
*大井真海 22回目日記*
[平和で良い、平和で良いんですが……。
こっちは前回の「ドロドロ」発言と今回の絶叫で、それでなくても神経が削れてるというのに……。
いえ、戦闘が1時間に1度あって、それが20時間以上ぶっつづけですからそろそろ疲れて来たのも確かではあるんですが。
残りは……15時間かそこら、でしたか。
相手の強さも上がって来ているから戦闘自体も激しくなっていますし……。
仮眠を挟んでいるとはいえ、流石にちょっと、疲労が無視できなくなってきましたね、これ……。
……まぁ、疲れが溜まった状態で戦闘が続くというのも、経験済みですけど。
疲れているという自覚が無い状態で動こうとするから問題なのであって。
自覚をした上で、疲れているという前提で自分の身体を動かせば別に問題はありませんし。
要するに、今まで以上に気を付ける範囲を広げればいいだけですから。
その範囲も疲れで狭まっているというのも、自覚していれば注意出来ますし。
あとは……。
使えば決着がつくクラスの大技を解禁するのも、視野に入れた方がいいですかね]
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“魔術師” 「あ、協力者」 |
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真海 『はい何でしょう』 |
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“魔術師” 「ちょっとそれ貸してくんねぇ?」 |
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真海 『それ、と言うと……。 “レコード”を? 何故また』 |
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“魔術師” 「あぁ、時々詠唱前とか呟いてたの名前だったのか……。
いやなに、おれの能力と相性良さそうだから、 ちょっと思いついた事があってな」 |
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真海 『思いついた事?』 |
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“魔術師” 「上手く行ったら説明するっつか分かるさ。 接敵するまでには返すから」 |
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真海 『……何だか微妙に引っ掛かる言い方ですね。 まぁ、いいですけど……』 |
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“魔術師” 「おう、さんきゅ! なーにすぐに済む」 |
*“魔術師” 22回目日記*
[さて首尾よく協力者から盾を借りれたわけだが。
…………やっぱりな。こいつ、本質が盾じゃ無くて記録器だ。
たぶんだが、アカシックレコードとかにアクセスする為の端末に近いな?
盾としての用途も間違っちゃいないが、通りで壊れない筈だ。半分神造品じゃねーか。
あぁこら、拗ねるな。お前が今の主を守りたくて付いてきたのは分かってるから。
付いてっつか憑いての気もするが。
はいはい呪いの品じゃねーって、分かった分かった怒るな。
しっかし協力者も妙な縁があるよなぁ。お前といいおれといい。
……あ? 気付いてないのか? いやまぁ、今は曲がりなりにも「普通」だが。
まぁいいや。さっさと用事を済まそう。
協力者も、いつ戦闘に入るか分からない状態で装備が無いと落ち着かないだろうしな。
“魔術師”の吹込み音声
「えー、はじめまして、だな。
諸事情あってそちらに関する情報を手に入れた……そうだな。“魔術師”って名乗っとくか。
割とこっちにも関係する事でまずそうだったから、こうして伝えてみてる訳だが。
正直、伝わるかどうかは分からん。ダメもとって奴だな。
なんで手短に行くぞ。
異世界に召喚された経験があるだろう?
そこで世界を救ったな?
その最後に、差し違え上等で神殺しに挑んだな?
あぁ、何で知ってるのかって言うのは割愛するぞ。今は重要じゃ無い。
その神殺しに挑んだ神の欠片が、逃げ出したそうだ。
これはただの伝言だからそっちの様子は分からないが、ヤバさは分かるだろう?
何せそっちは直接相対してる上に、一番被害を受けてるだろうからな。
あぁ、そっちからこっちへの連絡手段は考えなくていい。
そもそもこの伝言を送ろうと決めた辺りで察してくれ。ちなみに方法は秘密だ。
これからもこちらで何か追加情報が出て着次第こういう形で伝言を送ろうと思う。
……んじゃ、ありきたりだが、気をつけてな」
……この空間の事にも「ゲーム」にも触れてないから、これならいける、と、思うんだが。
その為にわざわざ伝言って形で、情報を区切った訳だし……。
実際伝わったかどうかは、1時間後の協力者が知ってる筈だし……。
まぁ伝言に居れた通りダメもとだしなぁ。
……何だ、おれに用とか。
は? 何が気づいて無いんだって? 今そこ気にするとこか?
まぁまた伝言する事があったら教えてやるよ]

[860 / 1000] ―― 《瓦礫の山》溢れる生命
[443 / 1000] ―― 《廃ビル》研がれる牙
[500 / 500] ―― 《森の学舎》より獰猛な戦型
[193 / 500] ―― 《白い岬》より精確な戦型
[400 / 500] ―― 《大通り》より堅固な戦型
[320 / 500] ―― 《商店街》より安定な戦型
[225 / 500] ―― 《鰻屋》より俊敏な戦型
[161 / 500] ―― 《古寺》戦型不利の緩和
[91 / 500] ―― 《堤防》顕著な変化
[144 / 400] ―― 《駅舎》追尾撃破
[5 / 5] ―― 《美術館》異能増幅
[129 / 1000] ―― 《沼沢》いいものみっけ
[100 / 100] ―― 《道の駅》新商品入荷
[221 / 400] ―― 《果物屋》敢闘
[28 / 400] ―― 《黒い水》影響力奪取
[92 / 400] ―― 《源泉》鋭い眼光
[58 / 300] ―― 《渡し舟》蝶のように舞い
[64 / 200] ―― 《図書館》蜂のように刺し
[51 / 200] ―― 《赤い灯火》蟻のように喰う
[23 / 200] ―― 《本の壁》荒れ狂う領域
[14 / 100] ―― 《珈琲店》反転攻勢
―― Cross+Roseに映し出される。
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エディアン 「・・・・・・・・・」 |
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白南海 「・・・・・・・・・」 |
エディアン
プラチナブロンドヘアに紫の瞳。
緑のタートルネックにジーンズ。眼鏡をかけている。
長い髪は適当なところで雑に結んである。
白南海
黒い短髪に切れ長の目、青い瞳。
白スーツに黒Yシャツを襟を立てて着ている。
青色レンズの色付き眼鏡をしている。
久しぶりにチャット画面に映るふたり。
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エディアン 「お、お久しぶりです皆さーん・・・」 |
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白南海 「・・・どーも、どーもー。」 |
引きつったような表情。
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エディアン 「お・・・おや・・・浮かない顔ですねぇ。 何か、ありました・・・?やっぱりありました・・・!?」 |
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白南海 「えぇ。・・・・・虫が少々。」 |
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エディアン 「・・・・・奇遇ですねぇ。私も虫が・・・・・・・・・いっぱい。」 |
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白南海 「・・・こちらも、実は・・・・・いっぱい。」 |
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エディアン 「・・・・・・・・・」 |
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白南海 「・・・・・・・・・」 |
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エディアン 「さ、さぁ・・・・・しっかりこの役目を果たしましょうか。」 |
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白南海 「えぇ・・・・・仕事をサボるのは良くないことっすよね。・・・いやほんと。」 |
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白南海 「そういえばアレ、えっと・・・・・アダムスだっけ?あれが――」 |
不自然にチャットが閉じられる――