかは自然が自分勝手に成長しているといった様子であった。

　パッと視界が広がる――

『グォオオオオァァァアアアア！！！！！！！！！』

　羽音、旋風、雄叫び。鱗に覆われた巨体を持ち上げる。それだけの暴風が当りの植物をなぎ倒し、戦場を作り上げていく。

「地の利なんて関係ない！ いくよぉ！」

ケルの背中に炎の翼が巻き上がる。

§§§

記：ケル・サーベラス

　また、エンブリオたちの姿が変わったの！ 新しい子とか、あんまり使わない子は最初のまんまなんだけど……

　一緒に戦う子はどんどん体に馴染んでいって、私もどんどん強くなってる気がするよ〜 ほんとにエンブリオって不思議だよね。

　ゆくゆくはみんなの紹介とかもできればいいけど、今はもっといろいろな子と出会うために頑張るぞ！ おー