あふれる涙を拭うことも忘れ……下を向いて少女は祈るような気持ちと諦めの気持ちで静かに答えを待つ。

「…………で。……‥たいってハナ………‥けど、……………いつには、応え……………よ。

だって……………ーちゃんを探しに………………だろ？…………たら…………、俺のほうじゃ………………。」


青年の言葉は途切れ途切れにしか捉えることができず……自分が生み出してしまった空気に押しつぶされそうになる。

「…………、」


心臓の音だけが少女の心を支配し次第に呼吸が荒くなる。
今直ぐにでも逃げ出したい気持ちを抑えつけるのに精一杯ですでに青年の言葉は聞こえていない様子であった……が、

「――ねーちゃんを探す旅に、俺もついてっていいか？俺も、お前と一緒にいたいんだよ。」


――諦めかけたその時、気づけば青年の手が頬に触れ、顔を上げれば真剣そのものである顔を見えた。
耳には信じがたい言葉が聞こえる……夢を見ているのだろうか。

流石にもう言葉が無くても分かる……どうやら夢じゃないらしい。

右手をゆびきりの形で差し出し顔を赤くする。