［基本］OK.　［戦闘］OK.　［スキル］OK.　

―――数時間前

丸一日近く休息も無しに戦い続けた鳴は
ふとした拍子に意識を失った。

そして目覚めたと思えば辺りは光が一切届かない闇の中
鳴は出口を求めて歩き続けたが自分が真っ直ぐ進めているのか
そもそも進めているのかも分からない

それでも諦める様子もなく歩み続けていると
暗闇の中であるのにも関わらず
それでも分かる　更に黒き存在が目の前に現れた。

――吸血鬼

自らをそう呼び存在はいくつかの問答をした後に己の願いを伝える

---

『――なぁ　藤実鳴
　　　　　　キミ　イバラシティを裏切らないか？』


『判断が早い』
『待て　待て待て待って　ちょっと待ってもらえます？？
　ゴホン…ッ　少しぐらい話を聞いてから判断をしたまえよ？
　そもそもここから離れてこの空間から出れる保証も無いだろう？』


『はいはい　仰せのままに
　そもそも　キミは今の状況を理解しているのかな？』


『嗚呼　違う違う　そこではないよ
"何故、キミがこの場にいるのか"…に、ついてさ』


『まぁ　参加者はランダムだろうね』　

それなら、と鳴が口を挟もうとしたところで
吸血鬼はそのまま話し続ける。

『だが、それは本来ボクが戦うはずだったんだ
　"前回"と同じようにね？』


『思い当たる節があるようだね？
　だが、今回はボクの代わりにキミが出場した。
　ボクは裏方に回ってね？』


『あぁ　勿論違う
　そもそも　この見た目はキミに模しているだけで
　ボクには本来の形なんて無いのだしね

　…しかし　クフフッ…　
　やはり"契約"を結んだ事も覚えていない、か
　まぁ　前の世界の話だしねぇ』


『始まりは退魔師の乾いた血を舐めた時だ
あれが切っ掛けでキミは蝕まれ始めたのさ　"ボクの身体にね"』


『おや？　珍しく動揺しているねぇ？
　嗚呼　そういえばキミは不意の事態には何時だって弱かったね　ククク…』

吸血鬼が口角を上げて嗤う



『…さて、と　どこから説明したモノかな…
　まぁまず　"この戦いに選ばれたのはボクだった"
　イバラシティを侵略する駒として選ばれた、という訳だね
　そしてハザマでの決着がつくまでの間はイバラシティにて存在を置換されて
　私生活を送る、という所まではチャットを通じて知っているね？』

鳴は無言で頷く。

『ただそこで一つ問題が発生してねぇ
　鳴…　キミは吸血鬼は鏡に映らない…という話を知っているかな？』

吸血鬼の言葉を聞き　鳴はふと思い出した
友人の退魔師も確かに出会った頃に手鏡で私の事を覗き込んだ事を
だけど、その時は自分はしっかりと映って――・・

『――・・何故吸血鬼は鏡に映らないのか？　それと何故鏡なのか
　それはね　"鏡には魂を映し出す"…と、言われているからさ
　そして"吸血鬼には魂が無い"　…それ故に、吸血鬼は鏡に映らないのさ
　逆に、鏡に幽霊が写る、というのも同じ現象だねぇ

　まぁ　兎も角だ　ボクには肉体があっても
　魂と呼ばれるものが無いのだよ
　そして、いくら存在を置換されたとしても無いモノまでは作れない
　…そんなのは創造主サマの御業だしね
　魂が無い無い状態でイバラシティで生活した所で
　あっさりと勘の良い奴らにバレてお終いだろう？
　だからさ　借りる事にしたんだよ　……キミの魂をね』

…話を聞いている内になんとなく予感はしていた
だから無言のまま　鳴はただ黙って話を聞き続けた。

『と、言ってもボクの意思じゃないよ？
　置換される際に勝手に最適な魂が選ばれただけって話だしね
　…そう　相性が良かったのさ　キミの血筋とキミの存在が
　不死の妄執に取り憑かれた藤実の一族と…
　太陽に嫌われた体に生まれキミの魂がね

　まぁつまり　この争いに選ばれたのはボクで
　イバラシティに生活する為に材料としてキミが選ばれた…
　と、いう具合かな？

　ああ、けどボクは他の奴らと違って
　戦いにもイバラシティの暮らしにも興味が無くてね
　だから"前回は"キミにイバラシティの生活は任せてた訳さ
　肉体だけは吸血鬼のままでね

