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ミハル 「さて、がんばりましょうか」 |

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ミハル 「ぅ、……ぐッ……」 |
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──花の香りは掻き消えて、泥のにおいに満ちていく。 忌まわしき泥が、苗床から ずるり、ずるり と零れていく。 |

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そいつの足元が、水に打たれたかのように揺らぐ。 ── ぐぽり と空気を吐き出して、泥の触手が現れた。 肉のような質感を伴う泥は、体に浮かべた数多の眼玉を ギョロリ、ギョロリ と転がして、敵意ある獲物を認めた。 |

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ミハル 「ぜんぶ、……ぜんぶ、泥を被せて、隠しましょう。 いつもどおり。ふだんどおり。いままでどおり。 何食わぬ顔をして、当たり前の平穏を生きましょう。 大丈夫。ばれやしないさ。だって覚えていないもの。 悲劇も、不幸も、時間もなにも、お花で飾れば気にならない」 |





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火 水 風 地 光 闇 |
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アナタの声も。アナタの顔も。アナタと過ごした時間も。 ぜんぶ、ぜんぶ、雨にとけてしまったんだ。 |
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ミハル 「あとちょっとだっと思ったんだけど」 |
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ミハル 「おっと。危ない、危ない」 |
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ミハル 「あとちょっとだっと思ったんだけど」 |
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ミハル 「今の結構自信あったのになあ」 |
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空っぽのわたしは、誰かの皮を借りなければ生きられない。 |

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"──それでもまだ誤魔化すのか、それでもまだ生きるのか?" "さあ、早く死んでしまえ!!" |
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この物語の終焉は、幸福に満ちている。 |

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"──吐き気がするだろう、息苦しいだろう。 さあ、早く死ね。" |
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今日もこうして、わたしは誰かの面を被る。 ──それが、いったいだれの面だったのかも、わからないまま。 |

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ミハル 「う、……。……」 |
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どれがだれで、だれがどれだかわからない。 |




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火 水 風 地 光 闇 |
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アナタの声も。アナタの顔も。アナタと過ごした時間も。 ぜんぶ、ぜんぶ、雨にとけてしまったんだ。 |
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ミハル 「おっとと……」 |
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わたしはこの世界に生きており、彼らもまた生きている。 なれば、例えどれだけ相容れなくとも、協調しなければならない。 |
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この世界で生きることを選んだのならば。 |

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── 相手の足元から、泥の腕が数多伸びる。 |
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愛さなければ。愛さなければ。愛さなければ。 愛さなければ! |

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愛している。 例えこの世の誰にも認められずとも。 |
| 泥被る造花のカード発動! |



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火 水 風 地 光 闇 |
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泥の仮面がとけていく。 のどから剥がれて、だれかの声が失われていく。 ……最初は、声からだという。 |
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ミハル 「あとちょっとだっと思ったんだけど」 |
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この物語の終焉は、幸福に満ちている。 |

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愛している。 例えこの世の誰にも認められずとも。 |
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この物語の終焉は、幸福に満ちている。 |

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眼。目。め。め。 めめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめ めめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめ めめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめ。 |



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火 水 風 地 光 闇 |
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なにも思い出せない。 |
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ミハル 「今の結構自信あったのになあ」 |
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ミハル 「ありゃ。今の避けちゃうんだ……」 |
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今日もこうして、わたしは誰かの面を被る。 ──それが、いったいだれの面だったのかも、わからないまま。 |

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── 足元が揺らぐ。 |



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なにも思い出せない。 |
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ミハル 「のりが悪いなあ」 |
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ミハル 「おっとと……」 |
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ミハル 「あとちょっとだっと思ったんだけど」 |
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空っぽのわたしは、誰かの皮を借りなければ生きられない。 |

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── 足元が揺らぐ。 |
| 泥被る造花のカード発動! |
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スターシャ 「瀕死の仲間にはこれ! 無理矢理心臓動かしてとりあえず死なないようにします。 あ、効果が出ているうちに後でちゃんと処置してください」 |



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火 水 風 地 光 闇 |
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指先から、わたしの温度が消えていく。 否。これはアナタの温度だった。 わたしにはなにもない。 わたしに温度があるのだと、わたしは、錯覚を、どうして、 |
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空っぽのわたしは、誰かの皮を借りなければ生きられない。 |

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眼。目。め。め。 めめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめ めめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめ めめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめめ。 |
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ミハル 「ウ、ぐ……ッ、……!」 |
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