

| ずるりずるりと、蛇があなたに近付く。 目のない頭で、口を開け、何かを探すように彷徨って。 母でもなく。家族でもなく。 自分でも忘れ去ったものを求める道中の、その上にあなたがいた。 きっとこれは、それだけのことだ。 |
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雫 「…………」 |
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雫 「…知ってる顔に当たるのはこれで2度目で」 |
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雫 「意外と無いのよね、って言いたい所だったんだけど…」 |
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雫 「 |
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雫 「『不浄の滝』… 御大層な名前の |
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雫 「何がどうなって"そう"なってしまったのかは知らないけれど… 成るべくして成ったんでしょう?」 |
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雫 「………」 |
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雫 「…分かるよ ここに居る奴等はみんなそう 絶えず何かに変化している …求めた姿に |
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雫 「…………」 |
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雫 「ねぇ、あたしの声、聞こえてる?」 |
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雫 「 |
歩行軍手が あらわれた! |
過去、とある『娘』は、通信に返事をしなかった。 下手に目を付けられないため。懐柔するにもリスクが大きすぎるため。 あるいは ──自らが、『彼女』と同じ、狂気の穴に落ちないように。 |
結局のところ、それらは無駄に終わった。 同行者の裏切りで狂気の穴に落ちた娘には、もはや思慮も分別もない。 だから、一度見た姿に襲い掛かることにも、一切の躊躇をしなかった。 |
誰もが手を伸ばす白昼夢。 欲したものを手に入れ、親しい人と共にある幸福。 全てが歪んで軋みを上げて、それでも、歩き続けようとする。 |

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"Cloak Room, Pick up." |
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声掛けに応えるようにして薄暗い光が足元に湧く。 溶けるような青が、薄く周囲を照らした。 |
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チリチリと何処からか音がして、その元を辿ってみれば、 いくつもの小さい金属板が押し出されるようにして空間から湧いて出ている。 その内のいくつかを選び、指先に絡め、更に何処かへと声を掛けた。 |
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雫 「No.7 Gleb Melnikov, No.32 Emma Robinson, No.64 Tomoki Miura, No.65 Masataka Tojo,」 見れば、板には確かに"7"、"32"、"64"、"65"と それぞれに数字が彫られている。 |

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硬い4つの音がして、足元を見ればそこには大小の4つのケースがいつの間に在る。 |
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手慣れた手付きで装填を終える。 |
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他のケースからも次々と武器や補給物資が姿を現した。 |
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雫 「本来あたしの戦い方って、準備に準備を重ねた上で圧倒的物量でゴリ押し …って感じなんだけど、ここじゃあそれも出来ないのよね 本当、嫌になるわ」 |
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雫 「それでも最低限の装備はあるんだから、これでチマチマやっていくしかないか」 |


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雫 「良い読み…だけどまだまだね」 |
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硬い物音と共に新たなケースが出現する。 中には補給物資が入っている。 |
| 雫のカード発動! |
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雫 「落ち着いて…ペースを確保して」 |
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雫 「さて、集中集中」 |

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雫 「ああ…金に物を言わせて暴れていた頃が懐かしいわね ……まさに札束で相手の頬を叩くような感じ あれって結構クセになるのよね」 |

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雫 「その程度?」 |
| 『歩行軍手』 「ぐぅ〜」 |
| 『歩行軍手』 「ぐぐっぐぅー」 |
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雫 「…っ まだやれるわよ、あたしだって!」 |

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雫 「ただでやられる訳ないでしょ、このあたしが!」 |
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雫 「くそ…酷い気分だわ 最悪ね」 |
| 雫のカード発動! |
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雫 「悪いわね ここらが潮時、引かせて貰うわ」 |
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火 水 風 地 光 闇 |
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歩行軍手はうろうろと歩き回っている。 |
