リラ。少し良い？

ええ。

「グレンダ」のことを聞かせてほしいの――
ずっと知らない振りしていくわけにはいかないから

“私”の基になった人のこと、“私”がどうして生まれたかをちゃんと知りたいの。

――そう。ありがとう、グレンダ

ねえ、グレンダ。

ずっと黙っていてごめんなさい。今は混乱していると思うけど……全部終わったら「ゴードニア」に帰りましょう？
ネクターの問題さえ解決すれば、またずっとあの世界は存続できるわ。

貴女が一揆の参加者達に出会ってどんな影響を受けているかはわかってる。特に、あの占星術師――
でも、私はグレンダが死んだ後まで辛い思いをしてほしくない。あんなことに巻き込まれてしまったらもう前の「幸せ」は戻ってこないわ。

今ならまだ間に合う。ここでのことを全部忘れて、ゴードニアのお姫様として護りの森の奥で静かに生きることもまだできるのよ。

……世界律の狂いってのは、言っちまえば、定義の問題かもしれんがなぁ。私が言うのもなんなんだがな、君、それでいいのか？　

うん――その日を楽しみに待っているよ

私が間違えたとしても……
グレンダならきっと、歩いて行けるよ

あ、ようやく見つけましたよ〜

あなたに渡そうと思ったものがありまして〜

森の奥、パラダイス王の研究所――

「クローンエンブリオ」と呼ばれるモノの、研究資料の一つです

クローンエンブリオの基礎研究にして、実験の成功作

基礎研究を完成させた、その書類を書いた人物の名前は――

カートライト博士

んー

振られちゃった？

まぁ、グレンダは優しいから

なんてことを考えて、ある程度ぼかしちゃったかな

もっとも、確かに前よりかは前向きポジティブになったような感じはするし

とりあえずは大丈夫かしら

本当ならもう裏の裏の裏まで全て洗いざらい聞くんだけど

どうしよっかな〜、花音さん悩んじゃうな〜♪

――始めるか。

さあ、はじまりはじまり。

支障は無えっつったが、間合い取り辛えーなこの体

いい夢見たいならあたしにおまかせっ☆

いい夢見たいならあたしにおまかせっ☆

いい夢見たいならあたしにおまかせっ☆