　そして肉体が吸血鬼だからこそ
　"吸血鬼らしい行動"を取れば取る程
　キミの魂もまた、その存在に馴染んでしまった
　それが"前回まで"での話さ』


『………フッ　自分が人でない存在でも構わない、か…。

　…まぁいい　そうだね、今回は違う。
　前回の巡りの時点でキミは"数度の吸血"と"銀の刃で貫かれ"大怪我を負ったね？
　その段階でキミの…そしてボクの肉体は中途半端な形で吸血鬼の力…
　霧を生み出す能力と蝙蝠へと変わる能力
　そして弱点の部分が顕著に目覚めてしまった。

　つまりは太陽が弱点、という部分だね
　…元々、キミの身体は病を患っていた
　日の光を浴びる事の出来ない病を
　それが異能の再生能力でかろうじてバランスを取れていた
　それなのに、更に吸血鬼としての弱点にも目覚めてしまった
　そうすると、最早異能の再生能力だけでは修復が追いつかず
　……やがて、絶命する
　全身焼け爛れ、惨めで醜い骸を晒してね
　
　たとえ肉体が滅びようとも、魂の無いボクなら
　いずれ再生して蘇れるが…　キミはそうではない
　魂の器たる肉体が滅びれば魂のキミは現世に留まる繋がりが無くなる
　そして次に肉体が再生しようと魂は既に消え失せる…。

　…ボクとしても勝手に巻き込んでしまった少女を殺してしまっては
　流石に目覚めも悪くなってしまう　

　ならばどうするか？　
　ボクの肉体とキミの魂を分離し
　本来のキミの魂と肉体に戻せば解決できるのでは？
　…と、思った所で　ボクには魂が無い、という点が邪魔をした

　この戦いが終わるまで　ボクは舞台から降りる事も出来ない
　しかし魂のないボクではイバラシティには留まれない

　だからキミに契約を持ちかけたのさ
　キミの魂の欠片をボクに譲渡する代わりに
　ボクの力の一部…吸血鬼の力の欠片を授ける、と

　それが契約

　その結果、キミの異能は変異してしまった
　ただの再生能力だけだった異能が"吸血鬼の異能"へと
　故に、他の弱点…　教会などの聖なるモノへの苦手意識も強まった
　そして元々の再生能力と吸血鬼の再生能力により
　光への耐性も再びバランスが取れるようになった
　
　まぁ　キミは契約自体を覚えてないだろうけども』

つれないよね、なんてわざとらしく肩を竦めつつ

『そして晴れてボク達は分離できた訳だ
　だけど、契約で繋がって仲良く二人三脚のボク達は
　今回の戦いで纏めてここに呼ばれてしまった訳だね
　それが今回、キミがこの場にいる理由さ』


『嗚呼…　イバラシティを裏切らないか、という部分か
　先程も言ったが…　勝手に巻き込んでしまったキミを
　このまま殺されるってのは忍びなくてねぇ

　イバラシティが勝てればキミは晴れてテバラシティに帰れる
　…だが、実際の所はアンジニティが有利な状況だろう
　数は劣っていても、あいつらは闘い慣れているモノが多いしね

　それでアンジニティ側に付けば、だ
　ボクはアンジニティが勝利した事によって
　向こうに移り住める
　そして本来ならキミはイバラシティの敗北者として
　アンジニティに堕とされる

　だが、ボク達は契約によって魂が結ばれている
　それ故、世界を別たれようと物理的な距離も
　霊的な距離も関係ない　キミの肉体は無理でも魂だけは
　イバラシティへと引っ張り戻せる事も恐らく可能だろう。

