［基本］OK.　［戦闘］OK.　［取引］OK.　［スキル］OK.　

　
　
　
　
　
　美しい島であった。木々と草花は滴るほどに茂り、遠目に見るさまはひとしずくの緑柱石のごと。島を覆う空は気まぐれではあったが、それが常である住人にとっては些細なこと。嵐はこの地を避けて通り、また炙るような夏とも、血の凍るほどの冬とも無縁であった。
　島のまわりは海。
　――その向こうに、いくつかの島々。
　あるいは大陸。
　どの土地もそれぞれの困難さを抱えてはいたが、それなりに豊かであった。陸はそこに暮らすものすべてにとってまずひとつの恵みであった。人々は各々の土地を自由に行き交い、ときには訪れた先に根を下ろした。
　島にはいくつもの立派な船がある。いつなんどき、帆を張って海へ漕ぎ出してもいいようにとよく手入れされた、島を治める王どもの船たちが。
　島は生きることを歌うひとつの詩のようだった。
　あまりにも美しく豊かな。
　人々はこの世界に名をつけることがなかった。
　あまりにもありふれ、それが当然のものであったゆえ。



　、、、
（あの日）



　夏が深まるばかりの夜。収穫を祝う祭りを前にして、《彼》は丘へ向かっていた。
　、、、、、、、、、、、
　おぞましく甘い草の匂い。
　濡れた木々の匂い。風にゆれる葉と草、熟れすぎた酒のように香る花々。
　世界は再び生まれつつあった。
　何度でも。
　少なくとも、この地に住まう《彼ら》にとっては。
　島は美しかった。
　ほかの土地とひとしく。
　空には深く下りた夜のとばり。青褪めた暗闇に散るおそろしいほどの星々を頭上に《彼》は歩いていった。
　生ぬるく豊かな風が、《彼》の、生みの母に似たとおぼしき金に光る髪をなびかせる。その下の頬は白。眸は春ごろの真昼の空、あるいは海に咲きかける花の涙の青。しなやかに細く伸びた手足は、さながら若い鹿か若木の枝のごと。走ればこの地の誰より速く、大人たちはまだ幼い《彼》を、剣か槍を持てば向かうところ敵なしとほめそやした。

（ほかの人間のような子供時代などおれにありはしなかった）
（誰もおれと釣り合わない）
（ただ遊んでいるだけで、相手はいくつも怪我をした）
（少し押しただけで転ばせる）
（つかんだだけで骨を折る）
（犬猫を抱きしめては死なせた）
　
　足裏に点々と踏みならされ倒れる草と花。
　月は見覚えていない。（さよう、記憶とはいかにもあいまいなもの）あるいは昇っていなかったのやも知れぬ。新月か、まだ生まれたての細さに猫の爪のようであったのやも。
　響くのは《彼》の足音と、夏を喜ぶ虫たちの声、そしてかすかな獣たちの息遣いばかり。人のそれは間遠。
　酒に酔って歌い踊る者らは城か、それぞれの家か――あるいは集会のための場所で宴を張っている。そうでなければ眠っているはずだった。
　これから刈り入れの季節が始まる。
　地を埋める金の穂を刈りとり、木々のもたらす実りを味わい、花々の首を落として山に葬るときが。
　夏が終わる。
　秋が始まる。
　日々はまたひとつ新しく生まれ直し、冬に向けて走り始める。
　《彼》にとっては……。
「……」
　やがて丘の上に出た。あるいは平原。丘と呼ぶには低くはあった。　、、、、
　人々はその丘を《柱の平原》、あるいは《衰弱の丘》、――そして《崇拝の地》と呼んだ。
　なだらかに続く丘の上には、まず十二の柱が立っている。
　灰色の石の柱。
　その中央にひとつの像がある、金であり銀であり、きらきらしく飾り立てられたまろやかな頭を持つ像が。

　はっとして、《彼》は身体の力を抜いた。いつの間にか、きつく拳を握りしめていたのだ。
　丘には誰もいない。
　ただ石柱の群れに守られるように置かれた金を張った石像と、《彼》ばかり。

　歩いていく。
　さくりさくりと草の倒れる音。
　一歩踏み出すたびに、石像が近づく。
　もうほんの少しの距離。
　手を伸ばせば触れられるほどの。
　そこに《神》がいた。
　この地に住まう人々が熱心に心を寄せ、作物の実りを願う《神》が。
　《彼》の手が、誘われるように上がる。（そうだ）また少し近づく。（ああこれが）その像のなかには何かがいた――何かがあった、そのことが肌で感じられる、その像は生きていた。そのように見えた、いまこの瞬間、《彼》にとっては……。



　けれどああ、

　そこから先が、


　　　　　　　　どうしても


　思い出せない、
　　　　　　　　　　　　　　　ただとてもまばゆいひかりがめからみみをおうだんしちまみれにみえますまっかにみえますのうずいをゆめみるひのりんごをおもいだすあれはなぜどうしてこんなになにもかもちまみれにみえますまっかにみえますけれどそのようなはずはないだってただおかのうえにいっただけだったひとめちかくでみてみたいとくりかえしなんどもおしえられたからあれがおまえの







　おぞましく甘い血の匂い。
　あまり夥しく流れると、人の血というものは熟れすぎた酒のように香る。

（そうだ、わたしはそのことを知っている、知っていた、もうずっと）

　どこか遠くで子供の泣く声がする、





「なぜ？」


　やがて血まみれの子供が《彼》に訊ねる。
　どこもかしこも真っ赤にしながら。
　あの日。
　あの丘の上で。
　ただの石くれにすぎない《彼》に。
　生まれるより前に死んだ息子。
　いまひとりの《彼》が。



