ふつうに いたかったので おやすみします。
めがみさま ごめんなさい。

リバが手紙に手をかざして呪文のようなものを唱える。
すると手紙が光に包まれ、次の瞬間には光の粒となって消えてしまった。

大きく伸びをしてあくびをするリバ。

…突然リバの手の中に光が集まる。

リバの手の中の光は紙の形を形成し、何も特別でない、やや黄ばんだ紙となった。
恐る恐る紙を広げて見るリバ。
紙にはこう書かれている。

はたらけ。

リバは空を見上げて、手紙を握りしめた。
何も反論できない一言に、彼は何を思ったのだろう。
サボりたい、そう思っていたリバの心は、言い訳と言う鎧を身につけて、有給を勝ち取る戦いへ向かった。
数秒で戦死した。

そう、全てお見通しなのだ。
厚い鎧など、“あの人”には透明な鎧に過ぎない。
パンツ一丁で戦いに挑むようなものだった。
わかっていたはず、なのだ。

虚しさ、悔しさ、怒り、諦め…。
リバは、何を思ったのだろう。