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○月△日　昼
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　サキュバスについて調べるため、以前読んだ本を引っ張り出し、読み返す。
　前はサキュバスなんて、あまりに予想と違いすぎて、読み飛ばしてしまった可能性があるからだ。

　調べていくと、サキュバスに関する記述が少しだけ見つかった。
　そこに書いてあることは、前にフィーグルさんから聞いたことを、もう少し過激にと言うか…

　とにかく、フィーグルさんが言っていたより、幾分か嫌な感じという以外は、新しい情報は得られなかった。

　後ろからロッテちゃんに急に声をかけられて、思わず変な声が出てしまう。

　別に変なことをしていたわけではないけれど、なんとなく、見られるのは恥ずかしかったから、今日はもうここまでにしておこう……

　猫をおっかけまわしてるらしい

むーんむーんと思い出そうとしている。

　心臓の鼓動が非常に激しくなっている
　密着しているクーリアちゃんにもきっと伝わってしまっているだろう

　そう叫びながら
　泡立てた両手でクーリアちゃんの身体をあちこちと擦っているうちに

　クーリアちゃんのデリケートな部分にタッチしてしまったわけで　　　　　

彼女が許しても、なんとなく自分が許せない。
……というよりも。けじめはつけないと色々まずい気がする。

そうとだけ彼女に言って、荷物袋の中を漁ってみる。
クーリアさんの厚意を無碍にしているようで、なんとなく悪い気もするが。

※違います。
　

・・・・
　

そう言って手近な場所で座って休むことを勧めるエリア。

強がりというのは、すぐに見て取れた。
もともと洞察力が優れているのもそうだし、クーリアが素直な性分というのもあるだろうが。
自分も似た経験を味わっている故に。
そうすぐに割り切れるものではないという事は、痛いほど理解していた。

そう、魔王を名乗る少女は語る。
彼女の話が本当ならば、フィーグルは数百年の時を生きている。

なんて、冗談めかして。
クーリアが重く受け止めないように。

で、真面目な話は一転。クーリアの反応を見れば。

黙り込んでしまったクーリアに、殊更に言葉を重ねることはしなかった。
暫しの沈黙。のちに静か、口を開く。

それは純粋な疑問と言って良かったかもしれない。
真っ直ぐに彼女を見ている。