　――彼の罪は、かつて求められた問いに答えられなかったこと。

　
　
　
　

ENo.262 バイタルエクス とのやりとり


ENo.1046 カシス とのやりとり


ENo.1353 アッシュ とのやりとり

ItemNo.30 灰 を使用しました！
　魔香のため、体調は回復しなかった。
　今回の全戦闘において 耐疫10 が発揮されます。
　今回の結果でのスキル熟練度が伸びやすくなった！

マタル(1352) から 何か固い物体 を受け取りました。

アッシュ(1353) に ItemNo.18 牡丹+1 を送付しました。
アッシュ(1353) に ItemNo.4 活力漲る魔力溢れる黒い塊 を送付しました。

具現LV を 5 UP！（LV80⇒85、-5CP）
合成LV を 5 UP！（LV25⇒30、-5CP）

マタル(1352) により ItemNo.32 活力漲る魔力溢れる大きな楔 から射程3の宝珠『眸』を作製してもらいました！
　⇒ 眸／宝珠：強さ278／［効果1］災40 ［効果2］－ ［効果3］魔力33【射程3】

アッシュ(1353) の持つ ItemNo.5 ヴェルセ『112:10』 に ItemNo.4 箒 を付加しました！
ItemNo.32 眸 に ItemNo.19 クレマチス を付加しました！
　⇒ 眸／宝珠：強さ278／［効果1］災40 ［効果2］撒縛45 ［効果3］魔力33【射程3】

マタル(1352) の持つ ItemNo.42 布留『祝祭から零れた紫水晶』 に ItemNo.23 ふさふさ を付加しました！

濯木 龍臣(406) とカードを交換しました！

スペシャークタイム （スペシャルタイム）


クラウソラス を研究しました！（深度0⇒1）
クラウソラス を研究しました！（深度1⇒2）
クラウソラス を研究しました！（深度2⇒3）

◇通常獲得：各CP･FPが5増加した！

マタル(1352) は ライター を入手！
アッシュ(1353) は 芳香剤 を入手！
ルーシー(1354) は 芳香剤 を入手！
ルーシー(1354) は リフレクター を入手！
アッシュ(1353) は ビーフ を入手！
マタル(1352) は レンガ を入手！
アッシュ(1353) は ビーフ を入手！
ルーシー(1354) は 錆の光焔 を入手！
マタル(1352) は ビーフ を入手！

マタル(1352) に移動を委ねました。

マシカ区 E-12（道路）に移動！（体調8⇒7）
マシカ区 F-12（沼地）に移動！（体調7⇒6）
マシカ区 F-13（隔壁）には移動できません。
チナミ区 B-4（ベースキャンプ）に戻りました！
体調が全回復しました！

『ツクナミ区 K-2：チェックポイント《小集落》』へ採集に向かうことにしました！
　　 - マタル(1352) の選択は ツクナミ区 K-2：チェックポイント《小集落》
　　 - アッシュ(1353) の選択は ツクナミ区 K-2：チェックポイント《小集落》

MISSION!!
ウラド区 Q-2：ウラド駅 を選択！
　　 - マタル(1352) の選択は ウラド区 Q-2：ウラド駅
　　 - アッシュ(1353) の選択は ウラド区 Q-2：ウラド駅

［805 / 1000］ ―― 《瓦礫の山》溢れる生命
［436 / 1000］ ―― 《廃ビル》研がれる牙
［482 / 500］ ―― 《森の学舎》より獰猛な戦型
［204 / 500］ ―― 《白い岬》より精確な戦型
［402 / 500］ ―― 《大通り》より堅固な戦型
［328 / 500］ ―― 《商店街》より安定な戦型
［265 / 500］ ―― 《鰻屋》より俊敏な戦型
［194 / 500］ ―― 《古寺》戦型不利の緩和
［118 / 500］ ―― 《堤防》顕著な変化
［143 / 400］ ―― 《駅舎》追尾撃破
［5 / 5］ ―― 《美術館》異能増幅
［149 / 1000］ ―― 《沼沢》いいものみっけ
［100 / 100］ ―― 《道の駅》新商品入荷
［311 / 400］ ―― 《果物屋》敢闘
［47 / 400］ ―― 《黒い水》影響力奪取
［224 / 400］ ―― 《源泉》鋭い眼光
［94 / 300］ ―― 《渡し舟》蝶のように舞い
［108 / 200］ ―― 《図書館》蜂のように刺し
［104 / 200］ ―― 《赤い灯火》蟻のように喰う
［46 / 200］ ―― 《本の壁》荒れ狂う領域
［84 / 100］ ―― 《珈琲店》反転攻勢
［100 / 100］ ―― 《屋台》更なる加護
［75 / 100］ ―― 《苺畑》不安定性
［13 / 100］ ―― 《荒波》強き壁
［100 / 100］ ―― 《小集落》猛襲
［37 / 100］ ―― 《落書き壁》リアクト
［76 / 100］ ―― 《変な像》揺らぎ
［71 / 100］ ―― 《白い渦》不幸
［100 / 100］ ―― 《黒い渦》不運
［15 / 100］ ―― 《線路》駆逐



―― Cross+Roseに映し出される。

　

　

　

時計台が映る。

　

　

　

秒針が静かに進む。

　

　

　

ウラド駅。

　

駅はかなり崩壊しており、

ボコボコに凹んだ電車とレールを見て辛うじて駅だと認識できる。

　

　

　

ヴヴヴン　ヴヴヴン　ヴヴヴゥゥゥゥゥン･････

　

遠くから爆音が鳴り響き、それが徐々に近づいてくる。

　






変なものがバイクで爆走している！