［基本］OK.　［戦闘］OK.　［取引］OK.　［スキル］OK.　

　
　
　
　
　
　美しい島であった。木々と草花は滴るほどに茂り、遠目に見るさまはひとしずくの緑柱石のごと。島を覆う空は一年をつうじて穏やかに笑い、炙るような夏とも、血の凍る冬とも無縁であった。
　島のまわりは海。
　ただあてどなく。
　どの土地も、水中に没して久しい。陸は浮き上がることを忘れ、眠るように波のしたへ消えた。この世界に残る地上はただこの島のみ。
　島にはいくつもの壊れた船がある。もはやどこへ行くあてもない、手入れもされず朽ちるを待つばかりの船たちが。
　いまや島は生きることの牢獄のようだった。
　あまりにも美しく豊かな。
　人々はこの世界のことを、《落ち潮》と呼んだ。
　あるいはいくばくかの皮肉と恨み、諦めをこめて。

　
　おぞましく甘い血の匂い。
　あまり夥しく流れると、人の血というものは熟れすぎた酒のように香る。
　世界は滅びかけていた。
　少なくとも、《彼ら》や、水没した土地を逃れ、辛くもこの島へやってきた者たちにとっては。
　島は沈み始めていた。
　ほかの陸地と同じように。
　はじめに気づいたのは誰だったか？　わかりはしない、いまはもう。
　月の傾くようにわずかずつ。
　しかし、沈み始めていることは、誰の目にも明らかだった。
　ときおり地響きを伴って大地がゆれ、そしてゆっくりと海がかさを増す。
　取り囲む水位は、日に日に高くなるばかり。
　どうやら、海はようやくこの島のことを思い出したかに思われた。
　洋上にひとつぶばかり、ささやかとはいえ取りこぼしのあることに。
　島に辿り着いた者らは互いに強く争った。島の土は一片のもれなく血と痛みと死に濡れ、海から吹く風でさえなだめることができない。船によってこの島へやってきた《よそもの》どもと《彼ら》は、攻め立てては殺し、追い返しては襲い合った。この島では、もう誰一人として勝者となることはできない。今日勝った者は明日負け、明日打ち負かした者が明後日には殺される。
　まるで、誰しも殺される前に死のうとしているかのように思われた。
　《彼》にとっては……。
「エオヒド」
　木々の向こうから呼びかける声がある。立ち止まる――知らぬ声ではなかったゆえ。
　それは《彼》の名前だったかも知れない。あるいは、じっさいのところまるで違う名前だったかも知れなかった。
　ためらう。少し遅れて振り向く。
　木々の緑を透かして、長く垂らした黒髪が見える。その先には、黒くひび割れた爪の並んだ煤けたように黒い足。《彼ら》は誰しも同じような髪と肌を持つ。《彼ら》の姿は、どれも雨に洗われた骨を削ったようでもあり、あるいは彫り出した石の像のようでもあった。黒か灰か白、いずれにせよ色に乏しい体躯。ときおり、《彼》のように色のある目を持つものはあったが。それとても多くはない。
　見つめる先の男の肌は、血の気を知らぬかのような灰色。青褪めているわけではなかった。ただ冷たく色がない。
　男が、再び《彼》の名とおぼしき音を発しながら、手を差し出す。
　老いた枝を思わせる節くれだった指を開く。
　その下から見えたもの。
　やわらかく輝く白い肌。
　月にも似た艶やかな爪。
　中指に銀色に光る指輪。
　、、、、、、、、、、、
　ほっそりとした女の左手。

