私の世界とあちこち繋がってるいろんな世界の間では時間の流れ方が違う
でも今回はメルンテーゼの間に何やら流れの摩擦があったようで暫し休暇…っていうのかしら？
と、ともかく一月ほどもお休みがあったから久しぶりにというか

　初　め　て　の　帰　郷

ちゃんと帰れるか不安だったけれど案外あっさりと帰れた
あっさりと言っても…家に帰るまでにはそこそこ時間はかかったけど
まず、バシリスという国の中央広場に出る
ここは賑やかな広場で良い品が揃うんだけど…高級品が多くてね…
ラアを入れてる小瓶もお気に入りの双眼鏡もここで買ったのよね♪
じゃなくて、
「5つの大罪のアデラ」の事もあるしここは涙をのんで素通り。。。
世間に知られてるアデラの容姿とは変わってるし普通には分からないんだけど
なにしろ彼女の姿がこうなるほど妖力を吸い取った人のお膝元だし
広場の外れでヨハンくんの友達のモグラさんと待ち合わせ
モグラさんは掘った坑を通じて連絡係をしてくれてるけど本業はタリスマン掘り
一応ヨハンくんの依頼でラアを連れて冒険に出たのだから報告
ヨハンくんは今、国の再建に大奮闘中というので邪魔しない様に
近況報告の手紙をモグラさんに託して我が家のあるバルバロイに向かった
途中下車して農業の盛んなミーミルという国でママの好きな果物をお土産に買いつつ…

急げば1日でつく道のりを3日かけてのんびり田舎を観光の旅
ラアは色々マズい立場だから街では小瓶はリュックの中に隠してたし…
折角だからラアにも…見た事無いだろう外の世界を見せてあげたかったんだ〜


家についてから…アデラをラアとして紹介したんだけど…ママにはすぐバレた。。。
その場にいたパパとおにいちゃん達はすんごくビビって…ママは大喜びw
私は…実家の酒屋でバイト三昧！稼げる時に稼いでおかなきゃ！
メルンテーゼで鍛えられたのか良い仕事っぷりで結構稼いだわ♪

このお金が…メルンテーゼでも使えればなあ……

ママとラアは毎日朝から晩まで一緒にいて、お喋りしてて笑い声が絶えない…
ラアって意外とよく喋る…いったい何を喋ってるんだろう…
バルバロイは妖気が弱いうえに本来夜行性のラアは疲れやすいらしく
それでもママと話す為に昼間起きて夜寝てる…ずいぶん早寝遅起きだった

一週間くらい経った頃の夜中、物音で起きたらママが居間で何か作ってた
「何作ってるの？」
ホットチョコレートを差し入れしながら覗き込むと
凄く小さくて凄く強いタリスマンを手に入れたからね…と
ラアの好きな香りの香木と一緒にタリスマンを入れたサシェを作っていた
チョコレートを飲みながらママに昔のラアの事色々聞いた
ママ…ことメアリーアンとラア…ことアデラは幼なじみ
ママはちょっとやんちゃが過ぎる子でちょっと浮いていたとか
ラアは言動が子供らしく無い…やはりちょっと浮いた子だったそうで
浮いてるもの同士で気があったとか…

ラアはママの作ったサシェを凄く喜んで瓶の中に持ち込んで
小さくなったラアには丁度良いクッション…しがみつく様に抱いて寝てた




帰りは少し早めに家を発ってガルムという国に寄る
今度は貿易商をしているちいにいちゃんの伝を使って船で移動…らくちん♪

ガルムではリリルちゃんのお友達に衣装…というか服を用意して貰ってる
彼女達は王室の衣装係で余った素材で丈夫で扱いやすい服を作ってくれてた
武具にはならないけれどあまりボロボロな服を着てるのもなんだし…女の子だもん☆
この代金はアクリス王室のツケで賄う事になってるからこれは良いんだけど…

ガルムでは丁度マスカレイドのお祭りをしてて
仮面を付けたラアが紛れ込んでも誰も分からないし気にしない
その間3日あまりお洒落な街を見て回り流行のお菓子を食べ歩いたりしたら
………バイト代の半分はすっとんだ…でも、美味しかった♪


そうして…メルンテーゼに帰って来た私達の前に立ちはだかったのは…
ソーマソーマソーマ…（延々）…と、なんか死にそうも無いドライアド
でも、契約したいもの…がんばるわっ！