「番号は……1424番だったな」
手にしている整理票に書かれた番号を改めて見る。
辺りの様子を見る限り参加者一人一人に対して律儀に相手をしているらしく、自分の番が来るにはまだまだの様だった。
とりあえずは退屈を紛らわすべくこの一団に参加した経緯を思い出す事にした。
その経緯は至極単純。
行きつけの王都に程近い街のクエストショップでこの一揆への参加を勧められ、特に断る理由の無かった俺はいつもの様に二つ返事で引き受け……というものである。
またその時に聞いた話なのだが、王側がこの一揆について関知しているかはともかくとして、少なくともその地域ではこの件に関する取り締まり等は一切無かったという。
尤も街中で白昼堂々そういった事を口走る様な手合いを除いてだそうだが。
改めて考えてみれば思う事はそれなりにある。
(王城前で戦力適正検査っていうのは何考えてんだろうな。王は王で未だに何のリアクションも起こさないみたいだし)
一揆軍の無計画さというか無謀さというか、とにかくそういうものに頭を抱えたくなると同時に、王側の異常なまでの反応の無さにも頭を抱えたくなった。
(……まあ色々と考えたところで一揆軍への一参加者に何をどうこう言う資格も無し、ではあるんだよな)
尤も、それで割り切るには余りにも胡散臭さが過ぎる事も確かではあるのだが。
大体からして数千単位の人間が王城近くに集っているというのに王城から兵士の一人も送って来ないというのは、やはり異常としか思えない。
これは王の身に何かあったと考えるべきではないだろうか?例えば――
そこまで思考を広げたところで、ふと我に返った。
(何考えてるんだろうな俺。別に王の真意を問い質して心の闇を是正してやる、なんて英雄ごっこをする気も資格も更々無いっていうのに)
「――ちょっとッ!ねえ聞いてる?次、貴方の番よッ!」
言われて顔を上げる。少し思い返すだけのつもりが随分と深く思考の底に沈んでいたらしく、いつの間にか自分の番が回って来ていた様だ。
「初めまして、私は――」