

| 「わるいひとなの?」 |
微笑んだ。 |
これさえすれば勝てる。これさえ居れば勝てる。 疲弊した人間は、いつだってわかりやすいものに飛びつく── 例えば、歩行軍手最強説とか。 |
| 深谷 「…………」 |
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式神の群が飛び出した! |
| 清 「…………」 |

自分は何をしている?何をしたかった? 何故こんなにも暗い場所で、戦い続けている? |

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ああそうだ、妖怪を祓うのが、わたしの仕事── |


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深谷 「死鬼様の爪だ、気をつけろよ?」 |

| 「ぼくは、ちゃんとがまんできるよ。」 |

──彷徨えるものたちが、周囲に集まってくる。 |
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────憎い。 |
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湧き上がる怒りが、疲れた体を突き動かす。 何に怒りを抱いたっていい。土埃、天候、前に立ちふさがるもの。 あらゆる全てが我らの敵だ。 |
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もっと。もっと怒れ。全てを怨め。己以外の全てを拒み、力と成せ。 汝力を欲するのなら、穢をその身に受け入れよ。 |

| 「あぶないなあ。」 |
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清 「何をしているの、深谷!」 |
| 深谷 「あーはいはい、おれが悪いおれが悪い」 |
| 「わーっとと。」 |
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清 「深谷、遊んでないで、真面目にやって!」 |
| 深谷 「おれのせいかよ!」 |
| 「ん~……。」 |

| 深谷 「たまにはおれにも休ませてくれよ」 |

| 「ん~……。」 |


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馬の蹄が、地面を抉る。 |
| 「あぶないなあ。」 |
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清 「何をしているの、深谷!」 |
| 深谷 「あーはいはい、おれが悪いおれが悪い」 |
| 「わーっとと。」 |
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清 「深谷、遊んでないで、真面目にやって!」 |
| 深谷 「おれのせいかよ!」 |
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────憎い。 |
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湧き上がる怒りが、疲れた体を突き動かす。 何に怒りを抱いたっていい。土埃、天候、前に立ちふさがるもの。 あらゆる全てが我らの敵だ。 |
![]() |
もっと。もっと怒れ。全てを怨め。己以外の全てを拒み、力と成せ。 汝力を欲するのなら、穢をその身に受け入れよ。 |

| 「あぶないなあ。」 |
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清 「深谷、遊んでないで、真面目にやって!」 |
| 深谷 「おれのせいかよ!」 |
| 「つかれたあ。」 |
| 「はー。」 |
| 「ふー。」 |
| 「はー。」 |
| 「…………」 |
| 0 0 0 0 0 0 |
0 0 0 0 0 0 |
0 3 0 3 0 0 |
火 水 風 地 光 闇 |
0 2 0 0 0 0 |
0 0 0 0 0 0 |
0 0 0 0 0 0 |
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| 清 「…………」 |
一瞥。そのまま、その場を立ち去った。 |
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役目を終えたしもべが、紙切れに戻っていく。 |
