［基本］OK.　［戦闘］OK.　［戦闘:エイド1］OK.　［戦闘:エイド2］OK.　［戦闘:エイド3］OK.　［取引］OK.　［スキル］OK.　

//side:ハザマ


「やっっっと！　会えた！」

一日千秋、万感、そんな声音に悲壮な顔で叫んだのは、カメリアの社員でもある各務だ。
この不可思議な場所に招かれるようになって久しく、クウィリーノもまさか合流するとは思わなかったため、少なくない驚きと共に各務を迎い入れた。
先んじて合流を済ませていた秘書二人から、大きく遅れての合流である。
遭遇時のよろけるように近付く足音が獣のようで、すわ敵襲かと思えば、見知った顔だったのだ。

『クウィリーノぉ……！！』

情けない声で、内心かくりと力が抜けた。
その場にはバイトの青年に幼い少女と、各務から見れば年少な同行者もいた所為か、それ以上は情けない発言をしなかった。
いかにも大人です、さっきは会えて嬉しかっただけです、と言うクウィリーノから見ればしらじらしい取り繕いを経て、今に至る。
いつものように周辺探索をする時間を、カメリアの社員で情報交換する時間にあてたのだ。

「各務、もしかして今まで一人で彷徨っていたの？」

普段ならば茶化すなりからかうなりするクウィリーノも、さすがに眉を寄せる。
精神的なのか、それとも探索での肉体的なものもあるのか、各務は妙にくたびれて見えた。
しおれて、かもしれない。

「最初は一人で、それからたまたま見つけた人にくっついてベースキャンプ？　付近まで連れて行ってもらった……」
「おじさま……よくぞご無事で」
「ええ、本当に」
「うっ、ありがとう……」

いい歳したおっさんがめそめそしている姿はいつもはイラッとするのに、今はそれも躊躇われる。
一体何が、と首を傾げながら、阿左見が丁度いい岩に腰掛けることを勧め、雲右がその丸まった背中をさするのを見る。
よほど怖い目に遭ったらしい。

「……えーっと、何があったか聞いてもい」
「聞いてくれ」
「うわ」

食い気味で頷かれ、その勢いにこちらもわかったと頷く。
チチチ、と遠くで小鳥のような何かが鳴くのを聞きながら、各務は、はあ、と大きく息を吐いた。

「ここに放り込まれてさ、いきなり襲われたんだよ」
「……よく、無事だったね」

各務は、現実世界でも非戦闘員だ。
クウィリーノの生家由縁とは言え、医療に関わる異能を多く排出する家であるため、戦闘訓練は一切受けていない。
こちらでクウィリーノの異能が強化されたように誰もが強化されるのだとしても、戦闘が得手になる訳ではないだろう。

「……無事、じゃ、なかった」
「おじさま？」

さす、と各務は無意識のように自身の左手首に触れた。
息を呑んだのは誰だったのか、その音に促されるまでもなく、各務は言葉を続ける。

「気付いたら、左の……この辺り。すっぱりと落とされてた。ほんと、死ぬかと……」
「…………」

各務は、左手首から指三本分ほど肘寄りの部位を指で示す。
すっぱり、と言うからには、骨も断たれたのだろう。
雲右が慌てて、ぺたぺたとその部分に触れてから、指が動くか確認している。
されるがままに手を動かして、各務は大丈夫、と力なく笑った。

「咄嗟に異能で止血して、落ちた左手持って爆走よ。もう、後ろ振り返っている暇なんてないない。まーったく、全然！　人生であんなに必死に走ったの、初めてだわ」
「……運がいいんだか悪いんだか」
「ほんっと、な！　……そんで、ダメ元で手くっつけたワケ。――どうやらこっちでは異能が強化される？　っぽくてさ、お陰で綺麗にくっついた。後遺症もなさそう。拾ってよかった、俺の手」
「私がその場にいれば！」

