［基本］OK.　［戦闘］OK.　［取引］OK.　［スキル］OK.　

「──この辺りにもう一人居るって話でな。
　あまり君一人に時間を掛けれいられないんだ。早く落ちてくれると助かる。」


────は？

こいつ、今何て言った？



「ああ、ちなみに助けは期待しない方が良い。
　君の周辺はそれなりに調べてある。
　あの女は私の仲間が足止めをする手はずになっていてな。
　確かに恐るべき使い手だが、組織柄そう言う手合いの相手には慣れている。」


私の首に掛かっている男の手を掴み、外そうとする。
だが、ビクともしない。
元の身体能力が高いのか、それとも。


「無駄な抵抗はやめろ、私は身体強化系異能者だ。
　力押しで勝てると思うな。」


首に掛かる力が更に強まる。
そろそろ首の骨がポッキリ行きそうなもんだが、絶妙な力加減で回避してやがる。
不死系異能者を駆逐する為には、ただ単純に殺すだけじゃ意味がない。
殺したって死なないから不死なのだ。
ならどうやって駆逐する？
素人考えでも楽しいイメージにはならない。
何にしても、ここで落ちたら終わる。

────それに。

私はジタバタした。
しかしオッサンは相変わらずビクともしない。
単純な力には割と自信があったが、ガチの武闘派身体強化系を相手にするには
全然足りないようだ。


「ここまでやって落ちないとは……本当に単純な復帰能力という訳じゃないんだな。
　…………まあ良い。」


オッサンが片手をジャケットの内ポケットに入れる。
取り出されたのは無針注射器だ。


「こんな事もあろうかと、用意しておいたのだ。」


言ってみたかっただけの奴だろそれ！？
中身は多分、睡眠薬か身体が動かなくなる系の奴だろう。
流石にアレを打たれたらダメだ。
私は注射器を蹴り飛ばそうと狙いを定め──。


「……そう言えば、もう一人の候補は君の知人だったな。
　──君が抵抗を続けるのは彼女に累が及ぶのを防ぐ為か？
　情に厚いのは結構だが、無駄だ。言っただろう、既に調べはついている。」





私は注射器を持った手を蹴り上げるのをやめた。
時間稼ぎは無駄だった。
既に、こいつ等は全部調べ上げている。


私はジタバタするのをやめた。
身体から力を抜く。
そして、


「……ようやく諦めたか。」






祈った。






光が奔り、私の手に黄色い金属製の輪っかが現れる。
私は一も二もなく、それをオッサンの手に叩きつけた。


「────ッチィ！？」





【天使の輪（エンジェルハイロゥ）】は
黄色い輪っか状の何かを生成する能力だ。
材質は毎回ランダムであり自分で決定することができない。
自他ともに認めるクソの様な底辺能力である。

私の……、私の能力だッ！！





輪っかには刃が付いていたらしく、血飛沫が舞う。
私の首を掴んでいたオッサンの手が緩んだ瞬間を狙って胸元を蹴り、拘束を解いた。
着地と同時に地面をけって距離を取った。
ゲホゲホとえずくが、視線はオッサンから外さない。


「──驚いた。　……チャクラムか？
　そっちは不死を隠すための偽装かと思っていたのだが、本当に二重異能だとはな。
　だが……」




「…………なんだと？」





考えたくもねえが、このオッサンには仲間がいる。
今この瞬間にも紗織姉が襲われてるかもしれねぇって事だ。
今すぐ飛んでいきたいが、このオッサンと足の速さじゃ勝負はできない。
勝ち筋は薄くても、コイツをぶっ飛ばしていかなきゃいけねえ。
私は黄色いチャクラムを構えた。

---

---

「……あれほど多様な能力に満ちた世においても、不死は異彩を放つようだな」


下で起きている喧騒をガラス玉の様な瞳が見下していた。
天使と呼ばれたソレは何もない空間にウィンドウを開く。

その内容に目を通し、感情の見えない目のままウィンドウを閉じた。


「……社会（システム）にとって危険な能力者を排斥するのは合理的と言えなくもない。
　だが……これ等はそれが本来の目的ではないな。
　不死の研究……人間はどの世界でも似たようなことをする。下らん。」


天使と呼ばれたソレは、心底どうでも良さそうに結論を口にする。


「……本部の方は、近い内に奴のイバラ体が落とすな。
　だが、目の前の問題には少々間に合いそうもないか……。
　仮想異能を再解放した程度では切り抜けられる可能性は低いが。
　……む？」

