ありのままに起こったことを話すと、戦闘終了後に味方からグルートが飛んできた。

業火にくるまれ焼き林檎の如く吹っ飛んだ私は今、兵舎にいる。

「もう怪我はいいのか・・・・？」

「ぷるぁ・・・・・///」

魔法少女化したまま火だるまとなって大草原の崖から転がり落ちた私は
レプラコーンと名乗る王国兵のおじいさんに瀕死のところを救われたらしい。

私は王国軍の兵舎でここ数日間おじいさんの手厚い看護をうけていた。

ちなみに今も魔法少女化してる。

私が炎上し崖下で気を失ってる間もずっと、白百合が機転を利かせてくれていたようだ、
あたりまえだ。カリカの、反乱軍の姿で、私を助けてくれるわけがない、
私はこの人達の敵なのだから

「しかし一揆の奴らもひどいことをするのう、
おまえさん怪我が癒えるまでゆっくりここで治療してていいんじゃよ、
安心するとええ。ここにはおまえさんを傷つけるような奴はだれもおらんよ、何よりわしに文句を言えるような奴はそうそうおらんでなガハハハハハ」

「ぷっ・・・ぷるぷるぷらぁ・・・・///」

どうしよう、王国軍に寝返っちゃおうかな・・・・
こんなまともな待遇、いつ以来だろう・・・うっ・・・
枕が涙でびしょびしょだよふぇえ・・・

ﾄﾞｫｵｵｵｵｵﾝ

『敵襲だーーーーーーーーーーーーっ』

『反乱軍確認！数は確認中ですが最低でも1000はいます！
総員第一種戦闘態勢！いそげーっ』

「やれやれ」
そういうとレプラコーンのおじいさんは椅子から立ち上がり

「ちょっとお仕事してくるかの、いい子でいるんじゃぞ、可愛いお嬢ちゃん。
この数日間、いやなかなか実に楽しかった。
・・・・そのエンブリオ達を信じて、大事にするんじゃぞい」

「！？」

そう言うと、おじいさんはドアから出て行った

『第6レプラコーン中隊でるぞいッ！！！！遅れるんでないぞい！』

階下からは戦闘の喧騒が聞こえてくる、窓から外を伺うと
庭では両軍入り混じっての激しい戦闘がくりひろげられている。

「そっかあ・・・」

ばれてたんだ、と静かに魔法少女化を解除しながら頭をかく。
この混乱に乗じて奥へ・・・っていうのはなにか違う気がする、
まいったな・・・・・

「あれ・・・・？」

ふと見知った顔が窓の外から見えた気がした。

「アゼル！？梅ちゃん！？なにやってんのぉ！？」

もう一人知らない子がいるけど、三人共囲まれてる、
とっとにかく助けなきゃ！