　それを認めて、《彼》は目を伏せた。
　燃え上るような緑の目を。
　静かに手を伸ばす。
　受け取る。
　両の手のひらで包むように持つ。
　手首から先ちぎれるように骨の見えたその女の白い手は、とうに冷め、また硬く干からびつつあった。
　加えて、かすかに銀の匂い。
　、、、、、、、
　腐り始めている。
　血を失って強張ったその手のおもてを撫でる。《彼ら》の肌とは似ても似つかぬ甘やかな手触り。色合い。どうしたところで、その手は《彼ら》のものではなかった。この島にあとからやってきた《よそもの》のもの。同じ生き物であるとは、とても思われぬ華やかさ。陽の光を凝めたような赤や金の髪と、花にも似た瑞々しくやわらかな、内側から光かのように見える肌。
　そして《よそもの》は恐るべきことに赤い血を流した。《彼ら》のそれとはまるで違う、酒のように香る赤い血を。
　それは《彼》の妻の手だった。
　生きてはおらず、死んで腐りかけた女の手は、それでもなお月の光りのように白い。あるいは、星の光りにも似て。
　顔を上げると、すでに同胞の姿はなかった。なすべきはなしたとでもいうように。
　あたりには変わらず血の匂い。酔うほどの甘さ。《彼ら》と《よそもの》、両者がひとしく流した、誰のものともわからぬ夥しい傷跡と死。
　死んだ妻の手を額に当てる――銀の臭気が強くなる。
　崩れるように跪く。何に対してそうするかもわからぬまま。
　口を開く。
　色のない、石を削ったがごとくに見える灰色の唇の下から、白く尖った歯が覗く。ほとんど牙。
　そのまま《彼》は、死ぬまでは妻のものだった手に噛みついた。
　中指。かつて彼が贈った、中央に緑の石を留めた銀の指輪をはめた指。《彼ら》以外には恐るべき病毒として働くものを含んだ歯は、難なく彼女の手を噛み裂いた。
　乾いた皮膚がぶつりと破け、強張った肉がほつれ、ほどなく骨が外れた――すえた匂い/銀の匂い/やはり腐り始めている――その根元から指輪ごと飲み下す。《彼》の首がわずかにぐびりと鳴った。この島にいるはずのないある生き物、蛇が卵を呑みこむのにも似て。
　妻には子供があった。
　まだ生まれるには早く、いまだかたちなく、母の胎のなかに漂うばかりであっただろう子供が。
　
　
　
　

ENo.16 狐嵐華丸 とのやりとり


ENo.426 アストロイェライ とのやりとり


ENo.1353 アッシュ とのやりとり

ItemNo.42 ビーフ を破棄しました。

ItemNo.26 腐肉 を食べました！
　体調が 1 回復！（17⇒18）
　今回の全戦闘において 腐朽15 放腐20 耐疫15 が発揮されます。
　今回の結果でのスキル熟練度が伸びやすくなった！

Spencer(27) に 200 PS 送付しました。

マタル(1352) に ItemNo.5 雪花石膏 を送付しました。
アッシュ(1353) に ItemNo.15 ふさふさ を送付しました。
アッシュ(1353) に ItemNo.18 すごい羽 を送付しました。
アッシュ(1353) に ItemNo.33 すごい羽 を送付しました。
アッシュ(1353) に ItemNo.43 不思議な牙 を送付しました。

付加LV を 20 DOWN。（LV95⇒75、+20CP、-20FP）

具現LV を 5 UP！（LV55⇒60、-5CP）
合成LV を 15 UP！（LV20⇒35、-15CP）
料理LV を 10 UP！（LV40⇒50、-10CP）

マタル(1352) の持つ ItemNo.9 領域『炎焔より、翼』 に ItemNo.23 天青石 を合成し、領域『炎焔より、翼』 を強化しました！（+50）
　⇒ 超絶合成！［ 4 5 1 = 10 ］不発！
　⇒ 駄物発生！駄物 を入手！

ItemNo.35 駄物 から謎飯『駄物』をつくりました！
　⇒ 謎飯チャレンジ！［ 4 1 4 = 9 ］テヘ☆失敗失敗！料理の効果1～3が消失！
　⇒ 駄物／謎飯：強さ37／［効果1］－ ［効果2］－ ［効果3］－