---

---

「……ずいぶんと張り切っているようだが、
　刃物が一つ増えた程度の戦力差じゃないだろう。
　早く諦めてくれるとこちらも助かるんだが。」


オッサンが呆れたようにこちらを見ている。
悔しいが、言ってることは正しい。
ふざけた事ばかり言うオッサンだが、喧嘩の強さは本物だ。
恐らく暴力を生業にしている人間だろう。
だからって、ここで諦める訳にはいかねぇ。
いかねぇが……くそ、どうすりゃ良い？




≪力が欲しいか？≫


……ええ？　ベタ過ぎね？


≪力が欲しいなら……≫


いや、まだ何も答えてねぇし。
つーか、何だこの幻聴は……


≪とっととソコ退きな？≫




瞬間、何かに背中をけ飛ばされるような感覚を受け、私の意識は闇に飲まれた。

倒れ込み、巨体を縮こませる大鶏。

　




ボトボトと卵を落としながら、トボトボと園の奥へと帰ってゆく。

　

変な卵が多いなか、何だか新鮮そうな卵を見つけた。

　

　

突然チャットが開く。






いくつか得たなかの少しをアンドリューに渡すことにした。




チャットが閉じる。

　

　

　

･････身体の奥から、少し力が湧き出る感覚。


各CP･FPが2増加した！

命術LV を 1 UP！（LV34⇒35、-1CP）
百薬LV を 4 UP！（LV30⇒34、-4CP）
付加LV を 5 UP！（LV30⇒35、-5CP）

ItemNo.37 真っ赤なバンデージ に ItemNo.41 毛+4 を付加しました！
　⇒ 博打付加！［ 6 2 5 = 13 ］通常付加
　⇒ 真っ赤なバンデージ／薬箱：強さ163／［効果1］回復30 ［効果2］回復30 ［効果3］－


暮泥 唯(261) とカードを交換しました！

ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ （インテンスドリーム）


フォレストオファリング を研究しました！（深度0⇒1）
フォレストオファリング を研究しました！（深度1⇒2）
フォレストオファリング を研究しました！（深度2⇒3）

デリュージュ を習得！
水天一碧 を習得！

◇通常獲得：各CP･FPが5増加した！

紗織(92) は 毒液 を入手！
ユーキ(984) は 栄養ドリンク を入手！
ユーキ(984) は 装甲 を入手！
紗織(92) は 新鮮そうな卵 を入手！

紗織(92) に移動を委ねました。

特に移動せずその場に留まることにしました。
体調が全回復しました！

『カミセイ区 F-11：チェックポイント《商店街》』へ採集に向かうことにしました！
　　 - 紗織(92) の選択は カミセイ区 F-11：チェックポイント《商店街》

MISSION!!
タニモリ区 C-11：チェックポイント《屋台》 を選択！
　　 - 紗織(92) の選択は タニモリ区 C-11：チェックポイント《屋台》

［842 / 1000］ ―― 《瓦礫の山》溢れる生命
［448 / 1000］ ―― 《廃ビル》研がれる牙
［500 / 500］ ―― 《森の学舎》より獰猛な戦型
［201 / 500］ ―― 《白い岬》より精確な戦型
［400 / 500］ ―― 《大通り》より堅固な戦型
［325 / 500］ ―― 《商店街》より安定な戦型
［240 / 500］ ―― 《鰻屋》より俊敏な戦型
［174 / 500］ ―― 《古寺》戦型不利の緩和
［96 / 500］ ―― 《堤防》顕著な変化
［142 / 400］ ―― 《駅舎》追尾撃破
［5 / 5］ ―― 《美術館》異能増幅
［131 / 1000］ ―― 《沼沢》いいものみっけ
［100 / 100］ ―― 《道の駅》新商品入荷
［251 / 400］ ―― 《果物屋》敢闘
［32 / 400］ ―― 《黒い水》影響力奪取
［110 / 400］ ―― 《源泉》鋭い眼光
［62 / 300］ ―― 《渡し舟》蝶のように舞い
［72 / 200］ ―― 《図書館》蜂のように刺し
［55 / 200］ ―― 《赤い灯火》蟻のように喰う
［27 / 200］ ―― 《本の壁》荒れ狂う領域
［46 / 100］ ―― 《珈琲店》反転攻勢
［23 / 100］ ―― 《屋台》更なる加護



―― Cross+Roseに映し出される。

　

　

　





　




　




　








　






着物の裾を上げ、脚を見せる。

表面がドロドロし、変色している。

　








ふたりの全身をじーっと観察するカグハ。






ふたりの裾を戻すエディアン。

　

　

　






　

　

　

チャットが閉じられる――

チェックポイント。

仄かな光に包まれた六角形の柱が立っている。

　

･･･柱から滲み出るように、何かが生み出される。



　




それは言葉を発すると共に襲いかかる！