　その際は前回同様に向こうの生活は魂のキミに任せるよ
　ボクは彼方の生活にも興味が無いし
　キミの魂が消え去るまでは大人しくしているさ

　そして仮にアンジニティが負けたとしても
　キミはイバラシティへと送還されるだけだしね

　つまりアンジニティ側で戦えば
　"どちらが勝とうとキミはイバラシティへと帰れる"…と、いう訳だ
　どうだい？　悪くない話だろう？』


『……まぁ　そうだろうね。　ハァー・・
　……知っていたさ　キミがこんな誘いに乗らない事くらい
　なんだかんだで三年近く、キミの事を見て来た訳だしね

　それでも　それでもさ
　言わずにはいられなかったんだよ
　……嗚呼…　クソ…ッ　…そうだ　認めよう
　ボクはキミに傷付いてほしくないと…そう思っていることを』

そこまで言うと黒く染まっていた吸血鬼の輪郭は
徐々に白へと変わり――

---

特に何もしませんでした。

変化LV を 35 DOWN。（LV40⇒5、+35CP、-35FP）

自然LV を 40 UP！（LV0⇒40、-40CP）
料理LV を 5 UP！（LV81⇒86、-5CP）

サキ(768) とカードを交換しました！

封印の壷 （サモン：ワンダーワッフェ）


ストーンブラスト を習得！
アイアンナックル を習得！
フラワーバド を習得！
環境変調耐性 を習得！
ブルーム を習得！
ブランチ を習得！
コロージョン を習得！
地の祝福 を習得！
快進撃 を習得！
ブロッサムグレイブ を習得！
グランドクラッシャー を習得！
強打 を習得！
瑠璃樹 を習得！
魔晶作製 を習得！
ディープフォレスト を習得！
バルバロス を習得！
ポイズンファング を習得！
地霊力 を習得！
デモリッシュ を習得！
ヴァンパイアピット を習得！
ルーク を習得！
イーグルタロン を習得！
ペトリフィケーション を習得！
アースクエイク を習得！
披荊斬棘 を習得！
柳暗花明 を習得！
健食作製 を習得！

◇通常獲得：各CP･FPが5増加した！

魔王(110) は 鬼燈 を入手！
鳴(224) は ブラックベリー を入手！
鳴(224) は 仙桃 を入手！
鳴(224) は ふさふさ を入手！
魔王(110) は 立派な毛 を入手！
魔王(110) は ビーフ を入手！
鳴(224) は 立派な毛 を入手！
鳴(224) は ビーフ+1 を入手！

▼エイド化候補（基本行動にてエイド化可能）
魔王(110) のもとに 野武士 が興味津々な様子で近づいてきます。
魔王(110) のもとに らいおん が軽快なステップで近づいてきます。

神の力(229) に移動を委ねました。

カスミ区 P-15（草原）に移動！（体調25⇒24）
カスミ区 Q-15（沼地）に移動！（体調24⇒23）
カスミ区 R-15（沼地）に移動！（体調23⇒22）
カスミ区 S-15（山岳）に移動！（体調22⇒21）
カスミ区 S-16（山岳）に移動！（体調21⇒20）

［803 / 1000］ ―― 《瓦礫の山》溢れる生命
［437 / 1000］ ―― 《廃ビル》研がれる牙
［472 / 500］ ―― 《森の学舎》より獰猛な戦型
［202 / 500］ ―― 《白い岬》より精確な戦型
［398 / 500］ ―― 《大通り》より堅固な戦型
［330 / 500］ ―― 《商店街》より安定な戦型
［271 / 500］ ―― 《鰻屋》より俊敏な戦型
［197 / 500］ ―― 《古寺》戦型不利の緩和
［118 / 500］ ―― 《堤防》顕著な変化
［142 / 400］ ―― 《駅舎》追尾撃破
［5 / 5］ ―― 《美術館》異能増幅
［154 / 1000］ ―― 《沼沢》いいものみっけ
［100 / 100］ ―― 《道の駅》新商品入荷
［309 / 400］ ―― 《果物屋》敢闘
［48 / 400］ ―― 《黒い水》影響力奪取
［226 / 400］ ―― 《源泉》鋭い眼光
［102 / 300］ ―― 《渡し舟》蝶のように舞い
［110 / 200］ ―― 《図書館》蜂のように刺し
［110 / 200］ ―― 《赤い灯火》蟻のように喰う
［58 / 200］ ―― 《本の壁》荒れ狂う領域
［88 / 100］ ―― 《珈琲店》反転攻勢
［100 / 100］ ―― 《屋台》更なる加護
［75 / 100］ ―― 《苺畑》不安定性
［15 / 100］ ―― 《荒波》強き壁
［100 / 100］ ―― 《小集落》猛襲
［41 / 100］ ―― 《落書き壁》リアクト
［90 / 100］ ―― 《変な像》揺らぎ
［100 / 100］ ―― 《白い渦》不幸
［100 / 100］ ―― 《黒い渦》不運
［18 / 100］ ―― 《線路》駆逐



―― Cross+Roseに映し出される。

　

　

　

どこかの森のなか。

　





　

大きな木に寄り掛かり座る３人。

　













　

　







　

明るい声で話すふたり。




ふたりの手などを一瞥し、上を向き静かに息を吐く白南海。

　

　

　










　








そう言って立ち上がり、その場を去る白南海。

　












　

　

　

チャットが閉じられる――