シュシュッと素振りをした雲右の頭を、各務は苦笑しながらぽんと撫でた。
相変わらず親子めいた二人だと思いながら、知らずつめていた息を自然な体で吐き出す。

――こちらで死んだら、どうなるのか。

浮かんだ疑問は、すぐに振り払った。
今出すべきものではない。

「はー……、生きててよかったねえ。今後も作戦名はいのちだいじに、ってやつでお願いね？」
「そりゃまあ、俺も自分の命は惜しいからな。そうさせて貰う」
「そうして。まあ、合流したからには回復役として後方支援で戦闘には参加して貰うけどね。そこは我慢して」
「はあ、そりゃ仕方ないわな。あのちびっこ達も参加するんだろう？　俺も役立たにゃな」

そう言う各務の目は、恐怖の中に覚悟を宿している――ような気がした。
これならば、参加させても問題はないだろう。
何より、折角の後方支援だ、腐らせる手はない。
そうは思うけれど、各務の左手首付近に視線が吸い寄せられる。
異能の強化がなければどうなっていたのか、想像に難くない。

「私も一層がんばりますので、安心してください。ボコボコのボコにしてみせます！」
「いや、張り切りすぎても問題だがな。ありがとよ。……その言い方誰に習った」
「親子～✩」
「うっさい」

空気が漸く緩んだのを感じつつ、そうだ、と話を変える。

「他に知っている人を見たり、会ったりした？　あとは今までで遭遇した敵の情報もあれば教えてよ。こっちのことは……阿左見が覚えてる筈✩」
「情報ならばお任せください」
「おー、阿左見ちゃんも合流できていてよかった。あんまり敵さんには詳しくないけど、遭ったのは――」

それからいくつか情報交換と現状把握をして、戦闘時の隊列も話し合った。
痛いの絶対嫌だと言うトラウマ持ち各務を後方に下げて、クウィリーノは前に出ることにした。
年長者だからと前に出る気のない各務は、やはり自身の立ち位置を把握しているのだろう。

「……そう言えば、遠くからちらっと知ってる人も見た……気がするけど、こっちは確定じゃないな」
「ふうん？　ちなみに、誰？」
「千屋。あの鳥の巣はそうだと思うけど……どうかな。ベースキャンプですぐ見失ったんだけど」
「ちーちゃんか。まあ、ちーちゃんなら大丈夫かな？　コミュ強だから、きっと誰かと合流するなり仲間に入ってうまくやっているでしょ」
「そうだな」

相槌を打ちながら、各務は、ふむ、と思い返す。
自分のことで精一杯で判断力も確認能力さえ欠如していた自覚はあるけれど、記憶力はそうは悪くない。
あの時、千屋は確かに誰かといた気がした。

「誰、だったかな……」

相変わらず岩に腰掛けながら、いつの間にか戦闘時の相談に移行しているクウィリーノ達を視界に入れる。
戦闘能力が高い者ばかりだから、森の中だろうが山の中だろうが、そばにいたほうが安心だ。
出来れば千屋もそういった人と共にあって欲しい。

思い返せば、千屋らしき後ろ姿は傍らの誰かを見るように、少し頭を下に向けていた。
そこに誰がいたのかはわからない。
けれど、わずかに黒色がちらついたような気がした。

「そう言えば、服はどうしたの？　新調した？」
「ん？　ああ、なけなしの金でな」

水を向けられて返事をすれば、思考は霧散する。
袖のなくなった服は、血がべっとりとついて猟奇映画のような有様だった。
その上草木をかき分けてがむしゃらに走った所為で、白衣は緑に茶色に、出どころのよくわからない液体でまだらに染まっていた。
靴を落とさなかったことだけは、自分を褒めてやりたい。

「そっか。じゃあ今後は少しずつ買い足したりしていこう。……ここでの生活も、まだ続くみたいだし」
「そうだな……」

瞬間、ギャア、とカラスの喉を潰したような鳴き声の鳥がばたばたと飛び去る。
悲鳴を上げそうになるのをこらえながらクウィリーノを見れば、鳥がいただろう木を見ていた。

「……こっちでも動物に嫌われるのかな」

ふ、と木を通り過ぎて遠くを見るクウィリーノに、今度こそ周囲は静けさを取り戻した。

ItemNo.17 ミートボール を食べました！
　体調が 1 回復！（25⇒26）
　今回の全戦闘において 攻撃12 防御12 増幅12 が発揮されます。
　今回の結果でのスキル熟練度が伸びやすくなった！

