〜シュリザの日記〜



―…お世辞でもあまり綺麗とは言えない、そんな文字がつらつらと並んでいる…―




『きょうは　とうぎ　　たいかい　さいご　でし　た
もう　おわっ　　ちゃた　　けれど
みんな　す　ごく　がんばってたあああ


あ　　あ　　　あ　あああ　あ
（何回か「あ」の練習跡）

いつもの　　　みんんな　な　な　　に
くわえて

はーる　　　さん　も　　　てつだってくれたの
なんだか　　　まはちゃんん　ちぇりおおくん　ぎるくんの


おにい　さんが　　　　ふえた　みたいで

みんなうれしそうだった



はーる　　さんは　いつもまっすぐ、まえを　　みて
たたかてた


かっこいい！（ハートがたくさんとんでる）


しゃしん　とっったあああ　ああ　
あああ（「あ」がうまく書けず、また練習跡がある）』




　

予想外の大物を抱えながら、軽く肩をすくめる。
そうして、並んで歩いていた足を止めた。

踵を返し、元来た道を引き返した。


…ふと歩を止め振り返ると、大きく手を振り返す。
それきり、その１度きり。
名残惜しさをで引かれる髪を振り切るように、足早に帰路へついた。