［基本］OK.　［戦闘］OK.　

Cross+Roseに【渡部こじま】という人物がログインしていることを確認し、端末をしまう。

「っはー。お偉いさんは何を考えているんだか」

薄暗い廃ビルから地上を見下ろし、独り言ちる。
ここはイバラシティだとなんという名前だったか……、まあそれはどうでもいい。

「やることが一々回りくどいんだよねぇ。今も昔もどこの国でもお偉いさんは、さ」

しまった端末を取り出し、手慰みに情報を漁る。
が、目に入る情報は脳に届かず、脳は脳で別の事をしていた。



監視を頼みたい、そういう話が回ってきたのだ、唐突に。
なんでも
『アマツとボサツブの一部が何かしている』
と。
なぜアタシに？という問いには
『君の知っている娘だからね』
と。
知らんがなと突っぱねてもよかった、しかしアタシはその話を受けた。
何でかって？暇だったからだ。
仔細な情報はすぐに来た、と同時に、お偉いさんがアタシに白羽の矢を立てた理由がすぐにわかった。

満珠の動向を監視せよ。

満珠としての彼女に面識はない、あるのは先輩としてアタシを出迎えた南寧としての彼女だ。
着任してからしばらくは情報収集に時間を費やした。そこからわかったのは
・満珠（対象となっている人物の総称としてこう呼ぶ）をジュウオウは持て余している
・アマツ側が彼女に何かしらの提言をし、彼女はそれに乗った
・満珠は同盟国の何者かに接触した
・アマツもジュウオウもボサツブも一枚岩ではない
ということ。
……お偉いさんも大変だな、アタシは素直にそう思った。



「あー、受けるんじゃなかったなー」

端末を放り出し床に寝そべる。
その後は手厚いお偉いさんのサポートがあった。
同行者に倉橋をつけられ（アタシは直接的な面識はないが、満珠と関わりがある）、縁も所縁もない少女【渡部こじま】として（お偉いさんがなんかして）ハザマに潜り込んだ。
【渡部こじま】がハザマにいる理由はそういうことなのだ。
ということなので、渡部こじまの知り合いが接触してくるととても困る。
アタシは渡部こじまの事など微塵も知らないからだ。

「まあ……来ないだろうけどね」

そのまま寝ころび微睡んでいると端末がけたたましい音を響かせた。
慌てて手に取ると、倉橋からのメッセージだった。

『まーちゃん先輩がこっちに気づいているのに無視します！』

南寧なら……いや、満珠ならやりかねんな、と思った。
返信に悩みしばし考えてからメッセージを送る。

『頑張れ』

即座に既読がついて抗議の返信が来る。
アタシは面倒くさくなって端末の電源を落とし、床に放り出した。


「あー、めんどっちー」

吐き捨て、立ち上がる。

「引き受けたからにはやりますけどね」

ENo.197 ✕✕✕ とのやりとり

特に何もしませんでした。

◇通常獲得：各CP･FPが5増加した！

Eva(93) は 鉄板 を入手！

特に移動せずその場に留まることにしました。
体調が全回復しました！

『チナミ区 E-5：チェックポイント《出発地》』へ採集に向かうことにしました！

［871 / 1000］ ―― 《瓦礫の山》溢れる生命
［441 / 1000］ ―― 《廃ビル》研がれる牙
［500 / 500］ ―― 《森の学舎》より獰猛な戦型
［177 / 500］ ―― 《白い岬》より精確な戦型
［377 / 500］ ―― 《大通り》より堅固な戦型
［286 / 500］ ―― 《商店街》より安定な戦型
［199 / 500］ ―― 《鰻屋》より俊敏な戦型
［137 / 500］ ―― 《古寺》戦型不利の緩和
［56 / 500］ ―― 《堤防》顕著な変化
［122 / 400］ ―― 《駅舎》追尾撃破
［5 / 5］ ―― 《美術館》異能増幅
［92 / 1000］ ―― 《沼沢》いいものみっけ
［90 / 100］ ―― 《道の駅》新商品入荷
［83 / 400］ ―― 《果物屋》敢闘
［0 / 400］ ―― 《黒い水》影響力奪取
［8 / 400］ ―― 《源泉》鋭い眼光



―― Cross+Roseに映し出される。

　

　

　

　　　ザザッ――

　

　

　






チャットにノウレットが現れる。

･･･が、どうも雰囲気が異なっている。

　





　




　





　





　

　

　

チャットが閉じられる――