
物心ついた頃から、家族の愛情というものに飢えていたように思う。
きっかけはまず父母の離婚で、続いて父の失踪だったのだろうと思う。一緒に過ごしていた期間は父のほうが長かったのに、不思議と個人としての印象は母親よりも彼のほうがずっと希薄だった。父親という殻のような役割しか記憶の中には残っておらず、その人がどんな人物であったかというのが、柔軟年と過ごしたにも関わらず自分の中ではっきりとしていない。
対して母は、十年も過ごしていただろうかというほどなのに、その人柄の印象的なことといったらなかった。優しさと厳しさを両立し、ひどくヒステリックで、母の顔も女の顔も、家の中ではどちらにも振り切れずに一人で崩れていくような人だった。思うにその原因の殆どは父で、それ以外は俺だったんだろう。結局彼女は自分が破綻しきってしまう前に家を離れた。随分と経ってから偶然に聞いた話では、ごく"普通"の家庭を築くことに成功しているらしい。
では、今の自分はどうなのだろう。
まだ俺は、自分が望む家族というものがおぼろげなままで、どんな未来を理想としているのかさえはっきりとしていない。ただ、"そう"するために必要なことというのだけが、やけに自分の中で鮮明に研ぎ澄まされていくのがわかった。
叶える方法を、俺は知っている。

[866 / 1000] ―― 《瓦礫の山》溢れる生命
[445 / 1000] ―― 《廃ビル》研がれる牙
[500 / 500] ―― 《森の学舎》より獰猛な戦型
[194 / 500] ―― 《白い岬》より精確な戦型
[397 / 500] ―― 《大通り》より堅固な戦型
[310 / 500] ―― 《商店街》より安定な戦型
[221 / 500] ―― 《鰻屋》より俊敏な戦型
[160 / 500] ―― 《古寺》戦型不利の緩和
[90 / 500] ―― 《堤防》顕著な変化
[137 / 400] ―― 《駅舎》追尾撃破
[5 / 5] ―― 《美術館》異能増幅
[128 / 1000] ―― 《沼沢》いいものみっけ
[100 / 100] ―― 《道の駅》新商品入荷
[196 / 400] ―― 《果物屋》敢闘
[28 / 400] ―― 《黒い水》影響力奪取
[58 / 400] ―― 《源泉》鋭い眼光
[32 / 300] ―― 《渡し舟》蝶のように舞い
[58 / 200] ―― 《図書館》蜂のように刺し
[39 / 200] ―― 《赤い灯火》蟻のように喰う
[8 / 200] ―― 《本の壁》荒れ狂う領域
―― Cross+Roseに映し出される。
「うぎゃああぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!!!」
「ひぎゃああぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!!!」
突然の絶叫と共に、チャットが閉じられる――