［基本］OK.　［戦闘］OK.　［戦闘:エイド1］OK.　［戦闘:エイド2］OK.　［戦闘:エイド3］OK.　［取引］OK.　［スキル］OK.　

10年くらい前の話。

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「27番、だと思います。『アルマーニ トワイライトシリーズ』の。
　左の人のリップは『イヴ』のクラシカルローズ。30番。
　右側の人はクリスマスコフレ限定で売ってた『ヴァレンティーノ』の18番。
　真ん中は……多分『花西子』ですね、アジアブランドの。ピンク寄りの赤でラメ入りのやつだから……07番です」


「…………」



雑誌を覗き込んでいた数人が全員黙り込んだ。
先日このヘアメイクスタジオに入社したばかりの、まだ英語も拙いアジア人の少年が
雑誌モデルが付けている赤リップの色を見ただけでブランド名と番号まで当ててしまった為だった。



「……全部合ってる。信じられない。赤系にしてもほとんど同じ色合いなのにどうして分かったの？」

「え？ えーと……」


少年は周囲の反応を見て気恥ずかしくなって来たのか、困った様に視線を右往左往させた。
しどろもどろになりながらも、同職の先輩方がさっさと言えと無言の圧を掛けてくるのを察して何とか言葉を捻り出す。



「この辺のブランドは元々好きなやつだから、ですかね。
　ハイブランドだからお金が足りなくて自分じゃ買えなかったけど、商品は雑誌とネットでずっと見てました。
　発色も綺麗だしデザインも好きで、……憧れてました。いつか絶対欲しいと思って。

　後は……うちの実家、伝統道具を作ってるんです。ウルシっていう赤い塗料を使うんですけど。
　赤色は小さい頃からいろんな色味を見てたから、覚えやすいのかも知れないです。
　これが青とか寒色系だったらブランド名までは全然分からないんで」

「ウルシ……って確かアナタの国で食器とかに使うもの？ それを家で作ってたの？」

「はい」



首肯する少年に先輩社員の──今朝までアジア人の男の子なんかにヘアメイクが務まるかしら、と笑いの種にしていた──女性たちは目を見合わせた。
当の少年は果たして俺の英語は伝わってるのか、とひたすらに冷や汗をかいていたのだが。
仕事の合間のほんの休憩時間にたまたま話題にしていた雑誌写真1枚で思いも寄らない展開になった。



「なるほどね。眼が肥えてるって事。
　うちの社長がアンタみたいな後ろ盾もキャリアも無い子を雇った理由が分かった。
　そういう東洋文化アピールでウケ狙ったって訳ね？ こっちの国じゃ珍しさでちやほやされるネタだわ」

「……別にそんなつもりじゃ無いですけど」

「いいのよ否定しなくて。印象付けはのし上がるのに必要なテクだもの。
　"憧れブランド"を取り扱ってる夢の企業で働きたいジャパニーズボーイ、がアンタの書いた筋書きと配役でしょ？
　いい話だこと。今度からアジアンビューティって呼んでいい？
　それともミス.ゲイシャ？まだツバキにニックネーム無かったしさ、丁度いいんじゃない？」

（……何だその言い方。分かって言ってんのか？）



随分な物言いだと思った。
言葉の意味をよく知らないままアジアイメージのワードを使っているのか、意図的に挑発しているのか。
きゃいきゃい笑っている先輩社員達に少年は緩やかに頭に血が昇るのを感じていた。

拳を握る手にぐっと力が込もる。──落ち着かなくては。もうすぐ休憩時間も終わる。こんなの唯の職場の冗談だ。
適当に笑ってやり過ごせばいい。いちいち角を立てる方が後々面倒なのは目に見える。
ここで腹を立てる為にわざわざ遠国まで来た訳では無いのだから。










適当に笑って──。










「──ねえもしかしてさ、あっちの方も女役なんじゃない？
　ほら可愛い顔してるし！ ゲイシャって確かアンタの国の言葉で女形っていう意味なんでしょ？
　やっぱりニックネームにしよ！ 男でヘアメイクやってるのって実際ホモが多いけどさ、ツバキはどう──」



「──────────は？」

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《──……って事があってさ。超ムカついた》

《はーん。そいつぶん殴ってやりゃ良かったのにな》
《その綺麗な顔を二度と化粧できねえ様に××××してやろうかこの××××野郎！って今度は言えよ》

《おばあちゃん……。チャットアカウント消されるからあんまりヤバい言葉使わないでよ……》
《それにそんな事したら俺がクビになっちゃうから》

《ふん》
《お前は結局どうしたんだ？》

《キレる前に社長来た。あの前に話しためっちゃ怖い人》
《ちょうどその日の撮影、社長が現場指揮で入ってたんだ》
《俺たちが話してたグループまで来てさっさと仕事に戻れって言って、解散になったよ》

《へえ。あの女社長か》

《そう。……キツい言い方されるのは慣れてるけどさ、やっぱり悔しかった》

《そいつらが持ってる化粧品と財布全部かっぱらっちまえよ。いいもん持ってんだろ》

《いやダメだかr……っていうかおばあちゃんさっきからタイピングめちゃくちゃ早くない？ 俺より早くない？》

《そうだろ？ 最近よく練習してんだ。ゲーム見つけたからな。今じゃランキング入ってんだぜ》
《それはともかくよ、そっちで仕事の愚痴なり聞いてくれる奴も探せよ。あとチクったら味方に出来る上司もな》