アッシュ(1353) の持つ ItemNo.41 アンクリエ『luminaire』 に ItemNo.35 柊 を付加しました！

悪意の魔女(103) とカードを交換しました！

鏡面世界 （スペシャルタイム）


ディスオーダー を研究しました！（深度0⇒1）
ディスオーダー を研究しました！（深度1⇒2）
ディスオーダー を研究しました！（深度2⇒3）

魔力素材 を習得！

◇通常獲得：各CP･FPが5増加した！

マタル(1352) は 天青石 を入手！
アッシュ(1353) は 鱗鉄鉱 を入手！
ルーシー(1354) は 鱗鉄鉱 を入手！
マタル(1352) は 強い牙 を入手！
ルーシー(1354) は すごいお肉 を入手！
マタル(1352) は ビーフ を入手！
ルーシー(1354) は ものすごいお肉 を入手！
アッシュ(1353) は ビーフ を入手！

マタル(1352) に移動を委ねました。

ツクナミ区 S-10（道路）に移動！（体調18⇒17）
ツクナミ区 S-11（道路）に移動！（体調17⇒16）
ツクナミ区 S-12（草原）に移動！（体調16⇒15）

MISSION!!
ツクナミ区 R-13：オオトラ が発生！
　　 - マタル(1352) が経由した ツクナミ区 R-13：オオトラ
　　 - アッシュ(1353) が経由した ツクナミ区 R-13：オオトラ
　　 - ルーシー(1354) が経由した ツクナミ区 R-13：オオトラ

［817 / 1000］ ―― 《瓦礫の山》溢れる生命
［442 / 1000］ ―― 《廃ビル》研がれる牙
［479 / 500］ ―― 《森の学舎》より獰猛な戦型
［200 / 500］ ―― 《白い岬》より精確な戦型
［408 / 500］ ―― 《大通り》より堅固な戦型
［327 / 500］ ―― 《商店街》より安定な戦型
［265 / 500］ ―― 《鰻屋》より俊敏な戦型
［192 / 500］ ―― 《古寺》戦型不利の緩和
［111 / 500］ ―― 《堤防》顕著な変化
［145 / 400］ ―― 《駅舎》追尾撃破
［5 / 5］ ―― 《美術館》異能増幅
［145 / 1000］ ―― 《沼沢》いいものみっけ
［100 / 100］ ―― 《道の駅》新商品入荷
［304 / 400］ ―― 《果物屋》敢闘
［41 / 400］ ―― 《黒い水》影響力奪取
［208 / 400］ ―― 《源泉》鋭い眼光
［92 / 300］ ―― 《渡し舟》蝶のように舞い
［104 / 200］ ―― 《図書館》蜂のように刺し
［96 / 200］ ―― 《赤い灯火》蟻のように喰う
［46 / 200］ ―― 《本の壁》荒れ狂う領域
［80 / 100］ ―― 《珈琲店》反転攻勢
［100 / 100］ ―― 《屋台》更なる加護
［62 / 100］ ―― 《苺畑》不安定性
［9 / 100］ ―― 《荒波》強き壁
［100 / 100］ ―― 《小集落》猛襲
［24 / 100］ ―― 《落書き壁》リアクト
［45 / 100］ ―― 《変な像》揺らぎ
［2 / 100］ ―― 《白い渦》不幸
［88 / 100］ ―― 《黒い渦》不運



―― Cross+Roseに映し出される。

　

　

　

ザザッ――

　








少女がつぶやく。

　

　

　





雑音で声がかき消える。

　

　

　





　

　

　




　

　

　

チャットが閉じられる――

ホルモン焼きのお店、オオトラ。

明かりの灯るお店、香ばしい良い匂いも漂ってくる。

　





店から男が出てくる。

　

こちらを睨みつける･･･




　






（初発生のイベント戦：異能FP+5！生産FP+5！）