変化LV を 5 DOWN。（LV5⇒0、+5CP、-5FP）
合成LV を 5 DOWN。（LV70⇒65、+5CP、-5FP）

領域LV を 10 UP！（LV20⇒30、-10CP）
付加LV を 10 UP！（LV60⇒70、-10CP）

チュイ(1519) の持つ ItemNo.22 forget-me-not に ItemNo.3 柿 を付加しました！
　⇒ 付加強化！効果1のLVが5増加！
雪里(1373) の持つ ItemNo.25 毒牙の髪留め に ItemNo.1 何かの歯 を付加しました！
ItemNo.30 幸運守 に ItemNo.16 駄物 を付加しました！
　⇒ 幸運守／装飾：強さ545／［効果1］闇纏45 ［効果2］体力10 ［効果3］－


トヨ(496) とカードを交換しました！

ミリキアレギア （ミリキアレギア）


空間掌握 を研究しました！（深度0⇒1）
空間掌握 を研究しました！（深度1⇒2）
空間掌握 を研究しました！（深度2⇒3）

一望千里 を習得！
オディウム を習得！
アムレート を習得！
グラインドコア を習得！
アジール を習得！
ブラッドレイン を習得！
グラーシーザ を習得！
緩歌縵舞 を習得！

◇通常獲得：各CP･FPが5増加した！

クゥ(1372) は 丸太 を入手！
雪里(1373) は 榧 を入手！
チュイ(1519) は 丸太 を入手！
雪里(1373) は 何かの歯 を入手！
クゥ(1372) は 闇小晶 を入手！
チュイ(1519) は 光小晶 を入手！

▼エイド化候補（基本行動にてエイド化可能）
クゥ(1372) のもとに マングース が泣きながら近づいてきます。
クゥ(1372) のもとに 闇の騎士 が泣きながら近づいてきます。
クゥ(1372) のもとに かなぶん が口笛を吹きながらこちらをチラチラと見ています。

コヌマ区 E-1（森林）に移動！（体調26⇒25）
コヌマ区 F-1（森林）に移動！（体調25⇒24）
コヌマ区 G-1（森林）に移動！（体調24⇒23）
コヌマ区 H-1（山岳）に移動！（体調23⇒22）
コヌマ区 H-2（山岳）に移動！（体調22⇒21）

［837 / 1000］ ―― 《瓦礫の山》溢れる生命
［454 / 1000］ ―― 《廃ビル》研がれる牙
［498 / 500］ ―― 《森の学舎》より獰猛な戦型
［203 / 500］ ―― 《白い岬》より精確な戦型
［406 / 500］ ―― 《大通り》より堅固な戦型
［325 / 500］ ―― 《商店街》より安定な戦型
［245 / 500］ ―― 《鰻屋》より俊敏な戦型
［182 / 500］ ―― 《古寺》戦型不利の緩和
［98 / 500］ ―― 《堤防》顕著な変化
［148 / 400］ ―― 《駅舎》追尾撃破
［5 / 5］ ―― 《美術館》異能増幅
［135 / 1000］ ―― 《沼沢》いいものみっけ
［100 / 100］ ―― 《道の駅》新商品入荷
［266 / 400］ ―― 《果物屋》敢闘
［32 / 400］ ―― 《黒い水》影響力奪取
［123 / 400］ ―― 《源泉》鋭い眼光
［67 / 300］ ―― 《渡し舟》蝶のように舞い
［81 / 200］ ―― 《図書館》蜂のように刺し
［62 / 200］ ―― 《赤い灯火》蟻のように喰う
［34 / 200］ ―― 《本の壁》荒れ狂う領域
［49 / 100］ ―― 《珈琲店》反転攻勢
［68 / 100］ ―― 《屋台》更なる加護
［51 / 100］ ―― 《苺畑》不安定性
［0 / 100］ ―― 《荒波》強き壁



―― Cross+Roseに映し出される。

　

　

　





　




　





突然チャットに現れるマッドスマイルちゃん。

　






疑いの目で見るふたり。

　








不満そうな顔で腕を組むエディアン。

　

　

　











チャットから抜けるマッドスマイルちゃん。

　

　

　

　

　

　




　




　

　

　

チャットが閉じられる――