［基本］OK.　［戦闘］OK.　［取引］OK.　［スキル］OK.　

「――それで、ウルくんは本当に良いの？」


あれから、再び先生のところに戻ったボクは、とある選択をした。
それは――先生と一緒に行くのでは無く、ボク一人で旅をすること。

りっくんと兄さんたちから貰った命。
ボクは大切にしたい。

先生と一緒に行くのはすごく魅力的ではあるけれど、
ボクはボクの――ボクだけの可能性を伸ばしてみたいって、そう思ったんだ。

先生とはまた違った経験をして、そうしていつか再び先生に相まみえる。
そのときに、ボクがどれだけ成長したのか、先生に見てもらいたい。
だって、ボクは先生の生徒だもん。



先生にはラッシーっていう同行者もいるから、アンジニティに飛ばされちゃうのは心配。

「それについては、何とかなるのですよ♪…たぶん？」


だ、大丈夫かな…？

「大丈夫だいじょーぶ！それよりも、ワールドスワップが実際に起こるまでは、きつねが旅に役立つ知識をいろいろ教えてあげる☆」




















うそ…嘘だよ…
アンサーと…お別れ…？


動揺するボクに、アンサーは苦笑する。




少しにじんだ視界をゴシゴシと前足で乱暴にこすって、ボクはアンサーに微笑み返した。







出会いと別れ。
イバラシティに来てから、ボクが経験したことは得がたいものだ。
でもこの経験が、ボクを強くしてくれる。

それを忘れずに、ボクは最後まで歩み続けたい。




















































幾ばくかの時間が過ぎて―――

イバラシティの一角。




慌てて飛び起きるとボクは端末に呼びかける。



その声にガチョウ型ホログラムは――


そう、【いつもと変わらずに】的確な答えを返してくれた。



今日はボクがイバラシティから旅立つ日。
急いで身支度を調えて、まとめてあった荷物をひったくるように鷲づかみにして部屋を飛び出そうとして――


ふと、振り向いて部屋を見渡す。そして――




そう誰にともなくこえをかけ、今度こそ飛び出した。










































「…てっきり貴様は居なくなったものだと思っていたのだがな…俺の思い違いだったか」

「何勝手に消滅したことにしてるの？馬鹿なの？死ぬの？」

「いや、もう既に俺は死んでいるんだか…」

「でたよ揚げ足取り。ほんっと君ってばクソ生意気な鳥…じゃなくて鼠だったか。クレーマー鼠は友達いない歴=年齢のぼっち族でしょ？」

「別に貴様に友達になって貰おうとも思っていないが？そもそも彼奴をつけ回すのもどうなんだ？」

「違いますー君たちストーカーと違って僕は契約だから離れられないだけですー」

「奴も面倒な奴に憑かれたものだな…」

「君こそ成仏すれば？今なら地獄へ一名様ご案内してあげるけど？」

「いや、貴様は何をしでかすか分からんからな。俺も行く。」

「さっきの言葉そっくりそのまま返すよ」

「やかましい。しかし貴様は彼奴の兄達の魂を貰い受けたのだろう？何なら強制的に俺の魂を持って行けそうなものだが？」

「え？こんな面倒な魂いるわけ無いじゃん？受取拒否で突き返すけど？」

「貴様…」

「あーほらウルくん行っちゃったじゃん！小姑鼠がネチネチ煩いから！！」

「誰のせいだ！」

「え？君でしょ？」

「……。」

「ほらほら、さっさとしないと置いていくよ？」

「はぁ…先が思いやられるな……。」

ENo.272 リク とのやりとり

特に何もしませんでした。