《……そうだね。それもそうかも。ありがと》
《母さんにも後で連絡しとくから。そっちは大丈夫？ みんな元気？》

《あー元気元気。楸はこの間またよく分かんねえ宗教のまがい物買いそうになってたくらいに元気だ》

《母さん……。……早めに連絡入れとく》

《おう。じゃあな》

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「……ふー。疲れた……。明日も早いんだから寝ないと……」


チャットアプリを開いたノートパソコンを閉じてごろん、とベッドに転がる。
住み込みの安いボロアパート。それでも家賃はロハだから十二分に助かっている。
トップアーティスト級になればまだしもヘアメイクの給与は決して高くない。新入りならもはや雀の涙の額だった。
美容業界は華やかな外側に反して、現場担当者に落とされる額面は豊かとは言い難い。
仕事も存外に体力が必要になる。彼が職務としてこなせるのは実際まだカバン持ち程度で、ここ1週間はずっと筋肉痛だった。




（……あの先輩たち、女性の体力でこういう事こなしてるんだな。身体がキツい……）




毎日の泥臭い仕事をこなす為の体力。語学力。ヘアメイクの基礎知識。経験。人脈。実力。
まだまだ何もかもが足りない。
赤眼を細めながらぼんやりと天井を見上げて、ごろ寝したまま片腕を徐に宙へ伸ばす。









（……絶対負けない。自分で決めたんだ。此処に来るって）







伸ばした手を握り締める。
そのまま強烈な眠気に誘われるまま、瞼を落とした。

ENo.1320 ラス とのやりとり

ItemNo.22 架空の焼き肉 を使用しました！
　魔香のため、体調は回復しなかった。
　今回の全戦闘において 強撃10 が発揮されます。
　今回の結果でのスキル熟練度が伸びやすくなった！

自然LV を 20 DOWN。（LV20⇒0、+20CP、-20FP）

時空LV を 20 UP！（LV0⇒20、-20CP）
使役LV を 5 UP！（LV30⇒35、-5CP）
付加LV を 5 UP！（LV21⇒26、-5CP）

タケシ(635) とカードを交換しました！

いいサングラス （サモン：ヴァルキリー）


タイムリーバー を研究しました！（深度0⇒1）
フォレストオファリング を研究しました！（深度0⇒1）
プチメテオカード を研究しましたが既に最大深度でした。

ウィンドカッター を習得！
エアブラスト を習得！
インビジブルウォール を習得！
ヴィガラスチャージ を習得！
アジャイルフォーム を習得！
アゲンスト を習得！
キャノンボール を習得！
転移門 を習得！
ブルーゲイル を習得！
リワインド を習得！
風の祝福 を習得！
滅亡の風 を習得！
サモン：シルフ を習得！
ヒールウィンド を習得！
インデュース を習得！
ショックウェイブ を習得！
ディメンションブレイク を習得！
超過適応 を習得！
デディケーション を習得！
☆トリクラット を習得！
☆初習得ボーナス：各FPが2増加した！

◇通常獲得：各CP･FPが5増加した！

ツバキ(805) は イヌサフラン を入手！
ツバキ(805) は 強靭な皮 を入手！

▼エイド化候補（基本行動にてエイド化可能）
ツバキ(805) のもとに わに が興味津々な様子で近づいてきます。

コヌマ区 P-1（沼地）に移動！（体調25⇒24）
コヌマ区 P-2（沼地）に移動！（体調24⇒23）
コヌマ区 P-3（山岳）に移動！（体調23⇒22）
コヌマ区 P-4（山岳）に移動！（体調22⇒21）
コヌマ区 P-5（山岳）に移動！（体調21⇒20）

［860 / 1000］ ―― 《瓦礫の山》溢れる生命
［443 / 1000］ ―― 《廃ビル》研がれる牙
［500 / 500］ ―― 《森の学舎》より獰猛な戦型
［193 / 500］ ―― 《白い岬》より精確な戦型
［400 / 500］ ―― 《大通り》より堅固な戦型
［320 / 500］ ―― 《商店街》より安定な戦型
［225 / 500］ ―― 《鰻屋》より俊敏な戦型
［161 / 500］ ―― 《古寺》戦型不利の緩和
［91 / 500］ ―― 《堤防》顕著な変化
［144 / 400］ ―― 《駅舎》追尾撃破
［5 / 5］ ―― 《美術館》異能増幅
［129 / 1000］ ―― 《沼沢》いいものみっけ
［100 / 100］ ―― 《道の駅》新商品入荷
［221 / 400］ ―― 《果物屋》敢闘
［28 / 400］ ―― 《黒い水》影響力奪取
［92 / 400］ ―― 《源泉》鋭い眼光
［58 / 300］ ―― 《渡し舟》蝶のように舞い
［64 / 200］ ―― 《図書館》蜂のように刺し
［51 / 200］ ―― 《赤い灯火》蟻のように喰う
［23 / 200］ ―― 《本の壁》荒れ狂う領域
［14 / 100］ ―― 《珈琲店》反転攻勢



―― Cross+Roseに映し出される。

　

　

　





　




久しぶりにチャット画面に映るふたり。

　





引きつったような表情。

　







　





　





　

　

　

　




　

　

　

不自然にチャットが閉じられる――